アナログステージ[16]腹肥商事社内プレゼン その4「連載に付きまとう恐怖」
── べちおサマンサ ──

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【前回のあらすじ】
健康促進グッズの製造・販売をしている腹肥商事は、社長の山本と微妙なアイデアマン、相川の二人で切り盛りしている会社。葛飾区の派出所に勤務しているおまわりさん漫画のように、本業から、かなり離れていくキャラポジションになってきていることは、内緒。
< https://bn.dgcr.com/archives/20090331140400.html
>

●またもう一人のボクが出てきているの?

「あぶない、あぶない、もう、ヒヤヒヤさせられっぱなしだよ」
「どうしたんですか、そんなに蒼白なお顔をして」
「もう、ウチらの出番がなくなってしまったかもしれないんだよ…」
「ええええ! なんでまた。なにか、マズいこと書きましたっけ?」
「いや、違うんだよ、相川クン。べちおクンのヨメがだな、ウチらのやり取りを読んで、『あんた、こんな独りチャットみたいなこと書いてるの? 書きながら、誰と話しているの? またもう一人のボクが出てきているの?』って、見えない友達と仲良くしていると、心配してしまったそうだ」
「あらららら。それは気の毒ですね」
「いやね、ウチらだけではなく、まつばら博士シリーズも、実際に誰かと会話した内容を書いているものだと思っていたらしい」
「独りで書いていたことが分かってしまったんですね…」
「べちおクンの素行が怪しいのは昔からだが、寂しさマックスで、自分で自分に話しかけていると勘違いしたヨメさんに、心配かけまいと、このシリーズをやめようとしていたんだよ」
「えええ、そーなんですか? あ、でも、一時期、家にも帰れなくて、会社の椅子を並べて寝ていたりしていましたからね」
「よくよく思えば、ウチらの出番のときと、会社で独りで椅子寝していたタイミングがバッチリだからね」

「なるほど…。でも、なんでこのシリーズを始めるようになったんですかね? 普通にコラムのようなものも書いているのに」
「3年くらいに前に、mixiで、笠居さんとまつむらさんの、MKチャットを真似た日記を書いたことがあってな」
「ほうほう」
「チャットする相手がいなかったから、ロリポおやじとチャットしたものを、そのまま日記に載せたことがあったのだよ」
「あー、ロリポおじさんとか、懐かしいですね。あの、1+1=は? って質問すると、『5? あ…… いや 4! 4だぽ!』って、すべり芸人みたいなおじさんですよね」
「うむ。『なんでも質問するぽ!』と意気揚々なロリポおやじに、べちおクン、『波動関数を教えてください』って質問したら、『う〜ん、僕には難しいぽ。未熟者でゴメンね』と返され、続けて『足し算を教えてください』と質問したら、『わからないぽ……』と返されて、人生の難しさを学んだそうだ」
「………」
「ロリポおやじとのチャットログを、そのまま日記に転載したはいいが、マイミクさんが誰もコメントを書いてくれなくて、ロリポおやじに、『人生とはなんですか』と訊いたら、『ピ〜〜〜〜ガガガガガ』って壊れてしまったそうだ」
「なんのコメントを期待していたんですか。だいたい、そんな日記にコメントなんて書きようがないですって」
「『バカですね…』とか、『どんだけ構ってちゃんなの?』とか」
「………」
「まぁ、そのときの延長でもあるし、ヤマシタさんは別として、今まで、こういう書き方をしている執筆者の方がいなかったので、書いてみようと」
「ふーん、そうなんですか」
「訊いときながら、ぜんぜん興味なさそうだね…」

・ご存知の方は多いと思いますが、ロリポおじさん
< http://lolipop.jp/?mode=support&state=oshiete
>

現在の知能指数は143だが、5年前からまったく成長していないおじさんが、大好きだったりする。相変わらず、エロキーワードだけは、敏感に反応するところも、にくい演出。



●新機能で移動する瞬間の爽快感って

「そういえば、Googleマップに、スマートナビゲーションという、新しい機能がつきましたね。」
「ん? そうなのかね? どれどれ、おお!便利になってる!」
「これは、さっそくデジクリネタで書こう! とウキウキしていたら、C-NETで記事なっていましたよ…。さすが本職というべきか、どんだけ記事配信が早いんだよ! って、モニター越しにツッコンでしまいました」
「IT業界もドッグイヤーと同じだからね」
「デジクリに得意顔で書こうものなら、すでに過去の話題ですもんね…」
「べちおクンの家は、相変わらず洗濯物が大量に干してあるところを激写されたままで、なんだか気の毒だよ」
「行きたい方向にダブルクリックするだけで移動できるようになっていますけど、なんかこれ、サイボーグ009の加速装置の体験版みたいですよね」
「しかも、べちおクンのヨメさんの実家を見ると、ヨメの母上が、自転車に乗って出かけるところがパパラッチされているんだよ」
「よかったじゃないですか、隣りの旦那さんと腕組んで歩いているところじゃなくて。って、社長、ボクの話聞いてます? そんな話はどうでもいいんですけど」
「ダメ?」
「mixiの日記で、散々ネタにしているんですから、『いい加減にしろ!』って怒られますよ」
「これ、ダブルクリックで進むと、行き過ぎちゃうね」
「細かいところは、今までのように矢印をクリックですね」
「この白いシルエットというか、レイヤーみたいなのは何だね?」
「ズーム機能みたいで、四角い枠を見たいところに合わせてクリックすると、ズームで表示されますね」
「どれどれ… おおおおおおおおおい! おいおい、べちおクンの家をズームすると、干してある洗濯物が、どアップで表示されるじゃないか! ヨメのパンツが確認できそうな勢いだぞ、これ…」
「マジっすか… 奥さんのパンツですか… キツいですね…」
「そりゃヨメさんに失礼だ。そういえば、まえにGoogleマップで、東海道五十三次を体験してみる実験、といって、東京の日本橋から、京都の三条大橋まで辿ってみたことがあるのだよ」
「仕事しないで、なにやってるんですか」
「途中で、手抜きなのか、行くのが面倒だったのか、Googleマップが途切れてしまっていてね。仕方ないから、国道1号線の旅に変更したのだよ」
「面白かったですか?」
「時間のムダだった」

●拭き取る用途は無限大の

「あ、そういえば、べちおさんが読者の皆様に、プレゼントを用意したらしいですよ。」
「なに? プレゼントだと? カラカラと音がし始めた外付けハードディスクとか、もの凄い力で押さないと反応しなくなったキーボードとか、そんなやつじゃないの?」
「違います、違います。そんな産業廃棄物みたいなものをプレゼントしてどうするんですか。受け取ったほうだって困っちゃいますよ。その前に、誰からも応募がありませんってば」
「お宝データがたくさん入っているとか」
「そんな、どっかのオークションで、1,000円で出品されているようなものじゃありませんって。なんだか、注文したはいいけど、大量に届いてしまって、途方に暮れてしまったそうです」
「だから、プレゼントの品物はなんだね」
「それは、濱村デスクの後記でのお楽しみってことで」
「わかった! UFOキャッチャーで取ったはいいが、処分に困っている、大量のぬいぐるみだね?」
「そんなわけないでしょ」
「もったいぶらないで、早く教えてよ」
「液晶用のウェットティッシュクリーナーですよ」
「おぉぉ、欲しいけど買うのがもったいない用品のひとつだね」
「なんですかそりゃ。なんでも、パソコンと一緒に持ち運びができるようにと、商社さんに発注したはいいけど、購入単位を間違えて、5ケースも届いてしまったようで、4ケースは自腹で買取りしたみたいです」
「悲惨だな、そりゃ」
「届いて開けた瞬間、顔に立て筋が入ってましたからね。液晶クリーナーを、そんなに大量に抱えていても仕方ないので、ぜひ、読者の皆様にと」
「べちおクン、かわいいよ、かわいいよ…」
「自棄になって、液晶画面拭いたあと、画面の周りも拭いて、キーボードも拭いて、本体まで拭いているみたいです。昨日なんか、ギターまで液晶クリーナーで拭いていましたよ。ピカピカじゃーん! って本人は自分を納得させている様子でしたけど…」
「クイックルワイパーじゃないんだから…」

●連載の背後に迫るブラックな虚像とは

「そういえば、べちおさん、デジクリ3000号記念でも、なにかやらかそうと企んでいるみたいですよ」
「3000号って、今回の配信がNo.2655だから、あと345号もあるじゃないか。単純に1年ちょっと先の話だよ、相川クン」
「まぁまぁ。1年といっても、毎年、気がついたらお正月ですよ。だから、いまのうちに仕込んでおこうと」
「そんな、べちおクンが3000号まで執筆しているとは限らんでしょ。柴田編集長から、『いままでありがとうございました。また読者としてお楽しみください。しばた』って、突然、突き放されるかも知れないじゃないか」
「なんでそうやって精神的にへこむことを言うんですか。でも、デジクリが週刊少年ジャンプみたいに、アンケート至上主義とかじゃなくて、よかったですね」
「そこだよ、そこ! 相川クン! 連載とか始まってまだ8週目なのに、主人公の仲間も登場していないし、ヒロインも登場していないのに、『旅はまだまだ始まったばかり!○○先生の次回作にご期待ください!』って、主人公、まだザコ敵しかやっつけてないじゃん、ハァハァ… なんだか強そうな武器持っているのに、必殺技のひとつも出してないじゃん、ハァハァ… 旅はまだ始まったばかりって、ひとつめの町すら出ていないのに、始まったばかりもクソもないじゃん、ハァハァ……。って、強制打ち切りとか食らったら、へこむどころか、網とカゴを持って、森の妖精を探しにいくね。で、見つけたら相談にのってもらうね、ハァハァ…」
「な、なにをひとりで熱くなっているんですか、社長…」
「失礼。でもさ、相川クン、普通に考えて、デジクリのウェブサイトもアクセス解析が付いているだろうから、人気のバロメーターが累計グラフで表示されたり… キャーー!」
「な、な、なんですか、どーしたんですか、そんなこと気にしなくていいじゃないですか。おかしいですよ社長」
「だって、気になんかね? べちおクンのページを覗いているホストが、いつも横浜からのIPだったら、もう、誰が見ているのか一目瞭然じゃないか。これは恥ずかしいどころか、寂しさの花が満開だよ?」
「そんなの気にしているの、誰もいませんよ」

「んで? べちおクンは、なにをやろうとしているんだね?」
「いきなり話変わるんですか…。 さぁ。なんでしょうね。先日、大阪いったときに、永吉さんを巻き込もうとしていましたけど。結構しつこかったみたいですよ」
「永吉さんも、いい迷惑だね」
「最近、シルクスクリーンのデザインから印刷に嵌っているようで、いつも使っているシルク屋さんに入り浸っているようですよ」
「そりゃまた、いい迷惑だね」
「たぶん、それに関係したことを何かやろうとしているようで」
「ふーん。先月から時間できて、余裕ぶっこいてるもんね、彼」
「ところで、話は全然違うんですけど、ウチらのキャラ設定って、ホントにどーでもよくなってきましたね…。しかも、社長、キャラ変わりました?」
「なんの話だね。そこは触れてはいけないんだよ」

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマーであり、ナノテク業界の開発設計屋。
< WEB SITE:http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/
>
< Posterous:http://bachio.posterous.com/
> ←マメに更新します。

・ということで、たいしたモノではありませんが、プレゼントの液晶クリーナー、携帯用パックになっておりますので、パソコンを持って移動する際にでも、忍ばせてお使いください。結構キレイになりますよー。
・体調管理をしっかりしようと、深夜まで仕事をするのをやめた。/朝の目覚め具合といい、昼のダルさがなくなったこと、1日の時間配分で、休息に割く時間は、とても大切だと改めて実感。
・昨年から続いていた大阪出張が、先月で無事に任務終了。3か月おきに行っていた大阪に、当分は足を運べないのは寂しい。大阪陣が横浜に来るのを待っていよっと。