KNNエンパワーメントコラム iPad市場はiPhone市場のダブルサイズ
── 神田敏晶 ──

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KNN神田です。

2010年4月3日(土)9:00AM、アップルのiPadは米国のみの発売初日で30万台を販売。ダウンロードされたiPadアプリは100万本、iBookstoreからダウンロードされた電子書籍は25万冊を記録した。
< http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1004/06/news015.html
>

そして、5日後の4月8日(木)には、15万台追加の45万台のセールスを米国で記録した。1日3万台販売されている計算だ。その販売カーブがたとえ2/3となったとして、1日2万台売れたとして、全世界のiPad利用者は2010年の1年間で730万人増える計算だ。米調査会社iSuppliによると、「iPadの世界販売台数は2010年は710万台、2011年は1440万台、2012年は2010万台に達する」と予測されている。このレポートでは、初年度1日2万台計算。2012年は1日5万台という計算がなされている。



Appleが公表しているiPhoneの販売実績は、1年目で370万台、2年目で1367万台、3年目2510万台である。
< http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100405/346619/
>

iPadは1日3万台売れているので、1日2万台をキープしていくと、iPhoneマーケットの2倍の市場規模に...!

ファクトは、Wikipediaに記載するとして...
これはすごいことが起きそうな予感がしてきた!

まずは、iPadアクセサリーが無尽蔵に投入されてくる。現在でも、ケースを中心にこれだけ発売されているから驚きだ。
Cases - Apple Store(U.S.)
< http://bit.ly/9zCVn9
>

待望はなんといってもこれ! ノートブック超えて、デスクトップみたい。キーボードなしの訓練もしてはいるが、まだ"ブラインドタッチ"は難しい。なので、外付けのレガシーキーボード。
iPad Keyboard Dock - Apple Store(U.S.)
< http://bit.ly/bxZOWr
>

そして、このiPad国内発売のコミットメントはあとたったの18日である(Wi-Fiバージョン)。

「フリック入力」を搭載のリクエストに、ジョブズは答えられるのか? 思いのほか、ヘビーユーザーほど、フリック入力の愛好者が多い。

このタッチデバイスの未来を予測するためにも、とことん、触わり経験することが今一番重要なことは確かだ。まずは、日本での3GのiPadを2010年6月頃までに入手することだろう。

WiFi iPadを約1週間使ってみて感じたことは、やはり3Gは絶対に必要だということ! CradlePointで無線LAN化したイーモバイルを使用しているが、iPadの驚異的な10時間(実質は8時間程度)充電にはとても足りない。

hotspotがどこにでもあるかというとそうではない。だから3Gが必要だ。当然3Gとなると使用時間は短くなるが、5時間も使えればアダプタを持ち歩かなくていい。しかも、アダプタが小さい! かつての初代iPod程度だ。

たとえ50g重くなってもこの電池の時間で3Gが使えると、ノートPCの替わりになるかもしれない。3Gの発売時期は未定だが、南アジアのワールドカップ(6月11日)が始まる頃には、日本でも使っている人が増えることだろう。

ボクの購入プランはこれだ! 現在使用中の、Wi-Fi iPadをオークションで、2万円ほどで販売、もしくは海外アカウント用としてキープ。それをもとでに4万円追加で6万円程度の16GBの3G iPadを購入する。

そして、1年後くらいに次世代のiPadで安価になった64GBか、新たに登場される128GBを狙う。1年後によりパワフルで安価になった製品が投入されるのがアップルのセオリーだ。だから、初年度マシンはロースペックでかまわない。カメラやビデオがないと、それほど容量も気にならないと読んでいる。

●iPhoneとiPadとノートの使い分け

iPadが到着してから、iPhoneの使用時間が圧倒的にiPadにシフトしている。それだけでなく、PCに向かう時間以外もiPadを触っている時間が増えた。つまり、iPhoneの時間とPCの時間をiPadが奪っていることになっている。

特に、ノートパソコンを使いたい時間は、ノートかiPadかというチョイスになっている。自分が積極的に作成するような文書がない限り、iPadで問題なく処理できる。

そして、何よりも、iPhoneは完全に移動中のデバイスとなった。iPhoneの手のひらの中で見るコンテンツを、一度iPadで再現してみると、iPhoneにはもう戻れなくなってしまう。これは、とっても危険だ。

ただ、移動中でのiPadは手から滑りやすいし、横からでも画面が丸見えなので、おすすめできない。だから、移動したり、行動する時のお供はiPhoneであり、iPadはノートを出すような場面でかなりノートの出番を奪うこととなるだろう。

iPadのLED液晶は半径1.5メートルであれば、十分に視認できる。だからこそ、パーソナルなツールではなく、「パブリックツール」だと思う。一緒にいる人たちが、それぞれ携帯をしていると異様な光景に見えるが、iPadだと互いに何をしているのかがわかるので、コミュニケーションも円滑となる効果を秘めている。

特に、タッチで操作できるプレゼンソフト「キーノート」は秀逸である。しかも9.99ドルで買える。これはもう、パーソナルプレゼンテーション用として圧倒的に有効だ。客先で、プロジェクターに接続することなく、鞄の中から取り出し、すぐに説明できるのだ。営業マンはすべてiPadで説明するというスタイルが定着することだろう。

また、「キーノート」のようなアプリが1,000円以下で買えると、もう大多数のソフトは、1,000円以上の値づけは不可能だ。アップルのAppStoreは世界最大の「100均ショップ」なのである。

これは、良いか悪いかは別としても、会社でなくても、個人でアップルとレベニューシェア(利益分配型・成功報酬型)ができるプラットフォームなのである。個人や企業がアプリを制作して、アップルが販売するというモデルなのである。これで暮らせる人が登場するのは、産業革命以来の労働革命なのかもしれない。

ただ、問題は、ランキングというシステム以外に、製品を告知広報する手段を持っていない点だ。アプリの説明も写真が5枚程度。ビデオなどの説明も皆無だ。このあたりのAppStore専門の情報メディアは必要だろう。

そのAppStoreに毎日、毎日、iPadのネイティブアプリが登場してくる。これを触るのが日々楽しみである。すでに1,000タイトルがラインナップされていて、iPhoneアプリを作っている人が大量に流れ込み、新しいデバイスに触発された画期的なアプリが、タッチ革命を加速させる。

iPhoneアプリは現在、15万種類。それにiPadのネイティブアプリは1週間で1,000種類。もちろん、2倍サイズでiPhoneアプリも使えるが、ネイティブアプリは新たなアプリケーションの世界を体験させてくれる。

YouTube - A 2.5 Year-Old Has A First Encounter with An iPad
< http://j.mp/cVemS3
>
2歳の子供がiPadを触っている。この子供が大人になった時に、キーボードをさわっているだろうか?

まったく新しいコンピューティングの世界がもう始まっている!
乗り遅れてはいけない!

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