おかだの光画部トーク[98]まずISO感度を確認しよう
── 岡田陽一 ──

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関西では桜も散ってしばらく経ちゴールデンウィーク目前ですが、結構寒い日もあって体調管理が大変な今日このごろです。

さて、みなさんはデジタル一眼レフやミラーレス一眼などで撮影する時に、まず何を設定しますか?

絞り? シャッタースピード? 最近では、色をナチュラルやビビッド、モノクロなどにする設定や、ミニチュア風などにエフェクトをかける設定などもあります。「このシーンはこんな感じに撮りたい!」って感じたら、まずはピクチャーエフェクトの設定をするのかもしれません。

最近のデジカメは設定項目もたくさんあるので、どうなんだろうと色々と考えてみたのですが、やっぱり一番最初に設定するのは、「ISO感度」じゃないのかと思います。

ISO感度はほとんどのカメラで自動設定になっているので、普段あまり意識しないかもしれません。最近のデジカメは、暗い場所でシャッタースピードが遅くブレやすいシチュエーションになると、自動でISO感度を高く設定するようになっているものが多いです。

なので、設定項目としては忘れがちですが、実は重要なのでちょっと注目してみましょう。




フィルムで撮ってた時代。写真を撮ろうと思うとまず、カメラ屋さんに行ってフィルムを買います。24枚撮り、36枚撮りのチョイスもありますが、フィルムを選ぶ時にISO感度を見て購入していました。

晴れた日の屋外で撮影する時は、ISO100のフィルム、屋内で撮ることが多い日はISO400、夜や暗い場所で撮る場合はISO1600など。そう、フィルムの時代、撮影する際は最初に必ずISOを設定していたのでした。

ということは、デジタルになっても基本は同じです。以前、仲間と神戸花鳥園に花や鳥を撮影に行きました。望遠レンズを付けて、鳥が飛んでいるシーンを撮影しようと思うと、どうしても速いシャッターを切りたくなります。

そんな時はまず、なるべくISO感度を高く設定しておかないと、シャッタースピードを速いところに設定できません。また、花を撮る時に背景をぼかしたい場合も同様です。

逆に、鳥が飛んでるシーンでも躍動感を表現するために意図的に少しぶらして撮ったり、流し撮りをする場合は、少しシャッタースピードを遅くするのですが、絞りとの兼ね合いもあるので、まずはISO感度を先ほどより低めに設定するといいかもしれません。

では、ISO感度って何かおさらいです。

デジタルカメラの場合、ISO感度とはセンサーが光をとらえる能力を表す値です。デジカメはセンサーに当たった光を電気信号に変えて処理します。ISO感度を上げることは、電気信号を増幅することです。ISO感度を2倍にすると電気信号は2倍になります。

ISO感度の設定を200から400に2倍にすると光の量が半分でよくなるので、露出値で1段分(絞りだと1段開ける、シャッターだと1段速く)設定できます。

電気信号を増幅するのですから、当然弊害もあります。ノイズが乗ってきますので、画像が荒れて汚くなってきます。ISO感度は低いほどきれいな画像が得られます。

ノイズの入り方はセンサーの大きさにも関わってきます。iPhoneやコンデジの小さなセンサーでは当然光を受ける量が少ないので、高感度になるとノイズが目立ちます。逆にデジタル一眼レフなど大きなセンサーであれば、その分たくさん光を受けるので、感度を上げても比較的ノイズは目立ちません。

普段は、オートで撮影していても、いざ「こんな写真が撮りたい!」と思った時は、絞りやシャッタースピードを調節する前に、まずISO感度を確認するように心がけると、意図した写真が撮りやすくなると思います。

では、ISO感度について参考になるリンクを紹介しておきますね。

「デジタルカメラにおけるISOとは? 高いとどうなる?」
< http://allabout.co.jp/gm/gc/19762/
>
「ISO感度と写りの関係を理解する」
< http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1007/02/news024.html
>
「デジカメのISO感度とは?」
< http://dcdb.nf4hou.com/kinou/iso.html
>
「ISO感度とは」
< http://diji1.ehoh.net/contents/iso.html
>
「ISO感度」
< http://ja.wikipedia.org/wiki/ISO%E6%84%9F%E5%BA%A6
>


【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
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