アナログステージ[114]インスタにアップロードされる写真に変化を見た
── べちおサマンサ ──

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コンニチハ、べちおです。今年のゴールデンウィークはいかがでしたか? オイラはというと、落ち着きを見せていた仕事が、再度ヒートアップしてきているのですが、個人的な諸問題から連休をしっかりといただき、静養しておりました。

正月もそうなんですが、休みは3日間くらいがベストですね。5日間以上もあると、休み飽きしてして、時間を弄んでしまいます。

さてさて、ゴールデンウィーク明けの今回は、あれこれネタが溜まっていたのですが、三度、インスタ(Instagram)のことを徒然と。いままで、デジクリで何回ネタにしているのかデジクリを遡ったら、二回ほどネタにしているんですね。

・アナログステージ[85]いまさらマジメにインスタ
< https://bn.dgcr.com/archives/20121023140300.html
>

「なぜに今さらインスタ?」と思われるかもしれませんが、今年に入ってから、まともに更新をしていたSNSが、インスタだけなのです。まともに更新していたといっても、毎日や毎週ではなく、「お出掛けしたときに気がむいてパチリ」程度に更新していたので、昨年から比べたら、1/10以下の更新率だし、それこそ3〜5年前と比較してしまうと、やっていないも同然になってしまっている。




あれほど大好物でジャンキーだったTwitterですら、まるまる数か月もお休みしていた状態です。今週からTwitterもインスタも、ボチボチと復活していこうかと思っているのですが、ここまで長期間離れてしまっていると、気持ちをレールに乗せるまでが大変。

離れてしまった理由は、インスタやTwitter自体に飽きてしまったわけではなく、「写真を撮って世界中に公開して、だからなんなの?」と、SNSを楽しむためには、気がついてはいけない領域に気がついてしまい、Twitterですら「そんなこと呟いてどーすんの?」と、身も蓋もない世界に陥ってしまった。

同時に、個人的な諸事情も重なって、更新するタイミングを逃したり、「あとであとで」をそのまま忘れてしまっていたりで、旬を逃しっぱなしになってしまった。なんでもそうですが、旬を逃すと美味しくない。食べ物に限らず、デジクリのネタでも、SNSのネタでも。

●スマホで撮影するから面白い

2014年にインスタ運営から発表された利用規約の改悪は、結局のところ、ユーザの声を重視してか、既存のルールのままで、サービスを継続していくことになるのですが、フライングで「ワタシのチョー素晴らしい写真を勝手に売るなんて言語道断だわ!」と脳内沸騰して、アップロードした画像をすべて削除して辞めてしまったユーザは、さぞかし無念であったろう。

・Instagram、利用規約変更をとりやめ。元のままで続行決定[ギズモード・ジャパン]
< http://www.gizmodo.jp/2012/12/instagram_8.html
>

この一連の騒ぎでは、「使えるもんなら使ってみやがれ! いや、ぜひ使ってくだつぁーい」と楽観視して腰を据えていたユーザが、ヌルりとサービスを楽しむことになるのですが、当時と今を比較して、楽しみかたというか、インスタにアップロードされる画像に変化があることに気がついた。

エフェクト類が豊富になったとか、そういう機能的な次元ではなく、写真自体が非常に洗練されたものになってきている。もちろん、写真の上手い下手は撮り手さん次第になるのですが、スマホ撮影ならではの構図に味がでてきており、デジイチで撮影したものとは、また違う世界が広がっていたり。

デジイチで撮影したものを、ちょこちょこっと弄ってインスタにアップロードしているユーザさんも多数存在するが、それはそれでステキな写真であるのは確か。うっとりするものたくさんある。

ただ、『インスタグラム』という、スマホ特化のアプリで、デジイチで撮影したものを、わざわざ画像のバランスを整えてからアップロードするというのは、なにか違和感を覚えるのです。違和感というより、なにか儀式的で重い。

「手持ちのスマホで撮影したものを、その場でアップロードして、写真をもっと気軽に楽しもう!」という、せっかくの軽めのスタンスが消えてしまっている。オマケでついているエフェクトも、お色直しのようなものだし。

インスタにアップロードされた写真を、インスタビューワーやWEB経由でみても、インスタにアップロードされた画像(画質も)サイズはほとんど変わらないので、本当のきれいさをインスタに求めても無駄な話になる。

高画質の写真を楽しむのは、インスタより、Flickrや500pxのほうが、写真本来の味を存分に楽しめる場所ではないかな。インスタや、ほかSNSに限らず、棲み分けはやっぱり大切。

『スマホ撮影ならではの構図というものが洗練されてきている』と先ほど書きましたが、『スマホで撮影するコツやクセを掴んでいる』と書いたほうが正解かも。オイラもデジイチを使って撮影したりするので、たんに画質の良さだけを比べるなら、スマホの画質は鼻くそになる。

それをカバーするのが、はやりフレームに収める構図。正方形ならではの構図も、撮り手さんそれぞれに味がでてきており、見ているだけで実に楽しい。不意に撮ったであろうスナップ的な写真も、感心するくらい計算されたであろう写真も、スマホの特性をよく掴んで撮影されている。

写真技術でいえば、初心者に毛が生えたレベルのオイラなので、他人の写真をアレコレ評価する立場にはいないけど、写真はやはり目で見て楽しむもの。目が肥えていない分、作品レベルの写真よりは、日常の何気ない素人写真のほうが馴染む。それを気軽に楽しむのがインスタって場所じゃないかなぁ。

更新頻度は落ちたけれど、たまにアップロードする写真は、相変わらずモノクロームばかり。表現が難しいけど、心に仕舞っておきたい正方形の中の世界が、「色」によって邪魔をされているような錯覚が消えないのです。

なんだろう、簡単に表すと、醤油ラーメンと塩ラーメンと味噌ラーメンをかき混ぜて食べているような、味がまったく定まらない感覚。

写真の腕が上がれば、「色」も取り込んで仕舞うことができるはずだけど、その肝心の腕が一向に上がらないので、まだまだ暫くの間は、そのモノクロームの写真を見直したとき、その場の空気や匂いと一緒に、心の中で着色するという、自分だけならではの、へタれな楽しみかたになっております。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。
Twitterはコチラ→< http://twitter.com/bachiosamansa
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まとめはコチラ→< http://start.io/bachio
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∵多曲入魂──音とリンクする魂 5曲目∵

今回は単刀直入にいきます。ストーンズ(The Rolling Stones)です。説明は要りませんね、ハイ。ストーンズの数ある名曲の中でも、とにかく一番好きなのが、『She's A Rainbow』。オイラの中では、この1曲のためにストーンズが存在しているくらい好き。大げさではなく、それくらい好き。

『She's A Rainbow』は、アルバム『Their Satanic Majesties Request』に収録されておりますが、曲名だけでは、あまりピンとこないかもしれません。日本では、iMacのCM(だっと記憶している)に使われていた曲と紹介したほうが分かりやすいかな。軽めで明るいピアノのイントロが印象的なアレです。

『Their Satanic Majesties Reques』自体が実験的なアルバム(?)と謂われ続けておりますが、ストーンズファンからすると、好みが分かれるアルバムらしい。オイラ自身は、ストーンズの中でも好きなほう。いやいや、ストーンズのアルバムだと思うとダメだけど、ストーンズという名前を外せば、とても良いアルバムじゃないかなぁ。

サイケブーム真っ只中であった当時の背景からすると、アルバム自体の方向性は間違っていなかったと、いま聴き直しても感じたり。ストーンズファンからもの凄い怒られる覚悟で書くと、このアルバムはストーンズではなく、ビートルズが出していたら、後々の音楽の流れが変わっていたかもしれない......。と、独り回想をしながらニヤニヤ。

話を曲に戻して、あの愛くるしいイントロ部のピアノを弾いているのは、ニッキー・ホプキンス。マニアなかたでも、あまり馴染みがないミュージシャンだと思いますが、彼が参加したバンドや曲を知ると、「え!?そうなの?」と、目から落ちた鱗がそのまま皮膚と一体になるくらい、素晴らしいミュージャン。ついでに、ツェッペリン(Led Zeppelin)のジョンジー(ジョン・ポール・ジョーンズ)もアレンジで参加していたりします。

ミックがマリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)に寄せる想いを曲にしたと云われておりますが、たぶんそうなんでしょう。雨上がりに空に浮かぶ虹を「彼女」として歌っているわけではありません。

歌詞の内容は、「これでもか!」ってくらいにキャッチーで中二病全開だったりしますが、読めばキュンキュンくる。いつの時代でも、想いを届けるのに、余計なスパイスやハーブは必要なく、ストレートに届けるのが一番ですよね。ミックは後々、この曲が届いたのかマリアンヌをゲットしますw ちなみに、マリアンヌは不二子ちゃん(ルパン三世)のモデルだったりします。

・The Rolling Stones She's A Rainbow - YouTube:
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ついでに、「もしかしたら、iMacのCMもあるかも......」と探したら本当にあって、毎度のことながらビックリ。なんなのツベ様。探しこめば、うちの近所のオバちゃんが、犬の散歩している動画とか、オイラがパンツ一枚で、自宅前の自販機で缶コーヒーを買っている動画とかもでてきそうな勢いだ。凄いが怖いぞ、Youtube。

・iMac CM Colors 〜She's a Rainbow〜 - YouTube:
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最後に妄想爆発で書かせてもらうと、ジャニス・ジョプリンが唄う『She's ARainbow』を聴いてみたかったです。これはもう叶うことは永遠にありませんが、背景とか歌詞の内容とか、そういうのを抜きで、ジャニスのあの声で歌いあげられたら、鳥肌どころか、カラダもココロも「虹」になってしまいそう。

いやー、音楽って、本当にステキですね(^^