晴耕雨読[10]花粉症防止の食事療法を試す
── 福間晴耕 ──

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例年、酷い花粉症だったこともあって「肉を食べなければ花粉症が治る」という話を聞いて、それを2011年から試している。

この手の「花粉症に○○が効く」という話はごまんとあって、自分も甜茶をはじめとして色々試してみたが、殆ど効果がなかったので、今回も正直あまり当てにはしてなかった。

じつは、今のところ効果があるようだ。そんなわけで万人に効くかは分からないが、自分もやってみようと思う人のために、自分が試したケースを書いてみたい。

最初の2011年では、肉の他にかつお節も、アレルギーの元になるヒスタミンの原料のヒスチジンを多く含むので良くないという話を聞いて、出汁もかつお節から煮干しに替えてみた。

結論からいえば、劇的な効果はなかったものの多少の効果はあったようで、シーズン前半はまだ花粉が飛んでないのかと思って調べると、既に飛散が始まっていたことが何度もあった。




後半はさすがにそういうわけにもいかなかったが、それでも酷かったのは全部で10日ぐらいで、結局薬を飲んだのは7日くらいですんだ。

ただし、まったく何ともなかったわけではなく、何となく鼻がむずむずしたりくしゃみが出る日は結構あった。

興味深かったのは、前日に何を食べたかでけっこうその日の調子が違っていた感じがしたことだ。正確にデーターを取ったわけではないので、あくまで感覚的なものだが、やはり少しでも肉を食べると良くないらしい。

そんなわけで、それ以降は花粉症のシーズンの少し前から花粉の飛散が終わるまでは、完全なベジタリアンとまではいかないものの、基本的には野菜中心で、外食などでそれが難しい時は魚や乳製品を選択する食事を続けている。

基本はララクト・オボ・ベジタリアンと言われる、魚や乳製品や卵を食べるベジタリアン準拠(魚を食べるのでベジタリアンではない)の食事だが、それでも花粉の飛散量が増えてくると具合が悪くなってくるので、目や鼻の具合が悪くなるに連れてこれらも順に減らしていく。

ところで、肉を絶ってしばらくするといろんな体の変化が出てきて面白い。

まず意外だったのは、ある程度肉を食べないでいると、肉の匂いがきつく感じて食べようとする気があまり起こらなくなることだ。

以前、漫画「トルコで私も考えた」の中で、作者がイスラムの生活に馴染んで豚肉を食べなくなると、豚の匂いや油がきつく感じて身体が受け付けなくなると書いていたのを読んだことがあるが、それと同じような感じがする。

たまに肉をたくさん食べると、本当に消化の負担が大きいのか、胃がもたれる感じがするのだ。

ただし、完全な菜食はそれはそれで問題があるらしく、自分の場合だと栄養不足とまではいかないものの、何となく疲れやすくなってくるみたいなので、症状が許す限りは(というよりも単なる食い気が勝っているので)魚や卵・乳製品は食べるようにしている。

そうそう、大切な事を忘れていた。いくら食事内容に気をつけても、暴飲暴食やデザートの食べ過ぎはすべてがぶち壊しなので、老婆心ながら付け加えておきたい。

そんなわけでまだまだ4年分のデータしかないが、何かの参考になれば幸いである。

【福間晴耕/デザイナー】
フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
< http://fukuma.way-nifty.com/
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HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったのでインテリアを見たりするのも好きかもしれない。