コンニチハ。暑かったり寒かったり、ヘンテコリンな気候ですが、読者の皆さまはお元気でしょうか。今月より月1のペースで、デジクリに復帰することとなりました。また宜しくお付き合いくださいです。
昭和時代の『ビニ本』といえば、成人向けのエロ雑誌のことを指しておりましたが、世は平成。いまどき『ビニ本』なんて言ってピンとくるのは、間違いなく、昭和の中年以上のオッさんでしょう。
有害図書の排除気運から、大型の書店では、ほぼ絶滅している存在ですが、今回の『ビニ本』とは、おねーちゃんの裸満載のエロ雑誌ではなく、老若男女お手軽に購入できる、『コンビニで手軽に購入できる本』のお話になります。
文中にエロ話はまったく出てきませんので、ドキドキワクワクしながら、これを読んでいる男性読者のかたは、パンツは穿いたままで大丈夫です。
●ワンコインで手軽に愉しめる『エイムックシリーズ』
日本文化や、和をテーマとした内容がいつも面白い、『DiscoverJapan』からの特別編集版で、ここ最近、どこのコンビニでもよく見かけるようになった、A5版のエイムックシリーズ。
実際には、552円(税抜き)なのでワンコインではありませんが(Kindleで購入すると500円のもあり)、500円相当で手軽に購入できる本としては、なかなか面白い読みものたちではあります。
・DiscoverJapan 日本の魅力、再発見[ディスカバー・ジャパン]
http://discoverjapan-web.com/
本家のDiscoverJapanは、本屋さんを徘徊しているときに、禅やら麺やらパンやらで、毎号、オイラのツボを刺激してくる内容なので、定期購読になっておりますが、コンビニに立ち寄ったときに、フと目に入るエイムックシリーズは、3時のオヤツ感覚。
最近(でもないけど)購入したもので面白かったのが、『正しい日本語の使い方』と、『色の心理学』のふたつ。
・Amazon.co.jp: 正しい日本語の使い方[雑誌]エイムックシリーズ
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JLGUUFE
・Amazon.co.jp: 色の心理学[雑誌]エイムックシリーズ
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R4LMDSK
専門書や総特集のような、きめ細かい編集内容にはなっておりませんが、要点を絞ったところからの解説になっていたりと、必要な、欲しい情報や知識を簡単に補うことができたりします。
読んでて気になったのが、内容はしっかりしているので十分愉しめるのですが、編集の仕方がおかしいのか、???な部分があったりで、読んでいるとピントがズレたりしますが、休憩時間や時間潰しには、ちょうど良い一冊であることには間違いありません。
A4サイズのワンコイン本では、『日本の仏像』が、仏像っコのオイラには、そこそこに楽しめる仕上がりになっている印象がありますが、興味がなければまったく面白くもないし、好きな人にはまったく物足りない内容。
・日本の仏像 | エイ出版社
https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/book-414362/
ちょっと仏像に興味があったり、簡単に仏像を知りたいかたには、絶品な仕上がりになっております(あくまでオイラ基準)。
●意外な本屋さんは、コンビニだった
コンビニの雑誌コーナーが、集客や防犯上の理由から、外(通り)に面したガラス張りのところに設置しているのは有名な小ネタですが、陳列されている雑誌や本は、どのコンビニでも(同じ系列でも)同じというわけではありません。
でもそこは、マーケティングの虎の穴、コンビニエンスストア。
ご存知のように、コンビニは小商圏で成り立つ業態なので、そこの店舗に訪れる固定客を中心とした品揃えが中心になる。とくに雑誌などは他商品と比べると、圧倒的に、固定客の嗜好が反映されている。
ウチから歩いて5分の紀伊國屋書店は、大型書店ならではの幅広い品揃えではあるけど、オイラのツボに入る本は、たいてい取り寄せになることが多く、口を尖らせて帰ることもしばしば。
欲しいときが読みたいときなので、「これはamazonから購入のほうが早いかな」と下調べするようになったが、自分の嗜好に合った本や雑誌を常にサーチしている暇もない。
「たまたま本屋さんにいったら、面白そうな本がたまたまあった」という具合に、たまたま買いが多いのも事実だけど、そのときに購入した本が自分の嗜好(いま読みたくてウズウズしているジャンル)と一致しているかというとそうでもない。
パラ読みして面白そうだから買っただけで、喉から手がでるほど欲しくて買ったわけではないので、一気に読破するということは殆どない。たまに「あれ? なんか面白いんだけど、これ」っていう本にも出会ったりもするけどそれは稀。
そんな隙間をついてきたのがコンビニ。実際に、ウチの近所にあるコンビニは6軒と(いずれも徒歩圏内)コンビニだらけの環境なんですが、場所柄、固定客中心というよりは、流動客のほうが多いようなので、置いてある雑誌もあたりさわりのない、どこでも売っているようなものばかり。
しかし、今年に入ってから、すごいことに気がついてしまったのです。
●似た者同士が集まっている地域
いま本職とは別に、面倒をみている会社の工場近くにあるコンビニは、ほぼ固定客中心の店舗なので置いてある雑誌も偏りがすごい。普通の書店で取り寄せになるような本や雑誌が、普通に、週刊誌などと一緒に陳列されているのです。
昨年(もしかしたら一昨年だっかたも)に、そこのコンビニで、仏像関係の雑誌が並んでいたので、「コンビニでこんな雑誌を置いているなんて珍しいな」と手に取ったのがきっかけで、朝寄るとアイスコーヒーを買い、淹れている最中に雑誌コーナを物色するようになり、また楽しみにもなりました。
その後、驚くことに、小池龍之介さんや枡野俊明さんの著書や、仏教絡みの書籍などが、そこのコンビニの雑誌コーナーに並ぶようになったのです。ちょうどその頃、小池龍之介さんの著書を読み漁っていた時期だったので、見つけたときは、「まさか、小池龍之介の本がコンビニに並ぶとは!」と、目が点になりました(笑)
昨年は、高野山開創1200年の大イベントがあった年なので、高野山にまつわる書籍や、空海、四国八十八ヶ所霊場(お遍路)の本や雑誌も、あれこれとたくさん出版されておりました。皆さんも、テレビなどで目にする機会はかなり多かったのではないでしょうか。
コンビニでいつも並ぶような週刊誌や雑誌でも、高野山を特集していたりと、一時的なイベントとしての賑わいをみることはできましたが、仏像ドンピシャの本を置いているコンビニは、そうそうないのではないでしょうか。
オイラ一人の客のために、そこのコンビニが仏像(仏教)関係のようなコアな本を置いているとは考え難いので、店をよく利用する固定客も、そっち系の本や雑誌を購入する、ニッチな層なんだろうと読んでいるが、オイラにしたら本当にありがたい。
もしかすると、読者の皆さんも、「あそこのコンビニは、自分好みの雑誌がいつも置いてある」といった経験をされているかもしれません。もしくは、「あそこのセブンイレブンには置いていないけど、ここのセブンイレブンには、いつも置いてある」といったこともあり得ます。
マーケティングの本領が最大に発揮されるコンビニは、雑誌から食べものまで、自分好みの商品を並べることができる可能性もあり、自分だけのセレクトショップになる日が来るかもしれません。
【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。愛機はD90とGRD4。最近はiPhone6で写真撮影多し。全国寺社巡りで、過去の懺悔道中をしております(まだ春眠中)。
大仕事が一件、無事に終了。つぎが控えているので、ポワポワもできないのが悲しいけど、楽しいです/ウッドベースが欲しいの/しばらく姫路に籠るかも。