最近はインターネットのおかげで、ニッチジャンルについても書いたり話したりすることが出来るし、それを読んでくれたり話題を交換できる相手が居るのはありがたい。また日本最大の同人誌即売会であるコミケットのお陰で、それらについての本を出したり、買ったりすることも出来るようになってきた。
だが、中途半端なニッチジャンル、特に英語圏ではちょっと探すと資料や話題が見つかるのに、日本ではそれほど話題になっていない物について語るとき、いつも歯がゆさも感じてしまう。
最初に書いたことと矛盾するかも知れないが、やはり日本語でやり取りできるようになったとは言え、向こうのコミュニティの人数にはどうしても敵わないし、何より最新情報などは、常に向こうからやってくるのを待っているしかないのが物足りない。
外国、特に英語圏に行って本屋に行ってみたり、Amazonの洋書を漁るとわかるのだが、やはり読者のパイが大きいせいか、日本だと考えられないようなニッチなジャンルであっても様々な書籍や、更には月刊誌まである。場合によっては、定期的に大きなイベントが開かれているのを知ると、日本語で殆どのものが読めるようになったとは言え、やはりパイの大きさを痛感してしまう。
なにせ日本でもそこそこユーザーの多いサバゲーや、日本でも最近は有名になりつつある鎧を着て戦うアーマーバトルなどでは、向こうでは複数の専門書があるばかりではなく、本物の戦場を再現したような壮大な大会が何日も行われて、そこで出店や当時を再現した格好で生活を楽しめるイベントが行われていたりするのである。
更には、日本ではTVがイベントでたまに取り上げるようなトレジャーハンティングも、外国では月刊誌が複数出ていて、週末に楽しめる趣味として行っている人もいたりする。
ましてや、もっとマイナーなもので日本では書籍どころか、話題にもなってないものですら専門書が沢山出ていたりして驚かされる。
もしあなたが気になっていても全然情報がないと思っている物があれば、一度Amazonの洋書コーナーで探してみることをお勧めしたい。
ところで、こうしたジャンルについては読むだけでなく、それについて書くのは更に難しい。というのも、本当に好きな人は言葉の壁を乗り越えて直接英語でやり取りしたり情報を集めているので、いまさら同じことを日本語で書いても読まれない。
かと言って、それ以外の人相手に書こうにも、所詮はニッチジャンルなので、テーマだけでは誰も読んでくれないことすらあるからだ。
それでも奇特な人がいて、せっせと向こうの最新情報を翻訳して紹介してくれたり、更には現地に突撃して直接見聞きした情報を伝えてくれる人がいてありがたい。こんな時に語学力やフットワークのある人を羨ましく感じてしまう。
【福間晴耕/デザイナー】
フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
http://fukuma.way-nifty.com/
HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったので、インテリアを見たりするのも好きかもしれない。