[4683] ふたつのリスト◇打ち込ませ◇あなたにヒーローはいますか?

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《とてもキモくて強い》

■装飾山イバラ道[234]
 「買わねば」リストと「買えたら」リスト
 武田瑛夢

■Scenes Around Me[39]
 東京大学駒場寮の事(18)
 しんげんち祭りに参加する。
 《3》打ち込ませ
 関根正幸

■crossroads[53]
 あなたにヒーローはいますか?
 若林健一




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■装飾山イバラ道[234]
「買わねば」リストと「買えたら」リスト

武田瑛夢
https://bn.dgcr.com/archives/20181120110300.html

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私はここで個人的な買い物の話をよくしてきた。私の数年前の記事では、ネット通販では大きな会社を選んでおくと安心のようなことを書いていた。何てざっくりとしていたのだろう(笑)。

最近は個人間取引も増えてきた時代。CtoC(Consumer To Consumer)と言うそうだが、やはり私も個人とのやりとりが増えてきている。

●海外の手作りサイト

探し物をしてWEBにキーワードを入れて、検索して見つけた海外のサイトで、支払いがPayPalなら購入可能だなとすぐに思う。

そういえば、このお店の所在地はどこなのかと見てみると、地名だけではピンと来ない。これも検索してアメリカや中国であることを知る。評価や取引数を見て大丈夫そうなら、購入の候補として残す。最近はこんな買い物の流れだ。

大きなWEBモールの中だとより安心感は強いけれど、最近は個人のクリエイターさんからの購入品も増えた。おそらく一人でショップを運営しているような規模でも、評価が見える形になっていればジャッジすることができる。

今年はポーランドの若いアクセサリーデザイナーの商品を買った。届いたブレスレットの小さな箱には、可愛いカードやキラキラしたビーズやドライフラワーが演出として入れられていた。

ポーランドの人から物を直接購入するのは、もちろん初めてなので、ちょっとドキドキもした。

とても良かったと評価を書いて取引は終了。売上金はきちんとそのクリエイターに届くだろう。

数年前の私は、日本の中で、同じような買い物をしていた。今でも国内の安心感は強いけれど、きちんとチェックすれば他の国の人との取引も、リアルに可能な時代が嬉しい。

地図上の距離を興味が縮めて、信頼のおける決済があるおかげで、決断が早くなっているのだと思う。現代の仕組みのおかげで縮んだ距離、と言えるかもしれない。

●お気に入りリスト

海外の手作りのクリエイターを選ぶ時には、作品一覧やプロフィール、過去の購入者のレビューを見て決めている。日本のヤフオク等と同じように、海外でもレビューは貴重な情報だ。

最近良いなと思うのは、ユーザーのお気に入りのリストが見られるサイトだ。お気に入りに登録しておくと、後で必要になった時にすぐに探すことができる。サムネール画像で似ているものが隣同士に並べば、比較もできて便利だ。

それ以外にも、自分のお気に入り一覧を眺めているだけで楽しい。趣味のものばかりなので、生活感もあまりないからだ。

日本の楽天やAmazonの、私のお気に入りや買い物カゴに入っているのは、生活感満載の「買わねば」のものばかりだ。洗剤などの消耗品や買い替え家電など、いつか買わねばと思ってリストに入れておいたものだ。

海外の「買えたら」いいなのお気に入りリストの方が、見ていて幸せなのは当然かもしれない。喜びの分量が圧倒的に多いのだから。

そして、良い品を出品しているショップオーナーの、公開されたお気に入りリストを見ると、その趣味の良さに驚くことも多い。

オーナーは店を持つだけでなく、他店の商品も数多く買っているのだろうか。信頼のおける人の、お気に入りの商品はとても魅力的なものだ。

ファッション誌で洋服のクローゼットを公開する特集が人気だけれど、お気に入りリストは、その人の未来のクローゼットのようなものだ。

実際に買うか買わないかは関係ないし、彼らが素敵だと思ったものだけを並べてあるリストは、とても見ごたえがあるのだ。ライブ感があって、実はファッション誌よりも面白いかもしれない。

●同じものが気になるという親近感

手作りの一点物などは、お気に入りに入れて購入を迷っているうちに「販売済」の表示が出ることがある。

これを発見すると妙に悲しい。逆に十何人もがお気に入りに入れている商品を購入する時もあるので、お互い様だ。

もうすでに自分の手元に届いた一点物のアイテムを、ずっとお気に入りリストから削除しない人を見つけた時も、何だか嬉しい。

自分の私物の画像を持っている人がいるような、共有された感覚だ。これを嫌って、購入したら画像を削除するサイトもある。モノに対する思いは人それぞれだ。

海外の人が同じアイテムをお気に入りに入れていることを知るだけで、その人に親近感が湧いたりもする。勝手に共感しているような感じだ。住んでいる場所も話している言葉も違うから、よりいっそう共通点が嬉しいのかもしれない。

他人の興味というコンテンツが、無料で公開されてしまっている時代。もちろん「公開」にチェックマークを入れている場合だけだけれど、個性的なお気に入りリストの魅力は価値あるものだ。

結局は、「物を見る目のすごい人」に憧れるのだ。同じ商品が溢れる場所を見ていて、こんなにも素敵なものをピックアップしたこの人は何者? という感じだ。

どんなに長いプロフィールテキストよりも、はっきりと個性がわかったり、才能が垣間見えるのが「お気に入りリスト」なのかもしれない。


【武田瑛夢/たけだえいむ】
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


スプラトゥーン2のタコamiiboで話題の「ひれおくん」。私もタコガールとタコボーイとタコのamiibo 3点セットを購入して遊んでいる。人気でタコamiiboの単品が売り切れで買えなかったのだ。

スプラトゥーン2はブキに強さを追加できるギアとして、帽子やメガネなどの頭部のアクセサリーと服と靴が用意されていて、自分で好きなものを着て戦い
に挑むのだ。

最近のブキがオーバーフロッシャーなので、洋服と靴は別のものに変えて、頭部はひれおくんの顔。この顔だと異様に目立つので、狙われやすいという欠点はあるけれど、とにかく楽しい。

オフロなので洋服のギアはサーマルインクが最適。これで隠れている敵も透けて見える。タコガールのamiiboの魔女っぽい服が、サーマルインクなのでちょうどいい。体は魔女なのに顔がひれおなのは、とてもキモくて強いのだ。


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■Scenes Around Me[39]
東京大学駒場寮の事(18)
しんげんち祭りに参加する。
《3》打ち込ませ

関根正幸
https://bn.dgcr.com/archives/20181120110200.html

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私は高校の頃から音楽の自動演奏を試みていましたが、それはコンピュータの内蔵音源を使ったプログラミングで、MIDIを使った本格的なものではありませんでした。

私が、シンセサイザーやサンプラーを使って、本格的に打ち込みを始めたのは30才を過ぎてからでした。

前回書いたように、私はこの頃ひどい失恋を経験しました。当時、私はあまりの辛さに自分の生命を断つことまで考えました。しかし、このままでは私はこの世に何も残さずに終わってしまう、と思いました。

そこで、私はこれまでの音楽を聴いてきた経験を生かして曲作りをすることを考えました。

私は Roland MS-1という廉価なサンプラーを買ったのを皮切りに、楽曲制作が出来る一通りの機材を買い揃えました。この時代はまだPCの性能が不十分で、今ならPCの内部だけでできる作業を、個々の機材に頼らざるを得ませんでした。

当時購入した主要な機材は
8トラックシーケンサー : MC-50mkII
リードシンセサイザー : KORG Prophecy
ベースシンセサイザー : DOEPFER MS-404
ドラム音源 : ALESIS D4
HDレコーダー : AKAI DR4VR
といったもので、他にいくつかのエフェクター、ミキサーを購入しました。

私は当時テクノのライブにも通っていたこともあり、バリバリのダンストラックを作ろうとしていました。実際、踊れるかどうかはともかく、四つ打ちの曲も何曲か作っています。

ですが、当時作った曲で今も印象に残っているのは、個人的に「打ち込ませ」と呼んでいる方法で作ったいくつかの曲です。それは、私はそれまで得ていた別の知見、すなわち私が研究していた数学の理論を踏まえて作った曲でした。

文章だけでは難しいと思いますが、今回は「打ち込ませ」の方法について解説を試みることにします。



私は力学系という、物事がある法則や規則に従って、時間とともに変化していく様子を数学的に扱う分野の研究をしていました。その分野でのトピックの一つにカオス理論がありました。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/カオス理論


カオス理論について詳しくは上のリンク先に書いてありますが、後の話につながる形で説明します。すなわち、比較的単純な法則や規則であっても、それが繰り返し適用されることで、非常に複雑な振る舞いを示す現象が知られていました。力学系はその性格上、数学以外の科学とのつながりが強い分野でした。

ある時私が参加した研究集会は、会期の前半が数学者の研究報告会だったのに対し、後半は数学以外の研究者による報告会でした。例えば、農学者が種が発芽する際、芽が発生する組織のある部位にカオスが見られるというようなことを報告していました。

また、音響学者がクラリネットをある強さで吹いた時、リードの付近で気流にカオスがありそうだと報告していました。これらの報告の多くは、現象が従う法則を導いてその現象がカオス的であると示した訳ではなく、時系列で計測されたデータを信号とみなした時、その周波数特性がカオス的であるという話だったと思います。

だからといって、それらの現象がカオスでないとは言い切れないわけで、それくらいカオスが自然界の至るところに見られるという事だと思いました。

私自身、カオスがもたらす複雑さは、サイコロ投げのような偶然性により得られる複雑さより自然なものではないかと考えていました。そこで、私はMIDIデータに対して、「ある操作」を繰り返し適用して複雑なMIDIデータに変換すれば、そのデータは計算で得られた複雑なデータより、より自然に聞こえるのではないか、と考えました。

▽▽

「ある操作」について以下に記します。私の使っていたKORG Prophecyは単音シンセで、一度に一つの音しか鳴らすことができませんでした。

その代わり、アルペジエータを使って、同時に受信した音のデータを分散和音として鳴らすことができました。分散和音は鳴らす音の順番やテンポを変えたり、1〜2オクターブ高い音を鳴らすように設定できました。

さらに、分散和音化された音はMIDIデータとして、外部に出力することができました。そこで、私はシーケンサーから複数のトラックのデータを同時にProphecyに送り、分散和音化させたデータをシーケンサーの別のトラックに記録させる操作を行うことにしました。

その操作を一〜数回繰り返したのち、いくつかのトラックを同時に再生し、Prophecyのプリセット音で鳴らしました(最後の段階ではアルペジエータは使わなかった)。この試みは、いろいろ面白い結果を生み出しました。

ある時、私は2小節分の旋律を手弾きで、シーケンサーのひとつのトラックに記録しました。その際、旋律をわざとゆっくり弾いて長い音符で記録した後、発音の間隔が8分音符になるようにMIDIデータを編集しました。

そうやって、前の音に次の音やさらにその次の音が重なるようなMIDIデータを作りました。2小節分のデータはコピーペーストでループにしました。

次にループさせたデータをProphecyで再生させ、アルペジエータで1〜2オクターブ上の音が出るような分散和音にして、それを再びシーケンサーの別トラックに記録しました。その際、アルペジエータのパターンを途中で変えるなどして、即興的な「演奏」を試みています。

最後に、ループさせたトラックと分散和音のトラックを、同時にProphecyで再生させました。Prophecyはアルペジエータを使わなければ、複数の音を同時に受信した際、いちばん高い音を再生する仕様になっていました。

そのため、ループさせたトラックは、分散和音のデータを受信している時は再生しませんでした。しかし、ProphecyはMIDIデータを受信してから分散和音を出力するまでにタイムラグがあったため、非常に短い間ですが、ループさせたトラックのデータも再生しました。

再生されたデータは、他の音に混じって、アクセントのような役割を果たしました。

▽▽▽

別の機会に私はドラムンベース(当時ジャングルと呼ばれていた)のドラムパターンを作ろうとしました。

ALESIS D4にはトリガー入力があって、生ドラムの音をマイクで拾い、トリガーでMIDIデータに変換することが出来ました。私はそのトリガーにCDの音を入力して、キックとスネアによるランダムなパターンを作ろうとしました。

この時はクセナキスのプレイヤードという、6人のパーカッション奏者による曲を選びました。私は、プレイヤードの第1楽章をキック、第2楽章と第3楽章をスネアに割り当てることにして、各楽章の最初の4〜5分をそれぞれ別の音高(C、D、E)で順番に別トラックに記録しました。

ところが、第3楽章はビブラフォンによる曲で、ビブラフォンの余韻をD4がドラムロールと認識した結果、E音がやたらに多いデータになってしまいました。

私は記録したデータをある程度間引くために、3つのトラックのデータを同時にProphecyに送り、2オクターブの分散和音化を二度繰り返して、音域を4〜5オクターブに広げました。

それでも音のデータは多過ぎたため、最終的にテンポを落としてProphecyの確か「dual waterphone」という名前のプリセットパターンで再生しました。

その結果、得られた曲の長さは15分に及びましたが、作曲に要した実時間は20分程度でした。この曲は結局ドラムンベースにはなりませんでしたが、失恋による不安で不眠に陥っていた私は、寝る際にこの曲をよく聴いていました。

当時作ったいくつかの曲は、その後自主制作したCD「kids」に収録しました。「kids」は当時、打ち込みで作曲する人と知り合う機会が多かったため、その人達でコンピレーションが出来ないかと考えたことから、1996年から作り始め、1997年の暮れに完成しました。

今では、マスタリングに不満を覚えているため流通はさせていませんが、まだ若干の在庫はあるので、上の説明を読んで曲を聞いてみたいという人がいれば、連絡下さい。

●維新派の写真 ソウルフラワーもののけサミットの写真

今回はしんげんち祭りでの前回紹介できなかった維新派の写真と、ソウルフラワーもののけサミットの写真を紹介します。

https://farm5.staticflickr.com/4887/45166182794_16286e71bf_c
https://farm2.staticflickr.com/1909/44509349705_a4edc408c4_c

しんげんち祭りのライブ会場は、メインステージとサブステージの二つに分かれていて、私がノイズで加わったBOBはサブステージでライブを行いました。私は、メインステージには行かなかったので詳しいことはわかりませんが、屋根の無い広場だったと思います。

ソウルフラワーもののけサミットは、もともとメインステージで演奏することになっていたのですが、ライブの直前になって雨が降り出したため、屋根の付いたサブステージでの演奏に変更になったようです。このため、私は運良くいちばん前で見ることができました。


【せきね・まさゆき】
sekinema@hotmail.com
http://www.geocities.jp/sekinemajp/photos(2019年3月まで)


1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔

11月23日(金/祝日)14:00から行われる、六本木のストライプハウスギャラリーでのイベント「111-11」に音響で参加します。
https://blog.goo.ne.jp/111yanaka/e/76b5269faffda9dbcfb166c67b7155be



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■crossroads[53]
あなたにヒーローはいますか?

若林健一
https://bn.dgcr.com/archives/20181120110100.html

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こんにちは、若林です。

突然ですが、みなさんに「自分にとってのヒーロー」はいますか? 対象が女性の場合はヒロインと呼ばれますが、ここでは憧れの存在、尊敬の対象をまとめてヒーローと呼ぶことにします、男女の区別はありません。

私が子供の頃なら、「ウルトラマン」とか「仮面ライダー」がヒーローだったかもしれません。私の年代でいうと、「帰ってきたウルトラマン」や「仮面ライダーV3」がドンピシャの年代です。

さすがに今はそんな風に思ってはいませんが、では自分にとってのヒーローは誰か? と問われると答えられません。

子供たちにはいつもヒーローがいます。それは今でもテレビの中の架空のキャラクターなのかもしれませんが、身の回りに自分のヒーローを見つけている子もいます。

昨日、私が運営する田原本のCoderDojoに、CoderDojoの共同創設者であるJames Welthonが来てくれました。

そのことをあらかじめ伝えておくと、わざわざ大阪(しかも奈良からはかなり遠い所)から参加してくれた子がいました。彼は到着するやいなや、Jamesに聞きたいことをGoogle翻訳を使って質問をしはじめます。

・CoderDojoはひとりで始めたのか?
・CoderDojoを始めた時にどんなことで苦労したか?
・好きなプログラミング言語はなにか?

ひとしきり質問が終わると、今度はJamesが聞き返します。

・CoderDojoのどんなところが好き?
・得意なプログラミング言語は何?
・逆に苦手なプログラミング言語は何?

その子は、Jamesと話すことが楽しくてたまらないようでした。記念写真を撮り、メールアドレスを交換し、握手して嬉しそうに帰って行きました。

そうです、その子にとってJamesはヒーローです。めったに会えないというだけではなく、「自分が大好きなCoderDojo」を始めた人であり、自分と同じようにプログラミングが好きな人。

その子もまた同じように、プログラミングが好きで、自分のCoderDojoを始めたいと思っています。CoderDojoの関係者はほとんどすべてが、彼にとって尊敬の対象ですが、その中でもJamesは特別な人なのです。

今時のビジネス的な言い方をするとロールモデルですが、感覚的な言い方ではヒーロー。ロールモデルっていうと全然ワクワクしませんが、ヒーローっていうとワクワクしませんか?

その子を見ていて「あぁ、自分たちはこのワクワクする感覚を失ってるなぁ」と感じると同時に、自分も誰かのヒーローであれるように頑張らないとなと思いました。

大人も子供も常に自分のヒーローを持ち続け、大人は誰かのヒーローになることを目指せば、世の中もっとよくなるんじゃないかな?

そんなことを子供達に感じさせられた日曜日でした。


【若林健一 / kwaka1208】
https://croads.jp/aboutme/


子供のためのプログラミングコミュニティ「CoderDojo」
https://croads.jp/CoderDojo/


貧困問題に取り組みお寺の福祉活動「おてらおやつクラブ」
https://otera-oyatsu.club/



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編集後記(11/20)

●頭がよくて腕っぷしが強くて美人、というキャラクターはわたしの大好物だ。当然、悪い人でもいい。「アトミック・ブロンド」を見た。主演は「スノーホワイト」「スノーホワイト/氷の王国」で邪悪な女王ラヴェンナを演じたシャーリーズ・セロン、たまらなく惹かれる。今回は凄腕女スパイの役である。

美人なんだけど、顔は青アザ傷だらけで、映画の最初で見せる裸身では身体中に傷がある。鍛えられた長身、全身が凶器になる、凄みあるエージェント、ロレーン・ブロートン。ここで考えるのは、エージェントとスパイの違いだ。エージェントが国家機関所属の諜報員で、スパイは所属や分野を問わず諜報活動をする者、という解釈でよろしいか。この映画ではいいかげんに使われている。

舞台は1989年11月、東西を隔てた壁が崩壊する直前のベルリン。極秘情報が記載されたリストを巡って、各国のスパイが争奪戦を繰り広げる。ローレンは英国のMI6所属。困ったブルドッグのような顔の上司(いい味出してる)から、ベルリンに潜入中のデビッドとタッグを組んで、リストの入手を命じられる。ベルリンはリストを狙う各国のスパイが続々と。日本の内閣情報室も(嘘)。

誰が味方で誰が敵なのかわからなくなる、という設定だから、見ているわたしに分かるわけがない。わたしは速攻で任務を放棄、何も考えずに推移を見守る立場に徹底する。いきなり警官を8人、素手で叩き伏せるんだからすごい。ロレーンはタバコ、ウォッカを口にする場面が多い。化粧っけはあまりないが、「服いっぱい持ってきたんだな〜」と見抜いた、わたしの鑑識眼はどうだ。

ストーリーは本当によく分からない。登場人物が彼女にとって敵なのか、味方なのか分からないから。闘っている相手が敵なのはわかる。って当たり前だが、どこのスパイだか、その手下だかわかんない。8人を相手にした格闘シーンは約7分間ノーカット(あるいは巧みな編集)だが、律義にほぼ一対一で戦う。拳銃、ナイフ、拳、足蹴り、投げ、これはすごかった。見ている方もヘトヘト。

「誰も信用するな」というのが、この業界の鉄則らしい。彼女に接近する女はフランスの諜報員。この映画に普通のセックスシーンはない。女同士のがあるが、もはや普通のセックスシーンなのか。ぜんぜん素敵なシーンではないが。この映画は時制が過去と現在と行き来するから面倒だが、気にしなくていい。

デビッドはMI6の相棒であるはずだが、じつにうさんくさい。じつにうまい。敵か味方かわからなかったが、お約束通り(ローレンにとって)敵で、彼女は無造作に射殺する。この男、にやけた悪相だが歯が白くてきれいだ。彼女が最後に会うのはKGB、こっち側だったのか。ところがKGBは、彼女を処分するため刺客を用意していた。それを見抜いていたから、わずかな時間で8人殺し。

映画の構成はMI6での報告シーンと、ベルリンにおけるローレンの行動が交互に出てくるから、ちょっと面倒くさいが、初めから流れに乗っていればいいんだと達観していればストレスはない。MI6に所属しながら、KGBのためにリストを入手し、KGBに消されかけたが反撃してKGBベルリン支部を壊滅させた彼女が情報を渡したのは、最初からMI6で立ち会っていたCIAの(以下略w)。(柴田)

「アトミック・ブロンド」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B079K2BRWM/dgcrcom-22/



●「買わねば」と「買えたら」。めっちゃわかります! 手帳話で、それ書こうと思ってました。あと、宝塚のブロマイドについても似たような話が(笑)/関根さんの音楽、聞いてみたいな。/ヒーロー、か。

/ポケモンGOのフレンドギフト続き。その次には、アニメや漫画のキャラクター。ピカチュウはもちろん、ドラえもんやガンダム、マジンガーZ、恐竜など。

USJならハリー・ポッターのがあるんだろうなぁ。いつでもそんな場所を訪れるわけではないので、「LOVE」というモニュメントを贈ってみたりも。

先に書いたチリとイギリス、コロンビア州の三人、そしてヤマシタさんは毎回のように違う場所のギフトを贈ってくれる。楽しい。

どこかの修道院だったり、記念碑や会社だったり。場所は検索したら出てくるだろうが、それはやめた。が、チリの人が贈ってくれた銅像らしき画像の鮮明なものがどうしても見たくて、書かれてあった「Manuel Rodríguez」で検索してみたら、マニュエル・ロドリゲスと出た。続く。(hammer.mule)