デジアナ逆十字固め…[75]水滴にハマる/上原ゼンジ

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前回はコンパクトデジカメで水滴クラウンの写真を撮る話を書いたが、あいかわらず水滴にはまっている。もともとは水滴をレンズにしてみようという魂胆だったが、もうそんなことはどうでもよくなって、ただ被写体としての水滴を面白がっている。

単純に造形として美しいということがあるだろうな。液体が球状を保っていることの不思議。その透明性。キリッと入るハイライト。滑らかなエッジ。ファインダー越しに覗いていて飽きない。

それから撮影自体はけっこう難しい。まず、すごく小さな被写体だから等倍以上のマクロ撮影になる。球体のどこにピントを合わせるのかは悩ましいし、ブレてしまうと面白くない。撮影機材などが映り込んでしまうと美しくないし、映り込んだ光源の形なども気になってしまう。


元々きれいなものを、ただきれいに撮るというのは芸がないし、なんかシャラくさいんだけど、そういうことは横に置いといて、ただ撮影が楽しい。本当に自分はチマチマとしたマクロの世界が好きなんだなあと、再確認している。

水滴を撮る方法は大きく分ければ二つ。空中に浮かんでいる(落下している)状態をストロボや速いシャッタースピードで写し止めること。もう一つは撥水性の高いものの上に置いて撮ること。

撥水性が高くて、水滴の大きさが小さければ、きれいな球形になるし、撥水性が低くて水滴が大きければ、べちゃっと潰れてしまう。つまり、なるべく撥水性の高いものを探してくるというのがポイントになる。

自然界にあるものには、よく水をはじくものが多い。たとえば花びらや葉っぱ。ネイチャー写真をやっている人達の間では定番の被写体だから、霧吹きを持ち歩いている人もいるはずだ。それから、鳥の羽とか、クモの巣なんかもきれいに水をはじく定番アイテムと言えるだろう。

●クモの巣に水滴

そこで私も霧吹きを持って雑木林へと向かった。霧吹きなんぞを使って撮影をするということ自体には抵抗もあるんだけど、今は撮りたいから撮るということの方を優先させたい。

で、クモの巣を発見したので、シュッシュカ、シュッシュカ、霧をかけてきました。しかし、クモ自体が小さく、クモの糸も細かったので、水滴の重みで糸はたわんでしまった。でも、撮ってみたらなかなか面白かった。

RICOH デジタルカメラ GX100 ボディ GX100BODY撮影に持っていったのは、リコーのGX100。最短撮影距離の短いコンパクトデジタルカメラだ。ズームを望遠端にして、フォーカスはマニュアルで最短にする。そうすると、35mm換算で72mm相当になり、約4cmのところまで寄れる。液晶でピントを確認しながら、ピントが合ったところでシャッターを切る。

内蔵のストロボを光らせたが、被写体に寄り過ぎているので、光がきれいに回らず、下のほうが暗くなってしまう。そこで小さく切ったトレーシングペーパーをストロボにくっつけてディフューズしてみた。こうすれば光が回るし、柔らかくなる。暗い森の中だが、ブレずに撮影することができた。

まだ、ちょっと撮ってみましたというレベルの写真だけど、けっこう面白いなあ。今度はもうちょっと大きなクモの巣を見つけて、撮影したくなった。

クモの巣以外にもいろいろと試してみた。花びらや葉っぱ、タンポポの綿毛に鳥の羽などだ。ピンセットや注射器を使う、すごーく細かい作業だけど、なんだか自分には向いているようだ。本当はもっとワイルドな写真が撮りたいんだけどな。

◇いろんな水滴の写真
< http://www.zorg.com/photo/zenji/ >

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇上原ゼンジのWEBサイト
< http://www.zenji.info/ >
◇「カメラプラス トイカメラ風味の写真が簡単に」(雷鳥社刊)
< http://www.maminka.com/toycamera/plus.html >

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カメラプラス―トイカメラ風味の写真が簡単に
上原 ゼンジ
雷鳥社 2007-07

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by G-Tools , 2008/05/08