曜日感覚のないノラネコ[5]自転車生活2007
── 須貝 弦 ──

投稿:  著者:


●ヒルクライムにエントリーした

その昔、私はデジクリにこんなことを書いていた。

[#1382]心に刺さる死の棘
< https://bn.dgcr.com/archives/20030912000000.html
>

この号の下のほうに「金曜ノラネコ便 たまには燃えることも必要だ」というのがある。


自転車で乗鞍岳の頂を目指すという、自転車趣味者の間ではだいぶメジャーなイベントが、悪天候で中止になったときの話だ。その前の年には、実際に参加したことも書いたような気がする。要するに言いたいのは、たまには燃えることも必要だということだった。仕事上の意地の張り合いや舌戦で燃えるのはもうウンザリ(ホントよ)。そんなことより身体使って燃えようじゃないか、ご同輩。

ってことで、今年はコレに出ます。
・Mt.富士ヒルクライム(既に申し込み受付終了)
< http://fujihc.jp/
>

富士北麓公園から富士スバルラインを上って、五合目を目指すというイベントだ。一昨年と去年もエントリーしたのだが、去年は天候がよろしくない中で決行され、自分はDNS(スタートせず)とした。上りは別に雨が降ろうが寒かろうがどうにかなるのだが、ゴールした後で下界に戻ってくるのが大変なのだ。6月はじめの富士山五合目から雨の中自転車で下るには、それ相応の装備が必要。自分が持ってきた下山用装備は雨までは想定してなかったので、走らないことにした。

走らないといってもお金は返って来ない。宿泊費もかかってる。だから2003年の乗鞍同様、走らないなら走らないなりの精神的ダメージを受けるのだが、それでも私は懲りずにエントリーした。身体がそろそろ、そういうのを必要としているから。人より遅くてもいいの、自分なりの目標をクリアして達成感を得ることが大事なわけ。

幸いなことに、富士スバルラインは斜度がきつすぎず一定な感じなので、わりと誰でも完走することができる。人間って意外と体力あるもので、「自転車で24km延々上り坂なんて……」という人でも、あっさりと上り切ったりする。もちろんまったく辛くないわけではないし、だからこそ達成感があると言える。ただひとつ残念なのは、スバルラインは大して景色が良いわけではないことか。この点は、乗鞍(エコーライン)に軍配が上がるだろう。

●自転車に乗ろうじゃないか

いきなりヒルクライムに出ろとは言わない。しかし自転車は良いものだ。むかしデジクリにもちょっとした自転車ブームがあった。編集長はあの「ニューサイ」(雑誌:ニューサイクリング)に投稿して採用されたことがあるというお方だ。デスクも、今はどうかしらないが自転車通勤ネタを書いていたっけ。つまり、デジクリ内部には自転車が流行るだけの下地があるのだ(?)。

近くのコンビニまでのちょっとした買い物に、駅までの通勤に、気分転換に、自分の身体を使って自転車のペダルを漕げば、クルマでは味わえない季節の匂いを感じたり、音を聞いたりすることができる。うちの近所の川では、夏が近づくと「ゲボォ〜〜〜〜〜ッ!」というなんとも怪しい、夜中に聞くと恐怖感すらおぼえてしまうような大きな音がする。ウシガエルだ。夜、鴨が川沿いに飛ぶときの音だって聞くことができるし、道ばたのカナヘビを踏みそうになることもある。

そんな感覚を味わいながら、徒歩よりも遠くに行けて、ジョギングより膝に負担がかからないのが自転車の良いところ。駅まで自転車で通勤している人も、行き帰りにちょっと遠回りをしてみると、些細な発見が嬉しかったりするはずだ。

ただし、歩道の爆走と夜間の無灯火だけはやめてね。

【すがい・げん】< http://macforest.typepad.jp/mac/
>
2月の終わりに急性胃炎になった。辛かった。体重も減った。坂を上ることを考えれば軽いにこしたことはないのだが、クラクラするような痩せ方はいかんね、やっぱり。


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by G-Tools , 2007/03/14