曜日感覚のないノラネコ[21]自転車ブログメディアを始めて約半年
── 須貝 弦 ──

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以前デジクリでも紹介させていただいたとおり、自転車に関する情報をピックアップするブログメディア「CyclingEX」を立ち上げたのが今年の4月21日。そろそろスタートしてから半年ということになる。

今のところ、どうにかこうにか(日曜祝日も含めて)毎日更新という約束だけは守ることができている。また、ようやく、いくつかの自転車関連企業から「メディア扱い」してもらえるようになった

自転車に関する話題を拾って記事にして、それを毎日続けていったいどれだけの人がアクセスしてくるのだろう? という素朴な疑問はあったのだが、今のところの感想としては「意外と、いる」。「CyclingEX」は3つのサブドメインに別れているのだが、8月21日〜9月20日の1か月間のアクセスは、下記のような結果だった。



・メインサイト < http://www.cycling-ex.com/
>
セッション   :27,279
ページビュー  :48,885
ユニークユーザー:16,827

・CyclingEX.tumblr < http://clip.cycling-ex.com/
>
セッション   :2,837
ページビュー  :3,793
ユニークユーザー:2,189

・クロスバイクカタログ by CyclingEX < http://cb.cycling-ex.com/
>
セッション   :3,575
ページビュー  :5,940
ユニークユーザー:3,001

もちろん、この数字はアルファブロガーと呼ばれる人たちには到底敵わないわけだが、月間5万PV、2万UUというのはひとまずの目標だったし、まぁ悪くない数字だとは思っている。最初のうちは1日のPVが200とかいうレベルだったことを考えれば、上等だ。

また、TwitterやTumblrといったサービスのフォロワー、RSSリーダーの登録者数は、9月24日現在で次のようになっている。

・Livedoor Reader登録者 < http://www.cycling-ex.com/
>:101
・Google Reader登録者  < http://www.cycling-ex.com/
>:133
・Twitterのフォロワー                :280
・Tumblr(CyclingEX.tumblr)のフォロワー       :278

これもまぁ、こんなもんであろう。

今のところ多く読まれているのは、2010年モデルの自転車に関する情報だ。海外メディアに掲載された最新情報を紹介したり、日本の代理店さんからいただいた情報を記事にしたりといったことを、8月頃からチマチマとやっていたのだが、そうしているうちに「コルナゴ 2010年モデル」といったようなキーワードで検索する人が多く訪れるようになった。

「CyclingEX」では「すでにWeb上に存在している良いコンテンツ、確かな情報があれば、無理にオリジナル記事を起こさず、それらを紹介してあげれば良いのだ」と思っているし、実際そうしているので、「CyclingEXにしかない情報」というのは、はっきり言って皆無だ。

しかし、例えば自転車の2010年モデルの情報を検索している途中で「CyclingEX」を訪れた人の平均PVや滞在時間を見ると、そんなに悪くない。検索しているうちに「CyclingEX」にたどり着き、いくつかの記事に目を通し、そこで紹介されているリンク先に飛んでいってくれているようであれば、それはそれでありがたいし、そういう「中継地点」みたいなものになりたいと思う。

検索以外で「CyclingEX」のアクセス数に大きな影響を及ぼしているのは「自転車で遠くに行きたい。」< http://d.hatena.ne.jp/pedalfar/
> という人気サイトだ。とくに、下記の記事の影響は大きかった。
・ビギナーにオススメのロードバイクを20台選んでみた
< http://d.hatena.ne.jp/pedalfar/20090810/1249937151
>

それにしてもこの記事に対する「はてなブックマーク」の付き方は、ちょっと異常なんじゃないかと思ってしまう(本稿執筆段階で776users)。ロードバイクへの関心がこんなに高いのか、と思うと同時に「価格が高い」という「はてなブックマークのコメント」も多くて、なるほどなと思った。個人的には「ビギナー向け=低価格」という決めつけはおかしいというか、それとこれとはまた別の問題だろうと思うのだが、世の中の空気感としては、よくわかる話でもある。

この原稿を書きはじめる前にとあるメーカーの展示会に行ってきたのだが、今スポーツサイクルでもっとも「商品が動く」価格帯は、5万円前後だそうである。また、ショップからも「以前ほど高額商品は売れなくなり、自転車バブルは終わった」という声が聞かれる。しかし一方では「自転車ブーム」と言われ、お求めやすいクロスバイクはよく売れている。

しかし、5万円程度のお求めやすいクロスバイクが売れるのは、そりゃ当然というか、むしろ正しいことなんじゃないだろうか。自転車なんて1万円で買えると思っていた人が、あるときスポーツサイクルに興味を持ち、5万円のクロスバイクを買う。そして自転車通勤をしてみたり、週末はサイクリングに出かけてみる。素晴らしいことじゃないか。

今はまだクリッピングサイトでしかない「CyclingEX」だが、今後は「5万円のクロスバイクで新しい一歩を踏み出した人たち(と、踏み出したい人たち)」に役立つような記事を増やしていけたらと思う。自転車業界的には「ライフスタイル」ということばがよく使われるが、もうちょっとベタに「暮らしの中のスポーツサイクル」について考えていきたいと思っている。

え? 「CyclingEX」はマネタイズするつもりがあるのか、ないのかって?

その話はまたの機会に。

【すがい・げん】< http://www.cycling-ex.com/
>

ちょっと前の『週刊ダイヤモンド』が自転車特集だった。交通手段としての自転車から趣味としての自転車まで幅広く扱っていて面白かった。記事中にはロードバイク購入7か条とかいうのまであって、そのひとつめに「本当にロードバイクが欲しいかどうか考える」とあるのには(良い意味で)笑った。