●表参道、青山界隈をコップ片手に撮影
今まで、いろんなものをレンズの前にかざして撮影してきた。透明な塩ビにマニキュアのトップコートを塗って凸凹にしてみたり、オーガンジー(透け透けの布)でソフト効果を試してみたり、宝石のオモチャでミラージュしてみたり……。そして今度はガラスをフィルター代わりにしてみることにした。
もちろん普通のガラスだと素通しになってしまうので、ちょっと凸凹したようなものが面白い。具体的にはアジアン雑貨店などで売っている一輪挿しやコップの類。手作りのガラス製品で、ちょっとウネウネしていて気泡が入っているようなもの。それをカメラのレンズ前にかざして撮影するわけだ。まあ、家の中でやっている分にはまだ許されるが、コップをカメラにくっつけて、そこいらをうろつき回っているオジサンというのは、かなり怪しい感じになるだろう。
今まで、いろんなものをレンズの前にかざして撮影してきた。透明な塩ビにマニキュアのトップコートを塗って凸凹にしてみたり、オーガンジー(透け透けの布)でソフト効果を試してみたり、宝石のオモチャでミラージュしてみたり……。そして今度はガラスをフィルター代わりにしてみることにした。
もちろん普通のガラスだと素通しになってしまうので、ちょっと凸凹したようなものが面白い。具体的にはアジアン雑貨店などで売っている一輪挿しやコップの類。手作りのガラス製品で、ちょっとウネウネしていて気泡が入っているようなもの。それをカメラのレンズ前にかざして撮影するわけだ。まあ、家の中でやっている分にはまだ許されるが、コップをカメラにくっつけて、そこいらをうろつき回っているオジサンというのは、かなり怪しい感じになるだろう。
今までもかなり怪しい撮影をしてきた。薄いゴム生地製のフニャフニャシフトレンズや、一眼レフにボディキャップだけ着けて撮影するピンホールカメラなど。しかし、コップを持っての撮影というのは自己記録を更新するぐらい斬新かもしれない。しかもコンパクトデジカメだから、とても素晴らしいアートを創作していると気づく人はいないだろう。
ということで、表参道、青山界隈をコップ片手に撮影してきた。この場所を選んだのは、骨董通り近辺のインテリアショップで新たなガラス器を探し出す目的もあった。幸い天気も良くて、お散歩しながら撮影するには最適だったが、初めはコップを取り出すのに少し躊躇した。しかし、誰もオレ様のことなんざあ気にしちゃいねえと開き直って撮影を決行。
コンパクトデジカメでも、居合い抜きのようにノーファインダーで撮影するというのなら、多少様になるかもしれないが、コップじゃあねえ……。しかも写り具合を微妙に変えるためにコップの位置を調整しなげればならない。慣れないからコップとデジカメを手にもたついてしまう。想像以上の格好悪さだな。
●ボトルカッターを注文する
天気がいいから、液晶画面はテカるし、人の眼は気になるしで、心地よい撮影というわけにはいかなかったが、不審尋問されることもなく無事撮影は終了。そしてハウスショップ「Madu」で、いい感じのガラス器も購入。
撮影結果に関してはけっこう良好だった。。そんなにいい写真が撮れたというわけじゃあないんだけど、可能性は感じた。可能性というのは、ガラスの凹凸で写真が歪む感じが、なかなか美しくてよろしい。
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/photos/glass/index.html
>
今まで塩ビにマニキュアのトップコートを塗ることによって、同じような効果を得ようとしていたが、ガラスのほうが美しい。チープさを求めてわざと安っぽいものを使ってきたわけだが、ただ安っぽいのではなく、「なんか変な感じだけど、きれい」のほうがもちろんいい。ガラスと塩ビの描写の違いを明確に言語で伝えることは難しいが、今後クネクネガラス方面を深く静かに探求してみようと思わせるものがあったことは確かだ。
ただし、コップを持って撮影するというのはどうにかしたい。そこで、コップを切って円盤状にする方法がないかと思ってネットで調べてみた。そして探し出したのが「ボトルカッター」(6,800円)だ。
< http://www.sgs-jpn.com/howtowhy/bottle.htm
>
ワインのボトルなんかを切って、照明用ランプの傘を作ったりというのに使うものらしい。私は一瞬迷い、次の瞬間注文してしまった。ボトルを切る以外には何の役にも立たない代物だ。また家人が激怒する姿が思い浮かぶ。しかし、これも芸術のためだ。温かな気持ちで見守って貰うしかないな。
ボトルカッターは明日届く予定だ。しかし、良く考えたらバーナーを買って、直にガラスを焙ってみたほうが面白いかもしれない。原稿を書き終えたらちょっと調べてみよう。
ということで、連載はチープなレンズを求める旅から、美しく歪むフィルターを求める旅へと移行していきそうな気もするし、暖かくなってきたからミジンコを求めて三千里になるかもしれない。まあ、気の向くまま好きにやらせて貰うことにしよう。
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>
ということで、表参道、青山界隈をコップ片手に撮影してきた。この場所を選んだのは、骨董通り近辺のインテリアショップで新たなガラス器を探し出す目的もあった。幸い天気も良くて、お散歩しながら撮影するには最適だったが、初めはコップを取り出すのに少し躊躇した。しかし、誰もオレ様のことなんざあ気にしちゃいねえと開き直って撮影を決行。
コンパクトデジカメでも、居合い抜きのようにノーファインダーで撮影するというのなら、多少様になるかもしれないが、コップじゃあねえ……。しかも写り具合を微妙に変えるためにコップの位置を調整しなげればならない。慣れないからコップとデジカメを手にもたついてしまう。想像以上の格好悪さだな。
●ボトルカッターを注文する
天気がいいから、液晶画面はテカるし、人の眼は気になるしで、心地よい撮影というわけにはいかなかったが、不審尋問されることもなく無事撮影は終了。そしてハウスショップ「Madu」で、いい感じのガラス器も購入。
撮影結果に関してはけっこう良好だった。。そんなにいい写真が撮れたというわけじゃあないんだけど、可能性は感じた。可能性というのは、ガラスの凹凸で写真が歪む感じが、なかなか美しくてよろしい。
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/photos/glass/index.html
>
今まで塩ビにマニキュアのトップコートを塗ることによって、同じような効果を得ようとしていたが、ガラスのほうが美しい。チープさを求めてわざと安っぽいものを使ってきたわけだが、ただ安っぽいのではなく、「なんか変な感じだけど、きれい」のほうがもちろんいい。ガラスと塩ビの描写の違いを明確に言語で伝えることは難しいが、今後クネクネガラス方面を深く静かに探求してみようと思わせるものがあったことは確かだ。
ただし、コップを持って撮影するというのはどうにかしたい。そこで、コップを切って円盤状にする方法がないかと思ってネットで調べてみた。そして探し出したのが「ボトルカッター」(6,800円)だ。
< http://www.sgs-jpn.com/howtowhy/bottle.htm
>
ワインのボトルなんかを切って、照明用ランプの傘を作ったりというのに使うものらしい。私は一瞬迷い、次の瞬間注文してしまった。ボトルを切る以外には何の役にも立たない代物だ。また家人が激怒する姿が思い浮かぶ。しかし、これも芸術のためだ。温かな気持ちで見守って貰うしかないな。
ボトルカッターは明日届く予定だ。しかし、良く考えたらバーナーを買って、直にガラスを焙ってみたほうが面白いかもしれない。原稿を書き終えたらちょっと調べてみよう。
ということで、連載はチープなレンズを求める旅から、美しく歪むフィルターを求める旅へと移行していきそうな気もするし、暖かくなってきたからミジンコを求めて三千里になるかもしれない。まあ、気の向くまま好きにやらせて貰うことにしよう。
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
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