コップの底をレンズにくっつけて撮影すると、ガラスのゆがみによって世の中も歪んで写るのだが、それがけっこう美しく、今後の可能性を感じさせた。しかし、コップを持って撮影している姿というのはあまり恰好いいものではないので、せめて底の部分だけカットして持ち歩こうと思った。
ネットで検索をしてみたところ「ボトルカッター」なるものを発見。6,800円という値段に、しばしためらいの後、カゴへ入れる大英断を下す。ということで、今回はコップの底をカットしてガラス製の歪みフィルターを作る過程をライブでお届けしたい。
買ったのは「Ephrem's Bottle Cutter Kit」という製品だ。届いてみるとけっこう小さい。ワインボトルのようなものを切るためのものだが、四つのローラーの上にガラス瓶を置いて回転させる仕組みだ。ローラーのうちの一つに刃が付いていて、瓶を一回転させると浅い傷を付けることができる。その傷の部分を温め、さらに氷で冷やすとパチッと割れるという理屈らしい。
ネットで検索をしてみたところ「ボトルカッター」なるものを発見。6,800円という値段に、しばしためらいの後、カゴへ入れる大英断を下す。ということで、今回はコップの底をカットしてガラス製の歪みフィルターを作る過程をライブでお届けしたい。
買ったのは「Ephrem's Bottle Cutter Kit」という製品だ。届いてみるとけっこう小さい。ワインボトルのようなものを切るためのものだが、四つのローラーの上にガラス瓶を置いて回転させる仕組みだ。ローラーのうちの一つに刃が付いていて、瓶を一回転させると浅い傷を付けることができる。その傷の部分を温め、さらに氷で冷やすとパチッと割れるという理屈らしい。
温めるための器具としてはロウソクが同梱されていた。ロウソクですか?! ちょっとチープだよな。ポンポン蒸気じゃないんだから。まあ、この値段でバーナーまで付いていたらおかしいけど、そんなにたいそうな器具ではないということです。アメリカのサイトで見てみたら$36.95だったし……。
さて、ではまず切れ目を入れてみようと思ったのだが、私が用意していたのは、コップといってもオチョコのようなもので直径4センチ程度。一方この器具でカットすることを想定しているボトルというのは直径7センチぐらい。器具の上に置いてみるとローラーと大きさが合わず使えないことが分かった。
今まで、数多くの失敗をしてきたが、100円ショップで買ったようなものだから、被害はたいしたことはなかった。しかし、大英断の果てに購入したボトルカッターが使えないとは……。しかも内緒にしていたが、これを買った店というのは初回注文に限り合計1万円以上でなければダメということで、ほかにも余計なものを買っているのだ。
熟慮断行のつもりだったが、浅はかな考えであったと言わざるを得まい。かくなる上は意味なくワインボトルを切りまくろうとしたが、残念ながら今日は燃えないゴミの日で、ワインボトルはすべて捨てたばかりだ。無念!
●そして硝子の世界へ
ボトルカッターまで買ってしまったのは、ただコップを使って撮った写真がいい感じであった、ということだけではない。伏線としてガラス方面に向かわせるものがいくつかあったのだ。
まず、ビー玉をレンズ代わりにして撮影した写真。これがなかなかビー玉感に溢れていていい感じだった。何か夏の日のラムネサイダーをイメージさせるような、レトロな描写で、ちょっと追求してみたいなと思わせるものだった。
それからガラスを具材とした万華鏡写真。いろんな色のガラスのかけらを透過光で見るのは美しい。最近の色再現域の広がったディスプレイやプリンタの検証用には、こういった彩度の高い写真を用意しておくといい。せっかく鮮やかな色が再現できるのに、表示する画像に鮮やかな色が含まれていなければ意味がないからだ。
まあ、デバイスの検証用というのは副次的なものだが、理屈ではなく感覚的に自分の欲しい絵を追求していけるというのが万華鏡の面白いところだ。
元々ガラスものが好きだということもある。自分の中に収集癖があることは感じているが、それを解放してしまうと大変なことになりそうなので、しっかりと封印がしてある。そういう中で唯一自分に許しているのは、小さなガラス瓶のコレクションだ。
といっても、そんなにいっぱい集めているわけではない。古道具市などで気に入ったものがあると買い求めてきた。高さ2cmから15cmぐらいのガラス瓶。用途はいろいろで、元々はインクや目薬、みかん水などが入っていたりしたものだ。まあ、200円から2000円ぐらいのものをポツポツと買ってきた。
本格的に集めている人というのは、自分でゴミ捨て場から拾ってくるそうで、ボトルディギング(びん掘り)という分野があるそうだ。まあ、私は窓辺にいくつか並んでいればいいかな、というレベルなので、わざわざ掘りに言ったり、オークションで高値で競り落とすということまではやっていない。
昨年の春からチープなトイレンズをいろいろ試してみたが、今度はもう少し深く掘り下げていきたいなと思っている。それがプラスチックではなくガラスだったということだ。
私は直感的に自分の進むべき方向が分かるというタイプではない。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしながら、少しずーつ方向を探り当てていくタイプだ。そしていろんなことをやりながら、今ガラスが怪しいかなーと思っている。
と言っても、ガラスに向かって一直線というわけでもなく、相変わらずあっちへ行ったり、こっちへ行ったりを繰り返すと思うんだけど、まあ、少しずつ、自分の進むべき道に近づいてきたかなーと思う今日この頃だ。
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>
さて、ではまず切れ目を入れてみようと思ったのだが、私が用意していたのは、コップといってもオチョコのようなもので直径4センチ程度。一方この器具でカットすることを想定しているボトルというのは直径7センチぐらい。器具の上に置いてみるとローラーと大きさが合わず使えないことが分かった。
今まで、数多くの失敗をしてきたが、100円ショップで買ったようなものだから、被害はたいしたことはなかった。しかし、大英断の果てに購入したボトルカッターが使えないとは……。しかも内緒にしていたが、これを買った店というのは初回注文に限り合計1万円以上でなければダメということで、ほかにも余計なものを買っているのだ。
熟慮断行のつもりだったが、浅はかな考えであったと言わざるを得まい。かくなる上は意味なくワインボトルを切りまくろうとしたが、残念ながら今日は燃えないゴミの日で、ワインボトルはすべて捨てたばかりだ。無念!
●そして硝子の世界へ
ボトルカッターまで買ってしまったのは、ただコップを使って撮った写真がいい感じであった、ということだけではない。伏線としてガラス方面に向かわせるものがいくつかあったのだ。
まず、ビー玉をレンズ代わりにして撮影した写真。これがなかなかビー玉感に溢れていていい感じだった。何か夏の日のラムネサイダーをイメージさせるような、レトロな描写で、ちょっと追求してみたいなと思わせるものだった。
それからガラスを具材とした万華鏡写真。いろんな色のガラスのかけらを透過光で見るのは美しい。最近の色再現域の広がったディスプレイやプリンタの検証用には、こういった彩度の高い写真を用意しておくといい。せっかく鮮やかな色が再現できるのに、表示する画像に鮮やかな色が含まれていなければ意味がないからだ。
まあ、デバイスの検証用というのは副次的なものだが、理屈ではなく感覚的に自分の欲しい絵を追求していけるというのが万華鏡の面白いところだ。
元々ガラスものが好きだということもある。自分の中に収集癖があることは感じているが、それを解放してしまうと大変なことになりそうなので、しっかりと封印がしてある。そういう中で唯一自分に許しているのは、小さなガラス瓶のコレクションだ。
といっても、そんなにいっぱい集めているわけではない。古道具市などで気に入ったものがあると買い求めてきた。高さ2cmから15cmぐらいのガラス瓶。用途はいろいろで、元々はインクや目薬、みかん水などが入っていたりしたものだ。まあ、200円から2000円ぐらいのものをポツポツと買ってきた。
本格的に集めている人というのは、自分でゴミ捨て場から拾ってくるそうで、ボトルディギング(びん掘り)という分野があるそうだ。まあ、私は窓辺にいくつか並んでいればいいかな、というレベルなので、わざわざ掘りに言ったり、オークションで高値で競り落とすということまではやっていない。
昨年の春からチープなトイレンズをいろいろ試してみたが、今度はもう少し深く掘り下げていきたいなと思っている。それがプラスチックではなくガラスだったということだ。
私は直感的に自分の進むべき方向が分かるというタイプではない。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしながら、少しずーつ方向を探り当てていくタイプだ。そしていろんなことをやりながら、今ガラスが怪しいかなーと思っている。
と言っても、ガラスに向かって一直線というわけでもなく、相変わらずあっちへ行ったり、こっちへ行ったりを繰り返すと思うんだけど、まあ、少しずつ、自分の進むべき道に近づいてきたかなーと思う今日この頃だ。
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
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