しばらく写真の実験をするヒマがなかったのだが、やっと余裕ができたので、少しずつアイディアを実行に移していきたいと思う。私はひじょうにキャパシティーの狭い人間なので、ちょっと忙しいとすぐに心のゆとりがなくなってしまう。同時にいくつもの仕事がこなせず、すぐに身動きが取れなくなってしまうのだ。
仕事に一区切りが付いたところで出かけたのは、ホームセンターだった。近所にビバホームという大きなホームセンターがあり、そこが私のオアシスとなっている。心ときめく商品が多々陳列されているが、現在のおすすめは薪ストーブだ。質実剛健でリーズナブルなものから、鋳物で値のはるものまで、いろいろあるのだが、それらを眺めているとじんわりと癒される。
仕事に一区切りが付いたところで出かけたのは、ホームセンターだった。近所にビバホームという大きなホームセンターがあり、そこが私のオアシスとなっている。心ときめく商品が多々陳列されているが、現在のおすすめは薪ストーブだ。質実剛健でリーズナブルなものから、鋳物で値のはるものまで、いろいろあるのだが、それらを眺めているとじんわりと癒される。
あとは、芝刈り機とかさあ、ネコ車とかさあ、そういうもんが、山積みになってるんだよ。そういうものを見ていると、なぜか優しい気持ちになってくる。この気持ちに「うん、あるあるある」と力強く頷いてくれる人がどれだけいるか分からないけど、まあ、安上がりな趣味で良かった。
ホームセンターを訪れるのは、薪ストーブやネコ車にただ挨拶をしに行っているわけではなく、工作の材料を探すという目的があるわけだが、久しぶりだったので興奮しながら、また余計なものをたくさん仕入れてきた。
以下、買ってきたものを記してみると、補助金具ステイ、PPクラフトシート・ナチュラル、スチロール半球・椀、引きバネ・ステンレス等々。何に使うのか意図不明な物も含まれているが、本人にしてみれば脳内のスーパーコンピュータを使って緻密に計算して買ったものなので、使いもせずに宝箱の中にしまわれてしまうこと絶対にないだろう……と思う。
●水滴をレンズにする方法
まず、始めの実験は水滴をレンズにすること。できれば、水滴をただ撮影するんじゃなくて、通常のレンズは外した状態で、水滴レンズだけで撮影できると美しい。しかしこれはけっこう難易度が高そうだ。ピントが合うようにするためには、カメラボディの中に水滴を入れなければならないからだ。
しかし、世の中には恐ろしいことをする人がいたもので、コンパクトデジタルカメラのレンズを外して、水滴レンズダイレクトでの撮影に成功した人もいる。ただ私にはそれをやるスキルも根性もないし、工作をするだけでなく、なんか面白い写真を撮るということを考えると、この方法は厳しいのかなと思う。
マクロレンズを使い、水滴の中の世界を撮影するのであればいくつか方法は考えられるだろう。水滴を上からしたたらせる、ホースなどで水を飛ばして高速シャッターで止める、五円玉の穴の中に表面張力で水をつける、ガラスの上にしたたらせる等々。
はじめに実験してみたのは、水滴をしたたらせる方法。これをやるために注射器を買ってきた。さて実験しようと思って、洗面所でポタポタやってみると、すぐに問題が発覚した。指で力を加えなくても、ポタポタポタポタという感じで連続で水滴が落下してしまうのだ。
本物の医療用のものであれば、そんなことはないんだろうけど、医療用のものは素人が入手することができない。まあ、素人が買えるようなものの中にも、連続して落下しないものがあるかもしれないけど、次々に注射器を買うのもはばかられるので、ちょっとこの方法はペンディングだ。
しょうがないので、次に簡単にできる方法として、ガラスの上に垂らした水をレンズにしてみる、という方法を試してみた。しかし、あまりきれいなレンズにはならず、しかも被写体がカメラの真下の方にないと撮影できないという難点がある。
というようなことを識者に相談してみたところ、いろいろなヒントを貰った。ひとつは水ではなく油を使ってみたらどうかという意見。表面張力が強く、球形に近づくんじゃないかとのこと。また、別の識者は、ゲルを使ってみてはどうかとおっしゃった。髪や体に付ける透明なローションのことだ。これは面白いかもしれない。
しかし、ガラスの下にある被写体じゃないと写せないと言うと、ミラーで反射させればいいと言う。なるほどね。これは万華鏡作りに使った表面反射鏡を使えばいいだろう。この方法なら水滴を使って風景の撮影もできるかもしれない。
透明なゲルについて調べていたら、さらに面白いものを見つけた。消臭ビーズだ。さっそく小林製薬の「無香空間・つめかえ用」を買ってきた。これは水のように不定形ではなく、球形をしたゲル状の物質だ。しかも透明度も高い。今までビー玉や水晶玉で試してきたが、消臭ビーズはノーマークだった。
試してみたら、ちょっと面白い写真が撮れた。今後の広がりに期待ができそうだ。
◇flickrに「無香空間」を使って撮った写真を掲載
< http://www.flickr.com/photos/zenji001/
>
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇上原ゼンジのWEBサイト
< http://www.zenji.info/
>
◇「カメラプラス トイカメラ風味の写真が簡単に」(雷鳥社刊)
< http://www.maminka.com/toycamera/plus.html
>
ホームセンターを訪れるのは、薪ストーブやネコ車にただ挨拶をしに行っているわけではなく、工作の材料を探すという目的があるわけだが、久しぶりだったので興奮しながら、また余計なものをたくさん仕入れてきた。
以下、買ってきたものを記してみると、補助金具ステイ、PPクラフトシート・ナチュラル、スチロール半球・椀、引きバネ・ステンレス等々。何に使うのか意図不明な物も含まれているが、本人にしてみれば脳内のスーパーコンピュータを使って緻密に計算して買ったものなので、使いもせずに宝箱の中にしまわれてしまうこと絶対にないだろう……と思う。
●水滴をレンズにする方法
まず、始めの実験は水滴をレンズにすること。できれば、水滴をただ撮影するんじゃなくて、通常のレンズは外した状態で、水滴レンズだけで撮影できると美しい。しかしこれはけっこう難易度が高そうだ。ピントが合うようにするためには、カメラボディの中に水滴を入れなければならないからだ。
しかし、世の中には恐ろしいことをする人がいたもので、コンパクトデジタルカメラのレンズを外して、水滴レンズダイレクトでの撮影に成功した人もいる。ただ私にはそれをやるスキルも根性もないし、工作をするだけでなく、なんか面白い写真を撮るということを考えると、この方法は厳しいのかなと思う。
マクロレンズを使い、水滴の中の世界を撮影するのであればいくつか方法は考えられるだろう。水滴を上からしたたらせる、ホースなどで水を飛ばして高速シャッターで止める、五円玉の穴の中に表面張力で水をつける、ガラスの上にしたたらせる等々。
はじめに実験してみたのは、水滴をしたたらせる方法。これをやるために注射器を買ってきた。さて実験しようと思って、洗面所でポタポタやってみると、すぐに問題が発覚した。指で力を加えなくても、ポタポタポタポタという感じで連続で水滴が落下してしまうのだ。
本物の医療用のものであれば、そんなことはないんだろうけど、医療用のものは素人が入手することができない。まあ、素人が買えるようなものの中にも、連続して落下しないものがあるかもしれないけど、次々に注射器を買うのもはばかられるので、ちょっとこの方法はペンディングだ。
しょうがないので、次に簡単にできる方法として、ガラスの上に垂らした水をレンズにしてみる、という方法を試してみた。しかし、あまりきれいなレンズにはならず、しかも被写体がカメラの真下の方にないと撮影できないという難点がある。
というようなことを識者に相談してみたところ、いろいろなヒントを貰った。ひとつは水ではなく油を使ってみたらどうかという意見。表面張力が強く、球形に近づくんじゃないかとのこと。また、別の識者は、ゲルを使ってみてはどうかとおっしゃった。髪や体に付ける透明なローションのことだ。これは面白いかもしれない。
しかし、ガラスの下にある被写体じゃないと写せないと言うと、ミラーで反射させればいいと言う。なるほどね。これは万華鏡作りに使った表面反射鏡を使えばいいだろう。この方法なら水滴を使って風景の撮影もできるかもしれない。
透明なゲルについて調べていたら、さらに面白いものを見つけた。消臭ビーズだ。さっそく小林製薬の「無香空間・つめかえ用」を買ってきた。これは水のように不定形ではなく、球形をしたゲル状の物質だ。しかも透明度も高い。今までビー玉や水晶玉で試してきたが、消臭ビーズはノーマークだった。
試してみたら、ちょっと面白い写真が撮れた。今後の広がりに期待ができそうだ。
◇flickrに「無香空間」を使って撮った写真を掲載
< http://www.flickr.com/photos/zenji001/
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【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇上原ゼンジのWEBサイト
< http://www.zenji.info/
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◇「カメラプラス トイカメラ風味の写真が簡単に」(雷鳥社刊)
< http://www.maminka.com/toycamera/plus.html
>