アナログステージ[27]腹肥商事社内プレゼン その6「WEBで大切なのは自然体でいる自分」
── べちおサマンサ ──

投稿:  著者:


新年を迎え、気分新たに、あらすじも新たに。本年も、腹肥商事の山本と相川を、宜しくお願い申し上げます。前回の様子はこちらから。
< https://bn.dgcr.com/archives/20091110140200.html
>

「しゃちょー! あけまして... おめでとう・ご・ざ・い・ま・す♪」
「な、なんだね新年早々に気色悪い...」

「そりゃぁ、気色も悪くなりますわ! だって、2010年のデジクリ始動と同時にウチらの出番ですよ! ポン酒呑んで、くだ巻いている場合じゃないですってば。今年はいろいろと活動できる一年の始まりじゃないですか」
「あー...そうだね、今年は...」
「どうしました? なんか気分悪そうですけど...」
「いや、ちょっとね、新年早々、独りで寂しいし、なにもすることないからTwitterで『完全な孤独』を演出していたら自分に酔っちゃってね...」



「なんすか、それ」
「ホラ、前回のログを読んでいただくと分かる通り、オイラって孤独を売りにしているじゃない? で、本当に孤独になった自分を自分で慰めているうちに、自分に惚れてしまってね」
「はぁ...。 なんか、年明け早々に困ったちゃんになっているわけですね。それより社長、社長って『オイラ』っていいましたっけ? なんか、べちおさんが呟いているみたいで、ちょっと...」
「書いてるのがべちおクンなんだから仕方ないでしょ」
「そこなんだ... 本当にキャラ設定もクソもなくなってしまったんですね」
「気にしない、気にしない」
「それより社長、今更ですけど、Twitterのリスト機能とか使ってます?」
「使ってるもなにも、フォロー数とフォロワーの数がゼロだからねぇ...。『いまどうしてる?』なーんて訊かれても、なにしててもいいだろ? 別に。って感じで完全に一人芝居ってもんだ、アッハハハハハ」
「......。」

「それより、べちおクンはリスト機能使ってないね」
「べちおさんもフォロー数が少ないから、わざわざリストを作らなくても、リアルのタイムラインがリストのようなもんです」
「なるほど」
「土日とか、一時間以上誰も呟かないときとかあって、ちょっと心配になって、『あれ? また落ちてる?』とか、ちょっと寂しそうですよ」
「アハハ、分かる分かる」
「で、何気に律儀なんで、フォロー返しとかマメなんですよ」
「ほー」
「っても、べちおさん、ネタしか呟かないので、クリエイターとしての発言を期待してフォローしていただいたかたの期待を、見事に裏切ってますし」
「彼は根は真面目だが、心底、ふざけた人間だからね。騙されちゃダメだ」

「そーいえば、『グラフィック薄氷大魔王』の吉井宏さんから、新年早々にフォローいただいていたのに、本人、昨日まで吉井さんだって気付いていなかったんですよ」
「なんだと? って、あんなネタ書きしているなら、べちおサマンサじゃなく、別の名前でやればいいのに。って、言われていたなぁ...」
「武さんは、かなり真面目な呟き多いですよ」
「武さんといえば、山根さんの自宅(アトリエ)で開催した忘年会」
「山根さん...。 途中から壊れてましたね」
「G/Hさん(仮名)も途中からおかしくなってたね。でも面白かったよ。いろいろなジャンルのクリエイターさんが集まり、酒を囲むって、いいね」
「ですね。あ、そういえば、大阪新年会からもう一年経つんですね。早いですねー、先々月くらいに大阪で暴れていたような...< https://bn.dgcr.com/archives/20090130140100.html
> 」

「SWAMP(山根さん)の忘年会は珍しく、べちおクンが泥酔モードじゃなかったし」
「そりゃそうでしょ。その前に散々やってますからね。ヨメさんがタクシー代の積算で相当怒ってましたもん」
「まぁ、新宿から横浜までタクシーで帰ったりしてたら怒るわなぁ...」
「結局、翌日仕事だったんで、江戸川橋からタクシーで帰ったみたいですよ」
「......。」
「あれ、べちおクンがDJとか始めたあたりから変な空気になりましたよね」
「いきなりグラインド・コアとかデスメタルを、山根さんちなのに、お構いなしにフルボリュームだし...」
「途中で武さんがスイッチ入りましたよね。Anarchy in the U.Kとか流し始めて、PUNK濃度が高くなってきて...」
「入ったね。目が輝いていたもん。って、武さん、あの日はなんか調子悪そうだったなぁ」
「柴田編集長が来なかったからじゃないですか。すごい楽しみにしていましたし。G/Hさん(仮名)も『しばたさーん...』って肩落としてましたよ」

「しかし相川クン、Twitterってそんなに面白いかね?」
「うーん、どうなんでしょうね。面白いとか面白くないとか、そういう類のツールではないかと。なんていうんでしょうね、ボクからすると、1998年代の、WEBコミュニケーションに近いような」
「というと?」
「Twitterって、基本的にテキストでのコミュニケーションじゃないですか。回線事情が大幅に進歩し、静的から動的なコミュニケーションになっていますが、シンプルでいながらも、受け入れの間口は広げているという、考えると、現状のWEB事情とTwitterの方向性って理に適っているんですよね」
「そんなもんかねぇ」
「ですね。実際に2ちゃんねるがいまでも廃れないのは、余計な装飾や付加価値を付けずに、シンプルな目的だからこそじゃないですかね」

「要は、WEBで伝えられることには限界があると?」
「限界というより、正確に伝えきれない。それこそ、すべて伝えようとすると、何千、何万という文字が必要になったり」
「うーん、難しいね」
「例えば、パン屋さんのWEBサイトで、新商品を掲載しても、WEB上では味まで分からないですよね? でも、それを説明するために、ドえらい行数の説明文を掲載するわけにもいかないし、誰も読まないと思うんです」
「まぁ確かに」
「単刀直入に、『とても口あたり良く、舌で消えるような生地です』と記載しておけば、自分の持っているイメージや、食べたことがある食感などから引き出して、実際には食べてはいないけど、近いものに当てはめたりできますよね」
「なるほどねぇ」

「お互いに面識なくても、『つぶやき』という、独り言に近い発言って、その人の素がでるじゃないですか、そこがツボに入るかどうか...。さっきのパン屋さんの話じゃないですけど、Twitterで長文は要らないんです。単刀直入でいいんです」
「ほうほう。っても、Twitterをビジネスに活用したりと、いろいろと幅もあるよね? その場合だと140文字じゃ足りないような」
「うーん、その人がTwitterでなにを求めているかですよね。ボク自身は、遊び場で十分なんですけどね。ビジネスで活用されている人もいるのは確かですけど...。 いろいろな媒体で『Twitterはビジネスチャンス』とか謳ってますけど、ボクはそう思いませんし」

「アカウントを使い分けているとか」
「あー、それはあるでしょうね。さっきも云ったように、べちおさんがネタばかり書いているから、別のアカウントで分ければいいのに... といったところで、べちおさん自身、別アカウントを作ってネタ書きしても、べちおさん本人が面白くないんですよね」
「ふむふむ」
「誰に向けてつぶやいてるとか、読んでもらうとかではなく、スルーっと聞き流してもらえての遊び道具」
「あー、分かる気がする。あまり熱を上げて入れ込んでもダメってこと?」
「ダメというより、途中でつまらなくなるんでは」
「ほどほどかぁ」
「それより最近気がついたんですけど、裏細工(裏事情)あるかも」
「おお、なんだなんだ? きな臭そうな話だねぇ、面白そう」
「んにゃ、実証取れてないし、憶測だけなんでやめときます」
「なんだ、もったいぶって」

「仕事とプライベートを切り離しながらも、その匂いというか、ワークフェロモン漂うつぶやきとか、イラストや画像やら、たまらなく魅力的ですよね。実際、べちおさん、マハラニさん(仮名)というかたのファンですもん。ものすごい自然体。でいながらチラリと覗く感性がまた、たまらんです」
「なるほどねぇ、いろいろな楽しみかたがあるんだね」
「そうですね、リアルでもそうですけど、WEBの楽しみかたも、自然体でいればいいのではないですか。これから、それって大切になるかと」
「TwitterでもBLOGでも、『自分を作る』必要はないってことだね」
「ハイ、その通りです。自分は自分。です」

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
FAプログラマであり、ナノテク業界の技術開発屋。
< http://www.ne.jp/asahi/calamel/jaco/
>
< http://twitter.com/bachiosamansa
> ←意味不明発言多数

・あけまして、おめでとうございます。2010年も宜しくお願いいたします/今月から新天地へと飛び立ちます(半年間だけですけど)。案の定、残務やらいろいろあって正月休みはありませんでしたが、それなりに息抜きできた年明けでした/ヨメと自治会のことでケンカ絶えなく、親友のナマハゲくんには迷惑かけました。なんとか落ち着きましたので、ご安心を/大阪新年会、どーしますか/メインで使っているMACBOOKが暴走。次回、その暴走っぷりを詳しく。