気になるデザイン[39]日本橋駅はわかりにく!
── 津田淳子 ──

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なんと、今日は3月2日。気がついたら2月が終わってる! もう2010年も6分の1が過ぎてしまったとは......。あまりに時間が早く過ぎてしまうことに呆然としています。ま、まずい。

そんな中、先週金曜日〜日曜日に、羽田→長崎の最終便に乗って五島列島へ印刷の取材に行ってきました。冬の玄界灘の威力を改めて知った出張だったのですが、まあそれはおいといて。

出発した金曜日は編集会議。毎月月末にあるのですが、どのくらい時間が掛かるかはその日にでる企画本数によって変わります。

九段下にある会社から羽田空港までは1時間弱。19時05分の飛行機だということを考えると、余裕を見て17時ごろには会社をでたい。でもそんな日に限って、編集部員皆精力的に企画を出し(そんなこという私も出してるわけですが)、会議は長引く。17時になっても終わらない! うぅ、こっちもまずい! 会議中、時計ばかりが気になって気になって、最後のほうなんてあんまり内容を覚えてないのは内緒だ(苦笑)。

終わる気配が見えない中、なんとか会議を抜け出し、会社をでたのは17時半。うわっ! 金曜夜は結構空港が混雑するし、これはかなりギリギリの時間。急いで九段下駅から東京メトロ東西線に乗って日本橋に向かい、そこから都営浅草線に乗り換えて羽田へ。

かなり急いでいるとはいえ、普段乗り馴れている地下鉄なので、まあ迷うこともなく間に合うだろうと思っていたのですが、日本橋駅で東西線を降り、よし、浅草線ホームへ行こう、と思ったものの、東西線ホームで左右どちらに行ったらいいかわからない!



ふつう、地下鉄(いや、地下鉄じゃなくてもJRでも私鉄各線でも)のホームには、乗り換える電車はこちら、という案内が表示されている。東京の地下鉄は各線の色が決まっていて、その色の「○印」のマークと「→」とで、乗り換え方向が表示されていて、わかりやすい。

でも、東西線日本橋駅ホーム(私はホーム中央辺りで降りたみたい)では、右を見ても左を見ても、その案内がない! というか、日本橋駅は東西線、銀座線、浅草線が通っていて、東西線ホームに銀座線への乗り換え案内は「○印→」のサインでわかりやすく表示してあるのに、浅草線への乗り換え表示がみあたらないのだ。なので、認めたくはないがおっちょこちょいな私は、「もしかして、乗換駅間違えた!?」と一瞬冷や汗が......。

いや、さっき調べたばかり。そんなことはないと、気を取り直して、目の前にあるドーンと大きな駅構内の案内図を見るも、まず3階建て(?)になっている駅構造が模してある図で、現在地がわからない! 落ち着いてみて見れば下の方にあるのですが、私の視線には全然入ってこない。おまけにやはり銀座線はパッと分ったが、浅草線ホームがどっち方向にあるのかも、見つからない!

まあ、慌てていたということもあるのだろうけど、非常に複雑に描かれている構内図を見て、現在地も乗り換え方向も目に入りにくく、かなりキョロキョロしてしまった。これは私以外にも同じような行動をしている人がいたので、私に限ってということではないだろう。

結局、案内のサインはなく、構内図の端の方にあった「浅草線」という表示を見つけてそちらに向かったわけなのだが、ホームを歩いていても、お決まりの「○印→」サインは銀座線はあるものの浅草線のものは見当たらない。でも柱を見てみると、A4くらいの白い紙に黒マジック手書きで「浅草線→」と書いて貼ってあるのを発見! うーむ、やはりそういう声があって、駅員さんが貼ったんだろうなぁ。

東西線ホームを出ると、そこに突如として、浅草線の「○印→」のサインが現れた。

うがった見かたをすると、東西線と銀座線は「東京メトロ」、浅草線は「都営線」で、会社が違うからこんなことに......ということも考えられるが、他の駅だと会社が違ってもそんなことないんだよなぁ。なので、ただ単に付け忘れ?浅草線がつい最近できたもの、ということならそれもあるかもしれないけど、東西線より浅草線の方が先に開通してるしなぁ......。なんでこうなるの??

まあ大げさに書いたけど、迷った時間は短いものの、「飛行機に乗り遅れるかも!」と焦っている私にとっては、かなりイライラさせられた。だって、「浅草線こっち→」っていう案内を、銀座線の案内表示に一緒につけてくれればいいだけなのに!

東京メトロの方が見ていたら、ぜひ善処をご検討くださいませ。

ちなみに全然話は変わるが、「あと一歩なのに......」と同じく残念に思っていることのひとつに、パイロットが出している消せるペン「フリクションボール」がある。これは書いた所をペンの後ろについたゴムでこすると、その摩擦によって消えるというペンなのだが(インキが65℃以上で無色化するそう)、このペンの後ろについたゴム。これをなぜ「キャップの先」につけてくれないのだ!

キャップ付きのペンの場合、書くときはそのキャップをペンの後ろに差し込んでおくことが多いと思うが、そうすると、消したいときにいちいちキャップをペン後ろから外さないといけないのだ。うーん、おしい!

というわけで、日々、小姑のようにいろいろ気になってしまうのでした。とほほ。

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp
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