[ところ]は今、重慶でこのテキストを書いています。
3日前までは上海にいました。今回は自分の作品のためではなく、友人のキュレーター深瀬鋭一郎くんに頼まれ、2010年上海万博の日本人作家の彫刻設置風景を撮るために、3月16日に現地入りしました。当初の予定では、16日〜18日に設置すると聞いていたのですが、中国側の予定が二転三転したため、飛行機の手配が整わず、[ところ]だけ一日早い現地入りとなったのです。
夕方着いて、次の日の夕方までまるっきり空いてしまった[ところ]は、11月に上海で行う[ところ]自身の個展への支援をお願いするため、上海sonyの人に会いに行きました。1月後半にもお会いして話したのですが、こういうことは何度か顔を見せないと誠意も本気度も伝わらないものだと、最近やっとわかったからです。
今回は、ギャラリー21が20部限定で制作した「PARADOX」という作品集(オリジナルプリントが24枚入っている)を持参しました。やはり、印刷物よりオリジナルプリントの方が写真の魅力が伝わることは間違いありません。そこから話はどんどん進んで行くことになったのです。行ってよかったと思う[ところ]でした。
3日前までは上海にいました。今回は自分の作品のためではなく、友人のキュレーター深瀬鋭一郎くんに頼まれ、2010年上海万博の日本人作家の彫刻設置風景を撮るために、3月16日に現地入りしました。当初の予定では、16日〜18日に設置すると聞いていたのですが、中国側の予定が二転三転したため、飛行機の手配が整わず、[ところ]だけ一日早い現地入りとなったのです。
夕方着いて、次の日の夕方までまるっきり空いてしまった[ところ]は、11月に上海で行う[ところ]自身の個展への支援をお願いするため、上海sonyの人に会いに行きました。1月後半にもお会いして話したのですが、こういうことは何度か顔を見せないと誠意も本気度も伝わらないものだと、最近やっとわかったからです。
今回は、ギャラリー21が20部限定で制作した「PARADOX」という作品集(オリジナルプリントが24枚入っている)を持参しました。やはり、印刷物よりオリジナルプリントの方が写真の魅力が伝わることは間違いありません。そこから話はどんどん進んで行くことになったのです。行ってよかったと思う[ところ]でした。
さて、話をもどします。重慶と言ってもピンと来ない人が多いと思います。実際、[ところ]もそうだったし、まわりに聞いてみても知らない人が多かったということは、日本人にとってはあまりなじみのない所なのでしょう。
「三国志」で言うと蜀にあたります。劉備玄徳のエリアで長江沿岸にあります。上海からずーっと北が北京ですが、上海からずーーーっと西の方、上海から見ると北京より距離的には遠くなります。もと四川省だったので、料理は全般的に辛く、火鍋がもっとも有名な重慶の料理と言ってもいいでしょう。とにかく夏は中国一暑く、冬は寒いそうです。
上海では震えながら撮影をしていたのに、飛行機で重慶についたら30度ありました。3月なのに、どういうこと? 空港についてすぐトイレに入って着替えました。空港から40分程度で街のど真ん中に着きましたが、あたり一帯高層ビルだらけで、建築中のものもゴロゴロあります。北京、上海ときて、重慶も高層ビル群の街に生まれ変わろうとしています。
そこら中で古い建物が壊されていて、[ところ]からすると実にもったいないのですが、住んでる側からすればきれいな方がいいでしょうね。もっとも、そのために追い出される人はたまらないでしょうが。
さて、3日前まで上海万博会場の中で撮影して、上海の繁華街に泊まっていた[ところ]としては、ちょっととまどってしまいました。最初、上海との差別化が見えてこなかったからです。そして、長江と嘉陵江の二つの大河が合流するポイントが、重慶の街からすぐのところにあるのですが、その河も橋もスケールがでかすぎて圧倒されました。
何もかもがでか過ぎます。10分ぐらい歩いても全然景色が変わりません。都市の風景写真家として、正直ちょっと参りました。この壮大な景色も街の一部だとしたら(いや、じっさい一部なんですが)、橋のこっちもむこうも高層ビルだし......、なにか考えないと。1日目、2日目はぱっとしない感じでしたけれど、3日目になるとようやく上海との違いも見えて来たし、気分ものって来た[ところ]です。
しかし、着いた日は30度の暑さだったのに、次の日から雨が続き10〜15度、少し調子が狂います。神様が休めと言ってるんでしょうか。確かに上海では朝から晩まで団体行動で、楽しいけれどハードな毎日でした(上海万博公園彫刻プロジェクトの彫刻設置を見届けながら撮影していたので、彫刻家・藤井浩一朗さんや設置するスタッフ達と行動をともにしていました)。
この作品「父子情」は巨大なアクリルの作品で、すごく見応えがあります。上海万博に行くのならぜひ見て下さい。国内でも関連の展示があります。この展示には[ところ]がOne second の手法で、設置している光景を動感溢れる写真に仕上げたものが展示されます。ぜひご覧下さい。
●藤井浩一朗「上海万博公園彫刻プラン」展
会期:2010年4月17日(土)〜24日(土)11:00〜19:00 最終日17:00 月休
会場:全労済ホール/スペース・ゼロ ギャラリー(東京都渋谷区代々木2-12-10 全労済会館B1 TEL.03-3375-8741)
< http://www.spacezero.co.jp/
>
2010年上海万博公園に設置される藤井浩一朗作品「父子情」の制作に実際に使用した型、マケット、メーキング写真、実施予定の関連イベント等を紹介します。初日(4月17日)15:00より、トークイベント&オープニングパーティ。キュレーター・深瀬鋭一郎×出展作家・藤井浩一朗ほか。
それが急に[ところ]一人になって、しかもこう曇りや雨が続くと気が滅入るのは仕方ありません。東京を離れてもう10日を過ぎました。来週にならないと帰れないし、帰ったらすぐギャラリー21で3月30日から始まる個展の会場設営です。設営は楽しみです。なんといっても[ところ]が生まれ変わってから最大の個展ですから。
●所幸則写真展「PARADOX」
< http://www.gallery21-tokyo.com/jp/exhibitions/2010/yukinoritokoro/
>
< http://www.gallery21-tokyo.com/jp/artists/yukinoritokoro/
>
会期:3月30日(火)〜5月30日(日)
会場:GALLERY 21(東京都港区)
◇所幸則写真展「PARADOX」オープニングレセプション特別一般
日時:4月7日(水)50名限定 参加者募集
< http://www.gallery21-tokyo.com/jp/topics/topics_march2010/
>
今回、オープニングパーティは4月7日にしました。3月30日は決算日前だし、落ち着いてからがいいだろうという意味もあります。本当は金曜か土曜にしたかったのですが、ホテル内のギャラリーということでこの日に落ち着きました。
普段は関係者中心で、招待客だけなのでしょうが、今回はキュレーターの太田菜穂子さんと[ところ]のギャラリートークもありますから、招待客以外にも特別一般参加の方を50人までOKということにしました。パーティに参加したいという方は申し込んで下さい。限定版作品集「PARADOX」もオープニングパーティでは見ることができます。
......と書いたあたりで胃がズキズキしてきました。あー、ストレス性の胃炎。だいたい海外に出て10日も経つとこうなります。知らない場所に何日いても平気な、タフな神経になりたい[ところ]です。
そして、このテキストが配信されるころは、ちょうど重慶から上海に移動しています。上海から、またニコニコ動画を配信します。海外なのでまた一人です。いよいよ始まる個展について語ろうと思っています。
●「写真家の異常な愛情」所幸則 1sec(ONE SECOND)放送土曜日21時
< http://com.nicovideo.jp/community/co60744
>
【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
>
所幸則公式サイト < http://tokoroyukinori.com/
>