ところのほんとのところ[78]「こういう時に限って」だらけ
── 所幸則 Tokoro Yukinori ──

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さて、[ところ]は「東京画」でのNYフォトフェスティバル(5月16日〜20日)の準備したり、上海からやって来ているキュレーターに「個園─中日現代美術交流展」(4月21日〜5月20日)に展示するための作品を渡したり、Niiyama's Gallery and Sales Salonでのヌード作品の個展の準備にかかったり、所塾生との交流会をしたり、盛りだくさんすぎる日々を過ごしている。

もちろん[ところ]のプリント作業がもっとも時間がかかるので、時間をちゃんと確保していたのだけれど、こういう時に限ってハードディスクが妙な雰囲気になった。これがトラブル第一弾だった。

[ところ]は6台あるHDのうち、2台が認識しなくなって困っている。いや、困っているどころではない、恐怖に支配されているのだ。写真家にとって、いまやデータが命になってしまった。

今月は物入りなのでちょっと苦しい懐事情でもある。月末にはガツンとお金が入ってくるはずなので、それからHDを買いたいところではあるが、この恐怖には勝てない。というか、データの保護が最優先課題であるので仕方がない。

取りあえず、6TBのHDを買いデータをコピーする。これがまた時間がかかる。時間を効率よく使おうと、寝てる間にまとめて3TBほどコピーしようとしたのだが、5時間ほど経ってトイレに行くついでに覗いてみると、壊れているファイルがあったため、コピーが止まっていたりする。

どこまでコピーできたのかはっきりとしないために、結局200GBぐらいずつコピーを繰り返した。あー、もう本当に大変。




コピーがやっと5TBほど進んだので、プリントを開始できたのが3日目の昼からだった。あと2日後には個展用、NY用、なぜかこの3日の間にさっくり売れたヌード作品の、大きいサイズのプリントをやらなければならない。

頑張って4日目の朝方までには9割ほど順調にプリントをしていたのだけれど、最後の一枚という時になって、プリンターが認識しなくなった。エプソンの電話サポートを受け、いろいろいじってみたが復帰しない。

しかも、こういう時に限って大事なカメラを落下させてしまい、メーカーの人と会わないとどうにもならない。カメラを落とした[ところ]が悪いのだけれど、まさに「こういう時に限って」だらけなのだ。

それでもエプソンの人が夕方来てくれて、30分程で問題は解決した。それまでの2時間は生きた心地がしなかったので、一気にグターッとなってしまった。

昔「マーフィーの法則」というのが話題になったけれど、本当にこういう時に限って、起きて欲しくないことが起きるんだなと実感した数日間だった。だけど、こういう問題は解決するたびに達成感があるよね。

エプソンとシグマの方も、真剣に素早く問題解決してくれたし、それと3日前に名前を決めた「東京渋谷PHOTOフォトグラファーズ」のメンバーが、いい感じのテーマを見つけそうなのでうれしい。

「東京渋谷PHOTOフォトグラファーズ」とは、渋谷という街を個性的なアプローチで表現する写真家の集団で、主宰は[ところ]です。すでにサトウタケヒト、布施有輝、所幸則はそれぞれまったく違うアプローチで写真を撮っているが、そこへ更に違うアプローチの二人が加わった。あと二人もきっと自分のアプローチでやってくるだろう。

渋谷を個性的に撮っていると思う写真家は、ぜひ[ところ]にコンタクトして下さい。共感できたら参加してもらいたいと思っています。興味のある方は、[ところ]のHPからメールください。もしくはFacebookのメッセージでもいいですよ。

秋には第一弾の展示を、アオガエルという渋谷のちいさな電車の中で始めたいと思っています。来年の春にはもっと大きな場所でやる予定。

「東京画」は東京を描き出すプロジェクト。僕も共感し参加しているし、「東京画」が参加するNYフォトフェスティバルにも、日本選抜作家として現地に行ってきます。「東京画」はこれからますます面白い展開になって行くと思うので、とても楽しみです。

中国で最高の美術大学がある杭州のモダンアートギャラリーで、中国と日本を代表する現代美術家のグループ展が開催され、【ところ】も参加します。
「個園─中日現代美術交流展」
展覧会場:人可芸術中心 Renka Art Center(中国杭州市)
< http://www.renkeart.com/
>
期間:4月21日(土)〜5月20日(日)
日本側アーティスト:草間彌生、荒木経惟、所幸則、端聡、岡部昌生

個展「1second─ほんとうにあったように思えてしまう事」
会期:5月10日(木)〜6月9日(土)
会場:Niiyama's Gallery and sales Salon
曖昧な人の記憶、現実とは実は曖昧なもの。確かにあったと思っている記憶も現実も「本当にあったように思えてしまう事」なのかもしれない。僕が現実に見て残したいと思って撮った美しいNUDE作品を展示します。

◎ミュージックライフ+ 空想レコード美術館 VOL.8 THE WHO IS ALRIGHT
写真家所幸則が架空のTHE WHOのアルバムを作っています。
【ところ】のインタヴューがとても面白いです。
音楽と【ところ】と写真を絡めた切り口が斬新です。
ここで簡単な解説がみられます。
< http://www.shinko-music.co.jp/musiclifeplus/
>

ここでダウンロードできます。iphone/ipad用デジタルフリーマガジン
< http://itunes.apple.com/jp/app/music-life/id406608067?mt=8
>

【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
>
所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
>