ところのほんとのところ[111]9月の写真展ラッシュ
── 所 幸則 Tokoro Yukinori ──

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大阪芸大に二度目の登校(笑)。今回は作家論、とりあえず生徒達に所幸則を知ってもらうために「天使にいたる系譜」(美術出版社)を使って、小学校からの写真好きの少年[ところ]がどういうふうに今にいたったかを説明し、またどんな写真家たちの影響を受けたのかも語ってみました。

まずどんな人物が今年7回、作家論の講義をするのか知って欲しかったからです。誰だかわからない人の話では説得力ないでしょう? [ところ]がどういう人物なのか、20%ぐらいは語れたかもしれません。徐々に[ところ]をわかってもらいながら、カメラマンと写真家の違いを理解してもらえればいいかな。

さてさて、ずいぶん前から、9月いっぱい高松市立塩江美術館で[ところ]が主宰するTokyo Shibuya Lovers Photograpers 6人の写真を展示する予定で動いています。

この「変貌する渋谷」の目論みは、香川県で活動しているK-Lovers Photograpersに対する刺激の意味で思いついたものです。K-Lovers Photograpersはやはり一般的な写真の呪縛から逃れていないというか、写真の常識にとらわれ過ぎているように感じるからなのです。

Tokyo Shibuya Lovers Photograpers のメンバーの中には、これ渋谷? これ写真? ここまでやっていいの? というような写真の作家もわざと入れてあります。それにより、より写真らしいものも引き立ち、なおかつ見る人が考えていた写真というものの枠の呪縛から解き放たれることでしょう。




【ところ】はTokyo Shibuya Lovers Photograpers メンバーのこともちゃんと考えています。地方とはいえ、ミュージアムでちゃんとした展示をした事はキャリアになるということです。

そして、ワークショップやトークショーにより、東京の一部の人しか知らなかった彼らと彼らの写真を、地方でも広める道筋になればと思っています。

さて、同じ場所で10月からは「所幸則の渋谷ワンセコンド前編完結編」と新たなシリーズである「アインシュタインロマン」の作品を中心に展示することにしています。

9月1日発売の写真集「渋谷ワンセコンド前編」の出版を記念してということですが、トークショーや4K大型モニターによる、みんなの知らない前期・所幸則の作品を流しながらの[ところ]の道のりを語る予定です。一般の人には初めての話もするので面白いものになると思います。

本当はスッゴク広い所で大回顧展的なことをやるまでは、昔の所幸則は封印したかったんですけどね。何と言っても、やっと「渋谷ワンセコンドシリーズ」を一冊の本にまとめられることがとても嬉しい[ところ]です。

しかも、編集者は蒼穹社の大田通貴さん。もちろん出版社も蒼穹社ですが、前書きは東京画コミッショナーの太田菜穂子さん。

高松での話はいったんここで置いておいて、実は[ところ]は9月10日前後から3週間〜1か月、阿倍野ハルカスの24階でも大型の展示をすることが決まっています。

今年から大阪芸術大学に加わった客員教授2人を中心に、OBの展示もあるようです。[ところ]は新客員教授ということで、大きなスペースが貰えるようなので関西では初めてくらいの大きな展示になるのかなと思っています。関西の方、楽しみにしていて下さい。

そして、まだ正式発表はできないのですが、9月に東京の銀座で大型展示をすることになっています。早くこの内容については話したいのですが、ギャラリーのプレスリリースがまだなので、少し待ってね。

ここでは、まだほとんど発表していない、NYやハノファー、パリ、モントリオールの作品群と、撮りおろしの銀座の街のワンセコンドのプリントを中心に、4Kモニター複数台による100枚を超える作品のムービー的スライドショーをしようと目論んでいます。

どの会場でもいろんな人とトークショーをしたいですね。
楽しみにしていてください。

【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
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所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
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