3Dプリンター奮闘記[46]停電と3Dプリンターと3DCGレンダリングと
── 織田隆治 ──

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台風18号、19号と毎週のように台風が襲来しましたが、皆さん大丈夫でしたでしょうか? まずは、被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

僕は、建て込んだ仕事のため、事務所に泊まり込みしていましたが、この台風で一番怖いのが停電…。


途中で停電すると、

3Dプリンターは止まる。
レーザー彫刻機も止まる。
塗装のコンプレッサーは止まる。
パソコンは止まる。
まあ、明かりもつかないので、夜だと作業も止まる…。

という大惨事に見舞われるのです。

幸い、僕の事務所のある大阪市内は、直撃を受けたにも関わらず、大きな被害もなく、無事に仕事を進めることが出来ました。

どれだけ電気に頼った仕事(生活)してんねん! って感じる瞬間ですよね。

岸和田に再上陸した際には、とうとう大阪にも直撃来たな…と身構えました。とりあえず、前日の昼間にカップラーメンを買い込んでいたのですが、よくよく考えると、停電になったら湯も湧かせんやんかこれが…。

少し、生活の知恵が足らない自分に気がついたのでありました…。

そこで、ちょっと3Dプリンターのプチネタ。

最近では、よほどのことがないかぎり、停電は比較的短時間で解消されますが、3Dプリンターにとっては致命的です。

それが、瞬停であったとしても、機械は自動的に再起動してくれません。
少なくても、僕が使っている機種は…。

これは、3DCGなんかのレンダリングも同じ事ですね。
途中で止まると、また最初から…と言う大惨事なのです。

しかし、そこは知恵の使い方。3Dプリンターの場合は、どこまで出力したかをノギス等で計り、その部分をカットした3Dデータを作り直して、途中からモデリングできます。

当然、これはモデリングする技術がないとできない訳ですが。

まあ、もったいぶった言い方をしていますが、モデルデータの下面からプリントできた寸法でブーリアンして、それをSTLデータに変換すれば良いだけの話。

後で、出来上がったものを接着すれば良いのですね、はい。

ということなんですが、これは、ずっと3Dプリンターのそばに居る、というのが大前提で、帰り際にプリントを仕掛けて、そのまま現場を離れてしまうなんてできない芸当ですが…。

昔、3DCGを始めた頃は、まだShadeのバージョン2を使っていました。その頃のレンダリングは、そりゃもう凄い時間がかかったものです。

会社の帰り際にレンダリングをスタートさせて、朝出て来ると途中で止まっている…という経験は、3DCGををされた方なら一度や二度はあるはず…。

レンダリングが終っているだろ〜な〜。と朝出て来たら、まだ出来ていない…。
今日の夕方プレゼンどうなるんだ。

という経験を持つ人もかなりおられるはず…。
その時はパニックですよね…。

これもまた同じことで、朝までPCの前にはり付いている必要があるわけで…。そういった面では、ここ20年くらい進歩してないよなぁ…と思ったりします。

なんかこう、そういったことを回避するプログラムなり、システムってできないもんですかねぇ…。

3DCGだと、瞬停を察知すると、プリグラムを再起動、それまでのレンダリング工程結果を保存しておき(すげ〜メモリ食いそうだけど)そこから再始動する。なんての。

3Dプリンターの場合、瞬停を察知すると、止まった位置を計測。
そこからスライスデータを再構築して、プリントスタート。

とかね。バカ売れしますよ、きっと。え?
もしかしてもうあったりするの?
僕が知らないだけ?

だったら、この情報弱者に教えてください…m(_ _)m

今でも、長時間かかる3Dプリントをする際は、事務所に泊まり込みしますもの…。監視するwebカメラ付きの3Dプリンターはありますけどね。

例えば、それがあったとしても、会社や事務所でプリントしていて、自宅に帰って夜中に見て失敗していたとして、またそこから車なんかで出かけるか、眠れない夜を過ごし、明日のリカバリーの方法を悶々と考えながら朝を迎え、始発で事務所へ向かう…とか精神安定上かなり良くない気がするんですよね…

それなら、潔く、その晩はぐっすりと気持ちよく寝て、朝見てッガ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!…Σ(゚д゚lll)となる方が良い気がしています…。
みなさん、どう思います???

なんか違う???

【___FULL_DIMENSIONS_STUDIO_____ 織田隆治】
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