ところのほんとのところ[123]いま「産後の肥立ち」みたいな……
── 所幸則 Tokoro Yukinori ──

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9月16日はハービー山口さんとのトークショー。

その4日前から始まった、喉の痛みと体調不良をだましだましやり過ごし、当日は会場までタクシーを使って、ようやくたどり着くありさまでしたが、おかげさまで、有料にもかかわらず満員御礼でした。

その後の[ところ]もバテバテでしたが、19日も太田菜穂子さん、山口マコトさん、アドビの近藤裕爾さん、松枝佳紀くんにトークでカバーしてもらって、最後は美しく終えることができました。

次の日は川崎大師に撮影に行くことになっていましたが、事情を話して中止にしてもらいました。その日に高松に帰りたかったのですが、体が動かず。。



次の日、多少回復したかにみえたのでタクシーをマンションに呼び、羽田から飛行機でやっとの思いで高松空港にたどり着きましたが、空港に置いてあった自分のくるまが硬貨でキズだらけにされていて、高松不信という精神的ダメージでまた体調悪化。。

26、27日のトークショーはルイママさんに助けられて。。今月は安静にして、10月からは普通の体調を目指したいなと思っています。

娘の幸采にも癒されているけど、あまり遊んであげられなくて悪いなと思っています。運動会の徒競走は、幸采が鮮やかな走りで1番でかけぬけて久しぶりに興奮しました。

運動会の写真はiPhoneのデジタルズームなので、鮮明じゃないけど撮っておいてよかった。来年はちゃんとしたカメラ持ってこよう。

なぜ病気がこんなに長引くのか。やはり、写真集を出す、ということ自体がいろんな負荷を[ところ]にかけていたのではないかと思います。

2015年の2月頃に、H.P.FRANCE(アッシュ・ペー・フランス)の丸の内ウインドウズギャラリーで個展をすることが急遽決まり、7月から9月まで大正大学で個展も決まっていたし、後日思い出したら、森岡書店でもすることになっていました。

これはのんびりってわけにも行かなくなった。[ところ]の性格として個展をさせていただくからには集客をと考えるし、集客するにはオープニングでなにかしたほうがいいなと考えるし、そのためには誰と誰に頼んでおもしろいことをしたいと考えるし。

そのためには色々動かなきゃいけないし、DMひとつとっても印象に残るものを作りたいし。

大正大学の展示は、少しでも興味を持ってもらえるように、タブロイド誌をDMがわりに作りました。分かりやすいプレスリリースも考えなきゃいけません。

それはそれとして、どっちも「アインシュタインロマンシリーズ」の展示をするのだから、写真集も出したほうがいいんじゃないだろうか。

そう思って蒼穹舎の大田通貫氏にも相談して、その資金の足しにするためのクラウドファンディングも、ファンディング会社と打ち合わせしました。

そして何より2万枚近い未整理のデータの山から、作品をセレクトして現像しなければなりません。HDも足りなくなってきたから12TBのサンダーボルト2対応のものを買わなきゃいけなくなったし。

2万枚の中から一週間がかりでざっくり現像したものが12,000枚。ちゃんと現像したものが1400枚、セレクトを真面目にして1,323枚まで持って行くのにまた一週間。

そこからまた500枚前後に持って行くのに五日、そこから二日で330枚に、その間にどんな額装にするかとか、問題山済み……。

最終的には133枚まで削りました。もう削れないと思ったので、それを敏腕写真選定家でもある太田さんに渡して、60枚以内にしてもらうつもりでした。太田さんもそのつもりで臨んだのですが、結局78枚までしか削れませんでした。

デザイナーに写真が渡り、クラウドファンディングも進んでいき、すごくいいものになりそう、ということでますます体力、気力を集中させます。個展やパブリシティにも色々な準備が重なりました。

無理をしてでも、いい出し方をしたかったのです。ということで、子供を産んだぐらいエネルギーを使ったのでしょう。いまは産後の肥立ちがよくない、そんなところなのかな。

あっ、今発売中の「月刊カメラマン」のモノクロームの衝撃だったかなのページで、ファインアート代表で掲載されています。


【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
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所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
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