晴耕雨読[33]花粉症防止の食事療法を試す(2)
── 福間晴耕 ──

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この時期になるとスギ花粉も収まってきて、楽になってきた人もいるだろうが、ヒノキの花粉はこれからだ。

そんな訳で2015年の3月にも同じタイトルで書いた。その記事を読んだ人にとっては焼き直しになるかとは思うが、再び花粉症対策の食事療法とはどんなものか、ざっくり紹介したい。





「〇〇を食べれば花粉症が改善する」あるいは「〇〇を食べなければ花粉症が改善する」というクチコミは山のようにあるが、その効果は玉石混交だ。

特に何かを食べて改善というものは、その食品の宣伝だったりするので、結構あてにならない気がする。それでも、酷い花粉症だった自分は色んなものを試してみた。

その中で、自分がやってみて実際に効果があったとはっきり実感出来たのは、「肉を食べない」ということだった。

具体的には、肉の他にもアレルギーの元になるヒスタミンの原料の、ヒスチジンを多く含むので良くないという話を聞いて、出汁もかつお節から煮干しに替えてみた他、乳製品もヨーグルトを除いて断って、牛乳は豆乳に替えてみた。

とはいえそれほど厳密なものではなく、肉の代わりに魚介類は普通に食べるし、花粉症のシーズンが終われば、普通に肉も食べている。

ただこの手の食事療法は、効き始めるのに時間がかかるので、出来ればシーズンが始まる半月前ぐらいから初めたほうがいいだろう。

気になる効果の方であるが、自分の場合は2011年から始めて、最初の年は劇的な効果はなかったものの、多少の効果はあったようだ。

シーズン前半はまだ花粉が飛んでないのかと思って調べると、既に飛散が始まっていたことが何度もあって、後半はさすがにくしゃみが出たり症状の酷い日もあったものの、全部で10日ぐらいとずいぶん短くて済んだ記憶がある。

その後、年を経るごとに症状は軽くなり、今年は殆ど症状は出ていない。とはいえ個人差はあるし、年を経ると免疫力が落ちるせいで花粉症の症状が軽くなるという話もあるので、単に歳をとったせいもあるのかもしれない。

ちなみに、最初の年は肉を絶った反動からか疲れやすくなったりしたが、その後は初年度の経験を活かして、がっつり魚をとったり更にタンパク質が足りないと思ったときは(大豆)プロテインをとるようにしたところ、特に問題は起きていない。

そんなわけで、個人的には花粉症対策に「肉断ち」はとてもお薦めなのだが、ググってみるとやはり人によって効果に差があるらしく、引き金になっている食べ物は肉ではなく砂糖(お菓子類)だったり、肉よりも乳製品が原因の人もいるらしく、そちらを断ったほうが良い場合もあるようだ。

とはいえ、どれが花粉症の引き金になっているのか、いちいち調べるのも面倒だし、時間がかかるのは面倒だと思う人も多いだろう。

なんでも、一日絶食すればてきめんに症状が改善するという話もあるので、面倒くさければそっちを試してみるのもいいかもしれない。

そうそう、最後に大事な事を忘れていた。いくら食事内容に気をつけても、生活が不規則だったり、睡眠時間が慢性的に足りないとすべてがぶち壊しなので、老婆心ながら付け加えておきたい。

そんなわけで、あくまで個人的な体験談だが、何かの参考になれば幸いである。

晴耕雨読[10]花粉症防止の食事療法を試す
https://bn.dgcr.com/archives/20150313140100.html



【福間晴耕/デザイナー】

フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
http://fukuma.way-nifty.com/


HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったので、インテリアを見たりするのも好きかもしれない。