ところのほんとのところ[44]ニューヨークからモントリオールへ・前編
── 所幸則 Tokoro Yukinori ──

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モントリオールに二度目の撮影に向かう。前回雨の日が多く、晴れの日の写真が少ないので、晴れた日ももう少し撮ろうというのが[ところ]の意図だ。

はからずも一番安いモントリオール行きのチケットをとったら、今回はNY経由だった。ただの偶然ではあるが少しもったいないので、NYは自費で宿泊代を出して数日泊まることにした。前回はトロントに行ってからモントリオールに入ったが、今回はNYからということになった。

前回のトロント入りは、カナダの都市モントリオールを撮るにおいて、カナダの都市のなかでモントリオールしか知らずしてモントリオールがどういう街かわかるものだろうか? という[ところ]の頭を整理して、納得させるものだった。そして、トロントはカナダのリトルNYと呼ばれているという話もあったので、本物のNYと撮り比べたいという思いもあった。

もっともNYは初めてというわけではないのだけれども。[ところ]は16年前に、武田真治くんがフェミ男と呼ばれたころに撮影をしにいったことがあるのだ。あの時は真冬だったし、人を撮るフォトグラファーであり、今のように街を撮る写真家でもなかったので、カッコいい街だということは覚えていても、街自体はちゃんと見ていないだろうし、16年もたてば随分と違う街になっている可能性もあるので、もう初めてといってもいいと思う[ところ]です。



以前のNYはタクシーには気をつけようとか、地下鉄はできるだけ乗らない方がいいといわれていたけれど、もう地下鉄はみんなの足として使えるようになったという話だし、タクシーもかなり改善されたと聞いてけれど、やっぱりタクシーの方はまだまだ油断しちゃいけない。

チップ入れても16ドルだった場合16ドル渡せば問題ないけれど、細かいのがない場合20ドル紙幣とか渡すと、チップ多めにくれたんですね? って感じでしらを切られやすい。当然流暢な英語なら問題はないんだけどね。[ところ]はそれで結構ストレスが溜まりました。みなさん気をつけてね。あ、地下鉄がみんな使ってると言っても、日本だってスリぐらいはいるのだから、そういうのは当然気をつけてね。

印象としては、トロントがリトルNYというのはイメージとしてはわかる気がするけれど、リトルリトルと2回つけたほうがいいんじゃないかなと[ところ]が思うぐらい、それぐらいスケールが違う。

ホテルはブロードウェイにあり、広くもなく綺麗でもないけれど28,000円なのでかなりホテル代は高いなー。3泊しかしないので、中心部から外れたとこに泊まってたら、NYを味わえないで終る可能性もあるので仕方ない。

とにかくいろんなところに行く気持ちはまったくない。3泊だから、ホテルの回りを歩いて街の空気を掴むのが目的。写真を撮りまくってもクレームがつくのか? 睨まれるのか? それをまず確かめなければいけない。気になるのは、NYの中心過ぎて世界中の観光客がほとんどといってもいいけれど、それが障害になるのか? というところも気になるところだ。

しかし、そこに働く人はNYの人だ。そして世界中の人が住むのもNYという街の特徴だから、特に違和感はなかった。タイムズスクエアー、渋谷でいうとハチ公前とかアルタ前みたいなものだけど、それでもいい写真にしてみせなきゃいけないな〜って気持ちでいたしね。

さてしばらく撮影をしたあと、デリで買ったブリトーのようなものを食べてその日は就寝。まずくはなかった。次の日はNYに住んでいる友人の友人に、NYスタイルのステーキハウスででかいTボーンステーキを食べに連れていってもらう。2ポンドぐらいの量だったようだが、2人でぺろりと食べてしまった。

じつは[ところ]が6割は食べていた。なるほど、こういう肉なら大量に食える。日本の上位ランクの肉質のステーキは300g以上は飽きてしまうけれど、その倍は食べたことになる。別の食べ物と言ってもいいかもしれない、肉のうまみ、脂身のうまみとよく言われているけれど、本当に納得した。

その日は食事をした後、散歩しながらブライアントパークに行ってゆっくりした。と言っても、写真を撮りながらだけれども。欧米人は本当に日光浴が好きですね。芝生の上は水着姿の人でいっぱい。写真を撮っていてもまったく文句を言われなかった。

回りには木が多く、木陰で好きな飲物やクッキーやアイス、ホットドッグなどをほおばったりして楽しそうだった。公園の周りには安価で(スタバより)お手軽なスタンドがたくさんあって便利、これは暫く滞在したいかも。今度はもっとゆっくり来ようと誓った[ところ]です。以上、NY〜モントリオール・前編です。

実は、今日から個展が始まっています。昼と夜の個展で、新中野と西麻布でやります。昼は新作で、世界中で撮った作品だったり、時間をテーマにとったヌードだったりします。夜は2000年間の偉人達の、時に対する言葉と、渋谷の街をムードのある巨大なバーの空間で楽しんでください。

詳しくは前回のデジクリで書いているので、こちらをみてください。
< https://bn.dgcr.com/archives/20100921140100.html
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【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
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所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
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