歌う田舎者[52]A・B・C・D・E気持ち/もみのこゆきと

投稿:  著者:  読了時間:8分(本文:約3,600文字)


皆さま、あけましておめでとうございます。

昨年はわたくしにとって、人生3本指に入る不幸な年でございました。これというのも、昨年の元旦、強欲にも三大宗教三位一体ご利益を求めて、神社、仏閣、教会に初詣したのがよろしくなかったに違いありません。天照大神もブッダもイエス・キリストも、「この浮気者めが!」とお怒りになられ、鉄槌を下されたのでございましょう。一度に三人の神様を天秤にかけてはダメなのでございます。

・2013年版三位一体の人生改革
< http://bn.dgcr.com/archives/20130131140300.html >


♪あなた〜のため〜に〜 守り〜通した〜女〜の〜操〜♪

守り通した操は、ただ一人の男に捧げなければならないということを、一年間をかけた実証実験で学んだわたくし。昨年と同じ轍を踏んではならじと、今年の元旦は一人の男に操を捧げました。大山祇神でございます。おおやまづみのかみ、と読むそうでございます。

とは申しましても、大山祇神が男であるかどうかも知りませんが、壮大な字面から男であるような気がいたします。まあ男だということにいたしましょう。近所にある日枝神社の御祭神でございます。ブッダでもイエス・キリストでもなく大山祇神を選んだのは、ひとえに、ぬくぬくとした布団から抜け出て戻るまでの時間が最短の神様だからでございます。

そして寒空の下で引いた御神籤は「大吉」。素晴らしいではございませんか。早速一人の男に操を捧げた効果がでたようでございます。

なになに、『出産:安し』? ほほう、閉経より先に出産が来るということでございますね。閉経B48のメンバーに立候補するのは、まだ早すぎるということでございましょう。

A面のセーラー服おじさん(GrowHairさん)ともお会いしたことですし、今年こそわたくしの人生は盤石のはず。来年1月には、皆さまに良いご報告ができるかと存じます。今年ももみのこをぜひ御贔屓に。それではまた会う日まで、ごきげんよう。

【もみのこ ゆきと】qkjgq410(a)yahoo.co.jp
えっ! 終わり? もう終わりなの?

……なにをおっしゃる。わたしにも恥じらいというものがあるのだ。大きな声で言うのが憚られることを、堂々と本文に書くような羞恥プレイなどできようか。「ああん! もみーたん、恥ずかしいっ!」そういうことは、ひっそりと後書きに書くのが大和撫子のたしなみというもの。よって、こっそりと小さな声でお話したいと思う。

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< p class="gray" >このくらいの心意気で話していると思って欲しい。< /p >

貧乳といえば、このわたし。薩摩藩中にその名を轟かせた過去を持つわたしである。もっと洗濯板な女子は世にあまた存在したというのに、なぜか中学時代から貧乳と後ろ指を指されるのはわたしなのだった。いったいどういうことでごわすか!

貧乳という重い十字架を背負い続けて幾年月。ある日、女性ファッション誌で見かけた記事にこんなことが書いてあった。

Q.貧乳が気になって彼とセックスできません。どうしたらいいでしょうか。
A.髪を伸ばしましょう。ロングヘアは貧乳女子のアクセサリー。胸元で揺れる髪が女性らしさをさりげなくアピール。多少の貧乳など、はらりと揺れる髪がカバーしてくれます。

そうかそうか。貧乳は髪を伸ばせばいいんだな。そんなわけで、つい先日まで、わたしのヘアスタイルは肩までのボブであった。ショートカットからボブに至るまでの道のりは、♪とても〜とても〜けわ〜しく〜細い〜道だ〜ったけど〜♪、……だけどだけど、男などまったくひっかからないのである。

さあ、揺れる髪に幻惑されておしまいっ! と、頭をぶんぶん揺らしてみても、正月の獅子舞と間違われるだけで誰も寄って来ぬ。なんたることか。

♪待って 待って 待っているのよ ひ〜とりでいる〜わ〜♪

ひとりで居すぎて待ちくたびれたではないか。こりゃあガセネタだったに違いない。たばかりおって。金輪際女性ファッション誌など信用せんぞ。

髪を伸ばしたところで御利益などないと確信したわたしは、年明け早々、滝川クリステル並みにばっさり髪を切ったのであった。

その帰り道、ジャズダンスの発表会用に、ストラップレスのブラを買わねばならんことを思い出した。ええい、金がないと言うにまた新たなる出費か。ぶつぶつ言いながらリーズナブルなランジェリーショップに足を運び、衣装の下に着けても響かない地味なブラを見ていたところ、店員さんが近付いてきてこう言った。

「お客さま、こちらの商品はだいたい1〜2カップ上になる方が多い商品ですので、大きめのカップで試着された方がよろしいかと存じます」
「さよか……うーむ、それではCを試してみるかのう」
試着室で身につけたところ、店員さんがこういうではないか。

「あらあ、お客様、ごめんなさい。ちょっとお肉の寄せ方が……」
店員さんが、背中から脇から、ぐいぐい肉を集めてカップの中に入れる。
「お客様、これは小さすぎます。ほら、集めたお肉がカップに入りきってませんもの」

なにーーーーーっ!? Cが小さすぎる〜??
♪寄せて寄せて寄せて寄せて寄せて寄せて寄せて寄せて寄せて♪
♪上がって上がって上がって上が〜る〜♪

そして最終的に落ち着いたサイズは、なんとEカップなのである。なんだなんだ! わたしはいつAV女優になったんだ? もみのこワールド的にはEカップ以上の女は全員AV女優と決まっておる。Eカップもありゃあ、滝川クリステルばりのショートカットでも、彼とセックスができるではないか。
←その前に相手を探せよ。

報道陣に取り囲まれ、激しいフラッシュを浴びるわたし。
「もみのこさん、これまで貧乳貧乳と後ろ指を指されてきましたが、突如としてEカップになったご感想はいかがですか」
「ふふ……これがわたしの実力です。♪ABC ABC ハーンE気持〜♪」

しかし喜べない。断じて喜べない。鏡に映るナマは、どう見たってBなんである。どんだけ肉がたるんどるか、ゆるんだ贅肉にまみれてるかっつー話である。しかも困ったことに、肉をかき集めて装着したときは、確かにグラマラスEカップなのだが、動いているうちに肉が元の位置に戻ってしまうのだ。

ジャズダンスの発表会でわたしが踊るのは6曲である。オープニングを踊るときは、観客の皆さんが「あら、あそこで踊っているのは、もしかして蒼井そら?」と思うかもしれぬ。

しかし、2曲目の鬼束ちひろ「月光」を踊り終わった頃には、20%ほどの肉が元の位置に移動し、綾瀬はるかクラスに。3曲目の東方神起「SUPERSTAR」が最も激しい振付なのだが、これで80%の肉は元に戻り、宮崎あおいクラスになってしまう。

最後の曲「ウィリアム・テル」で宝塚並みの華麗なダンスを披露している頃には、すべての肉が元の位置に直れ! の状態になり、男か女かわからん贅肉まみれの丸太ん棒が踊っている状態になるのである。ブラの中身はあらかた空っぽになり、ぱかぱかなのである。

ぱかぱかぱかぱかぱっかぱっかぱっかぱっか……そうか、今年は午年であったことよのう。Eカップよ、お前を午年ブラと命名しよう。いや、まことに風流じゃ。きっとこのぱかぱかの隙間は、大山祇神が幸せを詰め込むための隙間に相違ない。

幸せのぱかぱかポケットよ。これから山のように降り注ぐ幸せを、ひとつ残らずその中に拾い集めようぞ。やはり今年のわたしは盤石じゃ!

※「なみだの操」殿さまキングス
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※「青春の影」チューリップ
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※「好きになった人」都はるみ
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※「夢想花」円広志
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※「E気持」沖田浩之
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※「月光」鬼束ちひろ
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※「SUPERSTAR」東方神起
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※「ウィリアム・テル序曲」ロッシーニ
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【ほんとの後書き】
蒼井そらはGカップだそうである。負けたわ。