ネタを訪ねて三万歩[71]私の手帳計画
── 海津ヨシノリ ──

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そろそろ来年のカレンダーや手帳を、物色しなくてはならない季節です。私はこの手帳問題で毎年悩んでいました。iPadを持っているのに手帳ですか? と突っ込まれそうですが、素早くメモするという意味では手書きに勝るものはないですからね。

さて、手帳で悩むとは、愛用している無印良品の手帳のデザインが毎年変わってしまうことでした。変わらないものもありますが、私は運が悪いのか、二度と同じ製品に出くわしませんでした。2010年度版は表紙がブルーの紙製でしたが、2011年度版が発売されるのか不安で仕方がなかったのです。実は諦めていました。ところが、なんとか無事に色違いを発見することが出来ました。いや、同じもので来年は色違いと決めていたので予定通りになったわけです。

思えば2004年度〜2009年にかけて、気に入ったデザインが続かずに苦労していましたので、今年は少し気分がいいです。気持ちよく同じものを使い続けるのは本体に大変ですからね。有名ブランドものを使えば何年もデザインは変わりませんが、私のようにブランド物が好きではないへそ曲がりが、手帳だけブランド物というのもアンバランスです。もちろん、無印良品が粗悪品という意味ではありません。本当に気に入っています。

さて、無印良品の手帳が気に入っているのは12月始まりだからです。年度区切りである1月始まりが一見正しく感じますが、前後の月の情報を書き込めないとかなり困ったことになるからです。その点12月始まりであれば、年明けのスケジュールも書き込めるので、勘違いや誤解の発生率は低くなります。



唯一の難点は、この時期に二つの手帳に同じ事を書き込まなくてはならない手間。もっともそれは私だけのことかもしれませんね。また、唯一の不満は週分けカレンダーが月曜始まりである点。この仕様にはどうしてもなじめません。勘違いのもとです。やはり日曜始まりの方がしっくりきます。

そもそも、どうして無印良品の手帳に落ち着いたのかというと、週分けカレンダーの日付と曜日を自分で書き込むタイプを見つけたことが最大の要因でした。私にとってこれがとても使いやすく、2006年、2007年と2年ほど継続して使っていたのですが、2008年にはそれが店頭から消えてしまったのです。正確には、無地のページが極端に少なくなってしまったことで、購入を断念しました。

その後、この体裁そのものを私は見つけ出していません。とにかく気に入っていたので、その代替え品として現在の形式のものを購入したわけです。ただし2008年、2009年と表紙はホリプロピレン素材のものしかなく、この部分がかなり嫌だったのですが、2010年版でやっと紙素材の表紙のものが現れて今に至ったわけです。

ところで手帳の使い勝手ですが、私が愛用しているのはスパイラル式の手帳です。これであれば薄いノートや半券、葉書、電話メモなど色々な物を挟んだり貼ったりすることができます。私にとっての手帳は、書くだけでなく挟んだり貼ったりすることができないとダメ。いや、むしろ書くよりもその方が重要かもしれません。

サイズもA5なので、A4用紙を半分に折り畳んで挟むこともできます。貼り付けるときは、3つ折りにして糊付けしています。それから、頻繁に発生する案件については、ゴム印を作成して活用しています。更に筆記具は今年から万年筆と決めました。こうして一年使い込むと分厚く膨らんでしまうのです。たいした事が書き込まれていないのに。

そんな私流の具体的な使い方は、スケジュールをベースにその日の要点をメモするといったところです。要するに、簡易版の日記のような感じです。ただし、綺麗に几帳面に書き込むなんてことは、ただの一度もしたことがありません。もう殴り書きに近い状態。それが面白いと思っているからです。

読み返してみると、あの時はイライラしていたんだ〜と分ってしまうのも面白いです。それから、予定が狂ったり失敗したりした書き込みは、数年前までは修正テープなどで消去していましたが、最近は2本線で消すというスタイルに変更しました。何を修正したのかが分かることが大切ですからね。

こうして、ある程度使い込むと良い感じに崩れてくれます。この雑多なカオス状態だからこそ、頻繁に読み返すことでスケジュールなどが頭に入る、そう勝手に信じ込んでいます。例えば、このパーティーに間に合わせるためには何時ケーキを焼かなくてはならないのか? といったことも読めてきます。それと、変なところが几帳面なのかもしれませんが、飲み会やクローズなパーティーの参加者が誰であったのか、セミナーで顔見知りの人と会ったといったことを書き込んでいます。そんなわけで、私のスケジュール帳はスケジュール四半分、日記四半分、打合せメモ四半分、悪戯書き四半分という形に変化しています。

そんなこともiPadで代用できると言われてしまいそうですが、iPadは片手で持つには重すぎます。頑張って筋トレしても、分っているデータを表示するのにステップが多すぎます。それでは、どうしてiPadも持ち歩いているのかと言われれば、単なる書庫と割り切っているからです。膨大な過去の資料をPDF化して持ち歩けるメリットは計りしれませんからね。

授業で使うプリントの枚数も半端ではないので、非売品の著書としてカウントすることにしました。目安は5万字以上、あるいはそれ相当のボリューム以上としてみましたが、実際に調べて見ると多摩美術大学が30万字(2010年度予想)、駿河台大学が14万字(2009年度)、東京都立中央・城北職業能力開発センターが11万字(2010年度予想)という結果に本人が一番驚いています。それに見合った数の誤字脱字が......という意味でね。

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■今月のお気に入りミュージックと映画

[You've Got A Friend In Me]by Randy Newman in 1995〜2010(USA)

ピクサー作品の常連で『モンスターズ・インク』のテーマ曲「イフ・アイ・ディドゥント・ハブ・ユー(If I Didn't Have You)」でアカデミー歌曲賞を受賞したランディ・ニューマンのこの曲はあまりにも有名ですね。"Toy Story 3"のエンディングの空と"Toy Story"のオープニングの空がオーバーラップしていたのに気が付いたのは、涙腺が収まり始めた頃でした。そして、まさか最後にスパニッシュバージョンを聞く事ができるとは思いませんでした。

[Toy Story 3]by Lee Unkrich in 2010(USA)

DVDでやっと鑑賞できました。特に説明はいらないでしょう。劇場公開に出かけなかった理由はただひとつ。字幕スーパー上映がなかったからです。正確には3D版のみ字幕スーパーがありましたが、通常版を期待していたので選択肢から外し、ひたすらDVDの販売を待ちました。

とにかく続編で、しかも3となると普通はかなり内容がチープだったりするものですが、このToy Storyに関しては続編毎に内容が濃く、質も上がっている珍しい作品ですね。ゴミ処理場でウッディー達が手を繋ぎ合うシーンで、本格的に涙腺のスイッチが入り、ラストでウッディー達の新しい居場所が決まった時に涙腺は爆発して、おもいっきり泣いてしまいました。

アンディーの"thanks, guys."に対してウッディーが"so long, partner."と返すシーンは、映画史に残るエンディングと思います。できる事ならばパート4が見てみたいです。数年後にアンディーを助けるために、ウッディー達が立ち上がるといったストーリなら可能ですからね。とにかく、パート1から立て続けに見ると、パート3の完成度と感激に脱帽です。

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■アップルストア銀座のセッション 12月 お休みです

2011年度より『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座』は、原則として偶数月の第3月曜日19時からの開催となり、奇数月はハンズオン形式のセッションに変更になります。ハンズオンセミナーは予約制となり、申し込みに関してはAppleに一任しております。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com
>(renewed)
< http://kaizu-blog.blogspot.com
>
< http://web.me.com/kaizu
>

予備マシンとなっているMac G5の調子が悪く、とうとう起動できなくなってしまいました。こうなると廃棄という運命ですが、このG5を廃棄してしまうとCS2やCS3を使える環境がなくなってしまいます。正確にはストレスなく使える環境が。そこでアップルケアに連絡して修理に出すことにしました。

もちろん、アップルケアの期限が切れていますので有償修理となりますが、一律5,1450円で対処できました。結果としてロジックボード交換などで済んだわけですが、驚いたのは修理期間。中1日で戻ってきました。音も静かになって、私としては安い修理代でした。でも、サポートセンターに電話が繋がるのは宝くじが当たるぐらいの確率ですよね(大袈裟過ぎるかも)。私は恐ろしく運が良かったのかもしれません。