東日本大震災により被災されたみなさんに、心よりお見舞い申し上げます。私のもっとも好きな戦国武将である、陸奥仙台藩の初代藩主伊達藤次郎政宗の名言に「これは壮年にならなければできぬこと」というものがあります。「何歳だから出来ない」ではなく、「今だから出来ること」があるという切り替えの気持ちが、今すべての日本人に一番必要な時かもしれません。仲間を信じ、仲間と語らい、仲間と進んでください。
苦しいときは身内からの言葉より、友の言葉に勇気づけられることが多いのではないでしょうか。友、とりわけ旧友とは本当に不思議な存在ですね。そんな旧友と飲み交わす際によく出る話題が70年代、80年代への"ノスタル爺"。誰しも青春時代を美化してしまうのは仕方のないことと、承知の上で大いに盛り上がるわけです。
ところが最近、高校生や大学生といった若い人達と類似した話題になることが多々あり、そこで愕然としたのが若い世代もライブで経験していなかった70年代、80年代への"ノスタル爺"状態が案外強いこと。
彼ら曰く、音楽なら「今の音楽は作り込みすぎる」なのだそうです。映画にしても「CGを使い過ぎている」というのですから、思わず苦笑い。私の周りだけかもしれませんが、「アートの安売り」や「中身はテクニックだけ」に若い人達が冷静であることに少し安堵してしまいました。
苦しいときは身内からの言葉より、友の言葉に勇気づけられることが多いのではないでしょうか。友、とりわけ旧友とは本当に不思議な存在ですね。そんな旧友と飲み交わす際によく出る話題が70年代、80年代への"ノスタル爺"。誰しも青春時代を美化してしまうのは仕方のないことと、承知の上で大いに盛り上がるわけです。
ところが最近、高校生や大学生といった若い人達と類似した話題になることが多々あり、そこで愕然としたのが若い世代もライブで経験していなかった70年代、80年代への"ノスタル爺"状態が案外強いこと。
彼ら曰く、音楽なら「今の音楽は作り込みすぎる」なのだそうです。映画にしても「CGを使い過ぎている」というのですから、思わず苦笑い。私の周りだけかもしれませんが、「アートの安売り」や「中身はテクニックだけ」に若い人達が冷静であることに少し安堵してしまいました。
考えてみれば「有名」あるいは「定番」だから優れているわけでもなく、物心ついた頃から思っている以上にメディアにまんまと振り回されていたような気がしてなりません。
具体的な製品名は避けますが、私自身がこっそり愛用している製品のサイトPRコーナーでの著名ユーザーのコメントは、読んだ瞬間に「絶対に愛用はしていないな」とか、「過去に競合他社製品使っていたことをメーカーは知っているの?」などツッコミの枚挙にいとまがありません。
どうでもいいことに目くじら立てている私が滑稽なだけで、皆さんにとってそんなことはガッテン承知之助(しょうちのすけ)なのかもしれませんね。もっとも、この表現そのものを理解できる方の方が少数派になっていましたね。
さて、世の中には時代が変わっても普遍的に人を感動させる作品があります。しかし、一生の間に聞くことのできる楽曲数、あるいは見ることができる映画の本数は限られており、人それぞれです。だからこそ、何かのシーンでスイッチが入ってしまうような作品に出会ったときの感動は、永遠の宝になりますね。
実は、若い人が名作に触れる機会が意外とないことを痛感していました。もちろん、強制することではありませんし、大きなお世話なのですが、個人的には学生さん達にぜひ見て欲しい作品があります。そして、そんな作品を見てくれた学生さん達の多くは、大興奮して感想を話しに来てくれます。それがとても心地よいのです。いいものは普遍的だ(と信じたい)。
そんな中で、東宝の粋な企画としてニュープリントで名画を鑑賞できるという「午前十時の映画祭」がうれしくて、実際に静かなブームになっていることを学生さん達にPRしています。学生500円ですからね。
実は、仲間内でも大いに盛り上がっており、赤の50本と青の50本からそれぞれ5本ずつお薦めを出し合うことがゲームになっています。誰と誰が被っているみたいなところで、趣味が合う、合わないとお祭り騒ぎ。また、誰もがシビアに選択を始めてしまうので、合計10作品をピックアップするまでにかなりの時間がかかってしまいます。ほとんど決まらないに近い状態、と言ったほうが正確かもしれません。
そりゃそうですよね。各50本はベスト100そのものですから。学生さん達からのリクエストに答える際のバイブルになっています。とにかく、理屈やウンチクをひけらかす偽物の映画好き(なんちゃって評論家)が周りにいない(近づけない)こともあって、映画の話になるととても気持ちがよくなります。忘れられないワンシーンとセットになっている当時の自分は、永遠に変わらない思い出ですからね。その頃の恋人を思い出してはにかむ......とか。
ということで、悩み抜いて選んだ私のベスト5は、赤の50本(スタンド・バイ・ミー、戦場にかける橋、大脱走、ミクロの決死圏、ワイルドバンチ)、青の50本(がんばれベアーズ、荒野の七人、ダーティー・ハリー、真夜中のカーボーイ、夜の大走査線)となりました。今回は、結果として全部DVDまたはVHSで持っているものばかり。結局、気に入っていたからソフトを手に入れていたわけですね。
・午前十時の映画祭
< http://asa10.eiga.com/2011/all.html
>
しかし、多くの作品はVHSが出る遙か昔の作品ばかり。当然ながら、映画館に出かけなくては鑑賞することができなかった時代の不便さが、今となっては新鮮に思えてしまいます。ただし、この「午前十時の映画祭」で少しだけ不満なのはリストアップされた作品に制作年度のバラツキが多いこと。出来れば本当に50年代編、60年代編という具合に分けてくれると最高だと勝手に願っています。ところで、そんな「午前十時の映画祭」が大人気にもかかわらず危機を迎えているのだとか。
現在の映画館はシネマコンプレックス形式が一般的で、新作上映が中心となっており、朝10時の一回だけの上映でも嫌な顔をする劇場がかなりあるそうです。また、オリジナルフィルムから新たにプリントを焼くための予算が重くのしかかり、配給会社は企画を認めつつも協力はしてくれず、映画演劇文化協会が公益事業としてお金を出す形で現実化しており、継続を危ぶむ声が出ているようです。それと、いつまでフィルム作品が上映できるのかという問題も迫っているようです。
とにかく、ただでさえ映画館離れが加速しているので、現場は必死なのかもしれません。私自身も基本的に映画館はマナーの悪い客に遭遇することを敬遠し、ほとんど出かけていないことを反省してしまいますが、やっぱり映画館はちょっと嫌です。そうなると、言っていることに矛盾が出てしまいますね。申し訳ないです。とにかく、レンタルでもかまわないので「午前十時の映画祭」に触れてみてください。
ところで日本映画も昔は案外と良かったのですよ......ね。ということで、勝手に50年代、60年代に絞った「午前十時の邦画祭」を選び、そのなかからベスト10を選択してみました。かなりの独断と偏見ですが、(七人の侍、用心棒、隠し砦の三悪人、ビルマの竪琴、大魔神、天国と地獄、二十四の瞳、生きる、陸軍中野学校、座頭市物語)という結果になりました。
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■今月のお気に入りミュージックと映画
[Black Panther]by 鷹虎 in 2006(日本)
映画音楽、アニメ、CMといった分野で活躍しているTAKATORAの作品。ただし、鷹虎とは作曲家である亀山耕一郎、出口雅生の二人のユニットで、固定メンバーは持たず、曲のコンセプトによりさまざまなミュージシャンを起用という独特のスタイルをとっています。そのため、この曲を誰が歌っているのか分かりませんが、透き通った声と心落ち着くメロディーでとても癒やされます。
[ホッタラケの島 〜遥と魔法の鏡〜]by 佐藤信介 in 2009(日本)
誰でも子どものころに大切にしていたはずなのに、いつの間にか「ほったらかし」にされてしまったオモチャや絵本といった宝物たち。「ホッタラケの島」は、そんな「ほったらかし」にされてしまった宝物を集めて作られた不思議な「ホッタラケの島」に迷い込んでしまった女子高生「はるか(遥)」の冒険物語です。主人公「はるか」を綾瀬はるかが担当しているのですが、演技力はさすがですね。ホッタラケの島の住人であるテオと、亡くなった母親の手鏡を探し出す中で、自分がなくしてしまった人形「コットン」との再開シーンは感動的です。そして「人が最後にほったらけにするもの、それは思い出」というテオのせりふは誰もが忘れてはならない金言だと思います。少しだけ号泣(私だけ?)してしまいますが、お薦めです。
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■アップルストア銀座でのハンズオンセッション 第4回
2011年5月16日(月)18:30〜20:00 Apple Store Ginza
Hands on a Macとしての画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol.56』Photoshop CS5によるレタッチ技法に関するハンズオンセミナーを行います。なお、偶数月に行われる従来通りのセッションと異なり、奇数月のハンズオンセッションは予約が必要となります。なお、予約などはAppleに一任しておりますのでご了承下さい。
【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com
>
< http://kaizu-blog.blogspot.com
>
< http://web.me.com/kaizu
>
15年ぐらい前に購入した、FUJIX PICTOGRAPHY 3000という100kgを超えるプリンタの消耗品が2010年5月で終了してしまったので、持っている意味が本当になくなってしまいました。引き取り手などいるはずもありません。そもそも使わなくなって8年ほど「ホッタラケ」にしていた私が悪いのです。
とにかく、仕事部屋は3Fで、運び出すためには部屋半分の引っ越しをしないと無理な状態。だからといって、永遠に部屋に置いておくこともできないので、部屋の中で時間を掛けて分解後に処分することにしました。工具類は本格的なモノを色々と持っているので困りません。
それに、このプリンタはインク類は一切必要とせず、特殊なガスなども含まれていないので、危険要素はまったくないので分解することにしたわけです。大人の事情で廃棄できない機械類を分解処理したことが何度もあり、分解そのものは得意分野です。ただし、今まではほとんどがプラスチックの塊でしたので、今回はある意味で初体験。
結果として3日(都合10時間)かけて、すべてのパーツを完全に分解することに成功しました。つまり、元に戻そうと思えばできるような状態で分解。ネジだけで大型のマグカップ一杯ほどになりました。プラスチック類は大田区の規定に従い、小さくカットして可燃ゴミとして出しました。問題は残りの90kgほどの金属類。これらは配線関係とともに、近所の鉄屑屋さんへ車で運んで引き取ってもらいました。
4月11日、予想よりも早くAdove CS5.5がリリースされましたが、年末に予定通りCS6が出るとすればアップデートは躊躇しますね......と青ざめました。ところが、今後はメジャーアップデートを2年ごとにすると公式発表も同時に行われました。しかし、それは単なる言葉のアヤでしかないですね。
だって、2年ごとの間に今回のようにX.5というマイナーアップデートがあるとしたら、実質アップデート間隔は1年ということです。表現を変えただけですね。そして、そもそもサイトを見た限りでは、CS5での新機能をCS5.5の新機能と記載している部分があり、違いがイマイチ良くわからないのも「困った」に拍車かけますね......。