ネタを訪ねて三万歩[94]facebookはホントに不思議な空間
── 海津ヨシノリ ──

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気が付けば11月も終わろうとしています。毎度のことですが、年末年始の慌ただしさはどうしても好きになれません。そんな中で唯一年の楽しみと言えばクリスマスです。私にとっては正月よりもクリスマスなのです。

正月はどうも暗くてダメです。そもそも、雑煮を食べられれば特におせち料理はいらないという生活が長いので、よけいにそう感じてしまうのかも知れませんね。

さて、11月は学園祭の季節ということで、多摩美術大学造形表現学部の学園祭である芸祭に今年もドップリと浸かってきました。デザイン学科では年間5つに別れているセッションの3と4の狭間での準備という、かなり過酷な修羅場を潜っての開催でもあり、本当にお疲れ様でした、兎に角盛り上がっちゃおうと大きな声を出したくなってしまいます。

そして、今年も恒例となっている私のキューピー人形が売り出されたので、特注品と共に二つも買ってしまいました。これで3年連続となりました。もうこうなると来年も作製してもらわないとダメですね。




一説では、企画そのものを下級生に伝承するなどという話まで出てきています。そうなったら本当にうれしいのですが、ぬか喜びは禁物なので、平静を装っています。

2012年度版キューピー人形
< http://kaizu-blog.blogspot.jp/2012/11/2012.html
>

さて、芸祭での私の行動パターンは単純明快です。まず展示関係をすべて鑑賞してから、雑貨関係のブースで買い物。可愛いキャラ系を中心にかなり買い込んでしまうのはいつもの通り。

あとは校庭の模擬店で飲んだくれるだけ。そうしていると在校生に混じって卒業生も登場し、楽しい宴会が終了時間まで続きます。そして、毎年職員の方に「そろそろ帰りましょう」と促されて退散するのがお約束というわけです。

とにかく、顔見知りの学生がほとんどなので楽しさは倍増ですが、その分だけ顔見知りの学生の屋台をすべて利用しなくては申し訳ないので、終了時間あたりになると本当に酔っ払ってしまいそうになるので、かなり焦ります。

まっ、年に一度のお祭りですからね。もちろん規模としては学生数も少ないので本当に小さいのですが、ほとんど模擬店とライブだけのような学園祭が多い中では充実した内容だと感じています。大切なのは規模ではなくて内容ですからね。

ところで、今年はどうしたわけか唐突に、この芸祭のプロモーションビデオへの出演依頼がありました。スケジュールの関係で受けられませんでしたが。もし実現していたら、私はカウボーイの扮装になっていたはず。

そうなると、「ペイルライダー」の牧師や、「荒野の用心棒」のよそ者あたりを意識しちゃいますね。どちらもクリント・イーストウッドの当たり役ですが、スティーブ・マックイーン扮する「荒野の七人」のヴィンもいいかも。

銃はやっぱへリピースメーカー(コルト・シングルアクション・アーミー)か、意表を突いてバントラインスペシャルもいい......と妄想しまくっていたかも。ちょっと残念でしたが、残念の穴埋めは来年のお楽しみ(?)ですね。

一昨年までは、幾つかの大学の学園祭のハシゴをしていたのですが、やはり顔見知りの学生が居るのと居ないのとでは楽しさは格段に違いますからね。普段は話ができない学生との語らいは楽しいひとときでもあります。

ここで無礼講とまでは言いませんが、お酒も入ってリラックスした状態で、授業への要望やリクエストなども仕入れるようにしています。

昨今は授業アンケートが施行され、それを確認することも出来ますが、面倒なアンケートに細かい意見を求めるのは絶望的ですからね。別に学生にゴマをするわけではなく、授業の有効な展開への模索といったところです。

兎に角、今年はfacebookでの繋がりも影響し、大変盛り上がっれる結果になりました。もちろん、来年の授業への沢山の意見とアイデアという大きなプレゼントも受け取ることが出来ました。本当に大収穫でした。来年からは、2日間丸ごと参加したくなってしまいました。スケジュールを今から調整しておかないと......。

語らいと言えば、ある日、気まぐれで出掛けたラゾーナ川崎でウルトラマンショーをやっていたので、予備で常に持ち歩いているコンパクトカメラでなんとかムリヤリ撮影した画像をfacebookにアップしたら、異なる3つの学校の私の教え子である卒業生が、ほとんど同じ時間にその場所にいたことが判明。

延べ人数で言うと教え子は3300人を越えているので、石投げれば当たる感じかもですね。逆に、こちらに向けられてしまうと、かなりの集中砲火をあびてしまうかも。

facebookは本当に不思議な空間です。私の教え子の企画に参加した方が別の学校の教え子の親友であったとか、別々の学校の教え子が同じ会社に勤めていたとか、いろいろと面白い現実を楽しんでいます。

一番驚いたのは、親子で友達関係にある方達が3組もいることですね。しかも、そのうちの2組は親の方が先に私を知っていたわけです。そして、その事実はその子供達、つまり私の教え子から聞かされたという小説のような話。もしかしたら気が付かずにいる親子もまだいるかもしれません。

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■今月のお気に入りミュージックと映画

[Dumb Ways To Die]by Tangerine Kitty in 2012?

「電車が通過する付近にいるときは気をつけましょう(無駄死しないように)」など身近にある様々な危険を警告する、オーストラリアの交通機関の公共広告の曲。映像は印象に残る面白さ。ちょっとカワイ過ぎるので、小さい子供達にとっては逆効果にならないか少し心配なほどです。
< http://dumbwaystodie.com/
>

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[ちょんまげぷりん]by 中村義洋 in 2010(日本)

荒木源著作「ふしぎの国の安兵衛」が原作で文庫化の際に「ちょんまげプリン」に改題されています。なお原作では、安兵衛が江戸に帰って8年後に、友也が逆に江戸時代にタイムスリップする、続編『ちょんまげぷりん2』も発売されています。是非とも映画化して欲しいです。

とにかく凄いVFXもない低予算映画ですが、キャッチコピーの「180年の時を越えて届いた約束。お侍が気づかせてくれた、大切なこと。」は素敵な言葉。面白いのにラストは本当に涙腺が緩くなってしまいました。まさかこのオチになるとは......。

でも続編があるのであればこのオチは大正解。とにかく、木島安兵衛役の"錦戸亮"、遊佐ひろ子役の"ともさかりえ"、遊佐友也役の"鈴木福"とメイン3名のキャスティングは最高ですね。ただし、個人的には忌野清志郎が歌うエンディング曲の『REMEMBER YOU』は、とても違和感があってどん引き。それ以外はとても気持ちの良い映画でした。

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12月のアップルストア銀座でのセッション

まだ未定のため、詳しくはブログで確認してください。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com
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< http://kaizu-blog.blogspot.com
>

今年の夏休み明け以降はなんだかよく解らないぐらいバタバタしていて、お菓子作りが滞ってしまいました。なんと2か月も作れなかったほどです。これは私がお菓子を作り始めて初めての経験で、かなりストレスが溜まってしまいました。そうこうしているうちに、学生からミッキーマウスの座布団をブレゼントされたので、そのお返しにパウンドケーキを作ることにしました。

ミッキーのクッション
< http://kaizu-blog.blogspot.jp/2012/11/blog-post_15.html
>

もう絶妙のタイミングで時間が空いたのです。まるでその学生のために時間があいたかのように。そして持参した当日、休んだことのない学生が、その日に限って欠席という思いがけない事態。facebookはやっていない学生で、メールアドレスも知りません。

そこでと言っては申し訳ないのですが、折角なのでそのケーキは1年生の女の子達にプレセントしてしまいました。世の中はアクシデントの連続。これを楽しまない手はないですね。

アメリカンチェリーケーキ
< http://kaizu-blog.blogspot.jp/2012/11/blog-post_17.html
>