●各大学のIT環境といったら
いよいよ春学期も終わり。毎度のことですが、アッという間の4か月と言ったところです。とにかく今年も、各大学でユニークな学生たちに恵まれたことは私の宝物だと感じています。
しかし、順風満帆というわけでもありません。暑くて溶けそうな日々が、いや、暑さが痛い日々が続いているせいか、持ち運びしているHDDが、突然挙動不審状態に陥り、認識しなくなってしまいました。
大学での課題の受け渡しや、資料の配布などに使っているHDDです。昔のHDDが交換できるタイプのMacBookProで、交換時に余ったHDDをケースを購入して活用していました。
何をいまさらHDDと言われそうですが、一部の大学では学内で使用するパソコンにセキュリティーがないので、パスワードを入力するシステムは使えないのです。講師用のマシンも、教室のPC番号だけで簡単にアクセス出来てしまうのです。
さすがにそんな環境で、個人のパスワードを要するシステムは使いたくないですね。
それよりも、学生の提出物をクラウドに置くことには、まだちょっと抵抗があるからです。もしそれが納得できる状況だとしても、大学のPCはパワー不足も否定できないので、クラウドからデータをダウンロードするのに恐ろしく時間がかかるため、消去法でポータブルHDDというわけです。
余談ですが、持込PCでHDMI接続ができない(ケーブルを用意していない)とか、Wi-Fiでエラー……なんていうところや、Wi-Fi使えるノートPCなのにアダプターを用意して、ケーブル接続で授業という大学もあって疲れます。
それでも時々繋がらないって……完全に罰ゲームです。
整理すると、現在、私が複数の大学から提供されているクラウド環境は、次のようになります。
・Googleドライブ無制限
・Microsoft OneDrive 1TB×2
鉄壁ですね。これらの大学では、非常勤講師に対してもメールアカウントを発行してくれますので、学生とのやりとりにもトラブルはありません。いちいちメールアドレスを明示しなくても、学生は私のメールアドレスを知り得るわけですから。
ちなみに、各大学でのIT環境をポイントで比較してみました。
【5point】Googleドライブ無制限
【3point】Microsoft OneDrive 1TB
【3point】個別データ保存エリア
【2point】Microsoft Office 365
【2point】Adobe Creative Cloud
【2point】個別パスワードアクセス
【2point】非常勤講師用メールアドレス発行
A大学(14)、B大学(14)、C大学(2)
この現実をC大学は認識して欲しいのですが、非常勤講師の私がとやかく言って、何とかなるものではありません。学生がかわいそうなんですけどね。
教育の観点から、最低限必要だと思われる環境を整理すると……
・大学のサーバーに個別データ保存エリア
・Microsoft Office 365
・Adobe Creative Cloud
・個別パスワードアクセス
・非常勤講師用メールアドレス発行
これぐらいは設定して欲しいですね。
●やっぱりクラウドが安全
さて、話を戻すと、久しぶりのHDDトラブルだったので、私は狼狽してしまったようです。認識しないデータは仕方がないと諦め、速攻で代替えHDDを購入しました。
ですから、問題のHDDを一日放置していたのですが、よく考えればディスクユーティリティー関連で修復することも出来るわけです。もちろん運が良ければの話です。
そこでディスクユーティリティを使ってみたら、取り敢えずデータは確認できるようになりました。すぐさま、バックアップを取ったのは言うまでもありません。
ただし、一部のデータはアクセス不可でしたが、運良くどうでもよいデータでしたので安堵。何より嬉しい事に、学生の提出物に関してはすべて無傷でした。
こう考えると、やはりクラウドを積極利用した方が良さそうですね。考えてみれば、データはパスワードで保護してアップしてもいいわけです。世の中で一番安全なのはクラウドで、次がHDDですから。
ところで、当初はHDDケースも疑っていたので、代替えを用意していたのです。最初に使っていたタイプは半年で使用不能になってしまった経緯があったからです。それはそうですよね。コネクターの抜き差しを週に最低でも10回は行っていたので、半期15週で計算すると、150回でアウトだったわけです。
しかし、今使っているHDDケースは丈夫で、何の問題もありませんでした。少なくとも一年使い込んでいますので、最低でも300回は抜き差しをしているはずですが、今のところ問題なしでした。
愛用している2.5インチ用HDDケース
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N4OU8MV/dgcrcom-22/
内蔵HDDのセッティングはスライドはめ込み式なので、ドライバーやネジは必要ありません。作りも丁寧なクリアケースで、中身が見えるのもオシャレ。それに専用のポーチも付いていてちょっと嬉しいキットです。
■今月のお気に入りミュージックと映画
-----------------------------------------
"ORBITA9" on Hatem Khraiche in 2016(ESP)
邦題「スターシップ9」。近未来、過度の公害により汚染された地球を後に、新しい星への移住の可能性を求めて飛び立ったエレナの両親は既に他界し、船内で生まれた彼女一人の孤独な旅が続いていた。
しかし、ある日、スペースシップに故障が発生し、近隣のスペースシップに救援信号を送ることで、初めて家族以外の人間に触れることが出来た彼女の運命は……。低予算ながらしっかりと作られた良質のSF映画です。この恐怖感はジワジワきます。
『スターシップ9』予告
-------------------------------------------
"johann strauss II - the blue danube waltz"
邦題「美しく青きドナウ」。スタンリーキューブリック監督の「2001年宇宙の旅」の曲と言った方が通じるかもしれませんね。突然、この曲が聴きたくなってしまいました。
以前にもお話しましたが、私の音楽趣向の根底は完全にクラシックのようです。そしてSF好きだと、もうこれは外せないですからね。
シュトラウスII世 美しく青きドナウ 小澤征爾 ウィーン・フィル
【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com
http://kaizu-blog.blogspot.com
https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu
https://twitter.com/Yoshinori_Kaizu
Twitterを始めて一か月が過ぎ、なんとか波に乗ってきたのですが、スマホで見ていると余計なボタンを押してしまったりして、かなりイライラします。
それと、とにかく広告が多くて辟易します。いや、多くてじゃなくて多過ぎですね。尋常じゃないです。出ないように設定したり、片っ端からミュートしています。そうしないとフォローしている方達のツイートが読みにくくなってしまうからです。
しかし、この広告との戦いは焼け石に水のようで、かなり疲れてしまいました。皆さんどうやっているのか、謎過ぎる本当にカオスなTwitter世界です。しかし、考えてみれば私はどちらかと言えば広告を作る側にいるわけで、何とも複雑な心境です。
■8月の画像処理セッションは8月16日を予定しています。
〜AfterEffectsの基礎【デザイナーのためのAfterEffects入門3】〜
詳しくは以下でご確認下さい。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/
5月から8月まで近著の連動企画です。参加は無料で、どなたでも参加できます。詳しくは以下のサイトでご確認下さい。なお、事前登録はありませんので、開催時間前に直接会場にお越しください。
・グラフィックデザイナーのためのコンテンツ作成術
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862464157/dgcrcom-22/
・講演内容
グラフィックデザイナーの視点で、AfterEffectsの使い勝手と可能性を入門形式で整理する第3弾。今回は、映像データとの組合せを基本に、近著で扱っているAfterEffectsの内容を解説してみます。
映像データのアイテア/グリーンバック撮影の活用/スピード調整/アクセント処理 など