ネタを訪ねて三万歩[178]液タブと板タブ 両方のメリットを使い分け
── 海津ヨシノリ ──

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年末年始は原稿書きの仕事が入っていて、映画三昧は実現できませんでした。これが意外と苦戦してしまい、指定の原稿文字数の倍近くを執筆してしまいました。

年末年始でテレビも見ないし酒も飲まず、遠くに出かけることもないから時間が充分にあったことで、逆に深みにはまってしまった感じです。アイデアは執筆中にどんどん湧いてくるので、肥大化してしまったわけです。

どうも私の場合は、ある程度ギリギリのスケシュールの方が、仕事を熟すリズムがいいようです。まっ、これからもそうなのかは分りませんが、お仕事の依頼は本当に恐縮してしまいます。ありがたいことですね。

なんだか昨年の後半にXP-Penを使い始めてから、流れが変わったような気がしています。まっ、気のせいでしょうけれど……。

ところで、そのXP-Penはメインの22E Proと、一番最初に購入したStarG640がWindowsに繋がっており、Deco01 V2がMacなのですが、問題はWindows環境。

本体はノートPCであり、セミナー等でも使うのでStarG640を購入して使っていたのですが、22E Proをセッティングしたときに、板タブレットのStarG640と相性が悪くて外してしまったのです。が、それはどうも今となっては私の勘違いだったようです。

1月の月例セミナーの準備がことのほか手こずり、ギリギリまでかかってしまい、慌てて準備をしているときにタブレットのことを忘れてしまい、StarG640をバッグに入れ、会場でドライバーをインストールしようと思っていました。

ところが、いざドライバーをインストールしようと思ったら、なんとそのま使えてしまったのです。どうやらドライバーはアッパーコンバチで、どのペンタブレットとも使える(?)ようです。少なくとも、StarG640とDeco01 V2は使えました。

ということで、自宅に戻って改めてStarG640をセッティング(ケーブル接続しただけ)したら、22E Proともども問題なく使えました。しかも、もう一台の外付けモニターにも連動です。

つまり、これで液晶タブレットなのに、液晶タブレットのメリットと板タブレットのメリットを両方使い分けることができるのです。これ、ちょっと良い感じデス。





それじゃ、両方のメリットって何ですか? と突っ込まれそうなので、私なりの感触を整理してみます。

液晶タブレットのメリット:直感的にグリグリ描いたりスカルプト系モデリングする時

板タブレットのメリット:Offfice等の事務的で細かい処理を行う時

これだったらDeco01 V2相当をもう一台ゲットかな。そんな2020年のスタートになりました。

ところで、問題の大型液晶タブレットXP-Pen 22E Proで、予想外の収穫がありました。それは、二本指グローブ。

液晶タブレットには必須アイテムなのですが、これは板タブレットでも付けた方が良い感じです。実際、XP-Pen Deco 01 V2にもバンドルされていました。

結果として、私は先月から作業中は付けっぱなしになりました。一応すべりやすくて汚れにくい素材なのですが、2セット持っているものの、毎日付けっぱなしになるので予備を購入しました。

少しだけ気になるのは、キーボードでのタイピング時の違和感かな? というぐらいです。もっとも慣れれば問題なしのレベルですね。

二本指グローブ
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01CNKIONE


さて、気になるXP-Pen 22E Proの操作性ですが、お絵かきは当たり前として、3D処理でも使い勝手がいいですね。スカルプトによるモデリングの時には、板タブレットよりも直感的に作業ができるので、使い勝手が良いです。

しかし、良いことづくめではなく、少し問題が発生してプチパニックになりました。室内の蛍光灯が写り込んでしまうのです。

私の仕事部屋は遮蔽板のついた蛍光灯で、昔は専用の色温度バリバリの蛍光灯でしたが、高額すぎるので現在は白色。但し、真上にあるのでアウトです……。そこで、あまり使っていなかった床の上に立たせる、足の長いフロアライトを使うことにしました。

色については問題ありでしたが、白色LED等を探して調整しています。これでとりあえず、位置関係は何とかなりました。あとは細部の調整です。メインの机の後ろにあるテーブルに、LED武装したフロアライトを設置しています。

もちろん手元にもある程度の光が欲しいので、USBライトを使うことにしました。USBから電力供給するLEDライトです。ちなみに、液晶タブレットを配置している天板は、600mm×1000mmです。

そんなわけで、小まめに環境改善ネタなどをblogにアップしていますので、興味ある方は覗いて見て下さい。ということで、本年も宜しくお願い致します。

http://www.kaizu.com/Goods/kaizu/ny2020.html


◎今月のお気に入りミュージックと映画◎

◆ "Three Kingdoms" on Gao Xixi in 2010(CN)

題名は英語版で、日本では「三国志 Three Kingdoms」として放送。45分で95話の大作。魏の曹操(そうそう)役の陳建斌(チェン・ジェンビン)の演技が、他を圧倒していいます。

曹操は悪役とされるのが定番ですが、本作では現実主義者として描かれています。他に蜀の劉備(りゅうび)役の于和偉(ユー・ホーウェイ)、諸葛亮(しょかつりょう)役の陸毅(ルー・イー)、関羽(かんう)役の于栄光(ユー・ロングァン)、張飛(ちょうひ)役の康凱(カン・カイ)、晋の司馬懿(しば
い)役の倪大紅(ニー・ダーホン)など、他の作品では美男美女で作り込まれている作品なのに、この作品はリアルな感じで色々なイメージの俳優が演じているため、見ていて楽しいです。とにかく役者の個性が光る作品です。

もともと吉川英治の「三国志」で一度挫折していたので、正直、もう無理だと思っていました。横山光輝の「三国志」は手付かず。

とにかく中国人の名前は漢字2文字が多く、歴史物では親子で同じ字を1文字使うことが一般的なので、小説だと誰が誰だか判らなくなってアウトだったからです。

Youtubeで偶然見て、はまってしまいました。連続してある程度見ていくうちに、全体の流れが理解出来ると同時に、この世界感にグイグイ引き込まれます。毎回役名が表示されるのも映像の強みですね。そのうち、レンタルビデオでしっかり見直してみたいと思っています。

三国志 Three Kingdoms 第41話 苦肉の策


三国志 Three Kingdoms 第42話 赤壁の戦い


◆ "Please Mr Postman" by Carpenters at 1975(U.S.A)

邦題「プリーズ・ミスター・ポストマン」で、誰を思い浮かべるかが面白いですね。私はカーペンターズでが、ビートルズもいいですね。でも、オリジナルはマーヴェレッツなんですよね。

やはり良い意味での泥臭さは拭えませんね。もちろんそれは味わいの世界。ビートルズやカーペンターズの洗練された表現は、当時としては相当衝撃的だったのかも知れませんね。今はさしずめ郵便配達人よりも「早くAmazonの荷物が来ないかな〜」ですかね〜。

Please Mr Postman [HD-Music Video] - Carpenters (1975)
https://bit.ly/39tNC49


The Beatles - Please Mr. Postman (1963)
https://bit.ly/37vnKDr


The Marvelettes - Please Mr. Postman (1961)
https://bit.ly/2ZGowux



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/お菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com

http://kaizu-blog.blogspot.com

https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu

https://twitter.com/Yoshinori_Kaizu


元日に6年ほど使っていたiPhone5sのバッテリーを交換しました。ほとんど酔狂だったのですが、アッサリ問題なく交換できてしまったので、とりあえずしばらくはiPhone5sを使い続けようかと思っています。

ちなみに、昨年末は週にPhone5sの使用時間は7分という記録を打ち立てました。通話しないし、メールチェックぐらいなのと、iPad miniで大学関係は構内のWi-Fiがストレスなく使えますので、そんな流れになりました。

あと都営地下鉄は繋がりが良いですね。ただし、JR山の手線、西武池袋線、東武東上線は普通……しかし東急電鉄は最悪で、外国人観光客用のWi-Fiしか出てこなくて日本人は無視……かなりガッカリです。

■page2020クリエイティブゾーンへの登壇いたします。
クリエイティブゾーンセミナー(2月5日 14:30〜15:30)
「Photoshop for iPadで変わるPhotoshopperの世界」
https://page.jagat.or.jp/sessionList/zone.html


■2月の画像処理セッションは2月20日を予定しています。
海津ヨシノリの画像処理テクニック講座 vol.141
〜ZBrushの基本講座
【3Dデジタル粘土細工入門8】〜
https://www.borndigital.co.jp/seminar/16994.html


講演内容:ZBrush 2020で加わった機能の確認と、モデリングの流れをパーツの組合せで考察してみます。単純な形状の積み重ねという考え方も面白いです。マネキンライブラリ、ポリペイントのカラー調整、XTractorブラシ、モーフUVなど。