ネタを訪ねて三万歩[186]四つのマシンに囲まれて
── 海津ヨシノリ ──

投稿:  著者:



●ますます仕事の予算が削られる

不要不急の外出を控え、自宅警備に突入して変わったことの筆頭は、iPhoneの電源落ちですね。

出かけないので必要ないから、机の上に放置したまま。数日経ってからバッテリー切れを確認して充電。この繰り返しに苦笑い。

次が、同じ理由のiPadとAndroidタブレット。続くのがデジタルカメラのバッテリーです。外出時の撮影がなくなってしまったからです。

結局、上位4つはバッテリー問題。逆に消費が激減して助かっているのは、ガソリン代と交通費ですね。最低でも月に二度は満タンにしていましたが、今では満タンで2か月はOKです。

交通費の説明は必要ないでしょう。電車もバスも利用しないからです。問題はますます仕事の予算が削られる……ですね。今後は、この流れにさらに拍車が掛かりそうな悪い予感。

それよりも、9月からの秋学期がすごく気がかりです。7月9日には青山学院大学が、オンライン授業を秋学期も継続と発表しています。雪崩のように他大学でも、このままオンラインワークが延長されてしまうと、今年入学の学生達は一度も大学に出かけることもなく、一年が終わってしまう可能性も出て来ますからね。

これだと完全に通信制大学との差異が、見当たらなくなってしまいます。それなのに、学費が高すぎますからね。一方的に教員が話す座学系の授業であれば、ライブでその先生が講義をしなくても、ビデオを流すだけでも問題なさそうですね。

いっそのこと、Character Animatorで作ったキャラクターに話させるというのもありかも。それであれば、クラスごとに話す内容が異なるということがなくなって良いかも……などと考え込んでしまいました。

まっ、私の場合は座学ではないので、取り敢えずCharacter Animatorで作ったキャラクターの出番はなさそうですが、アシスタントとして作成したらおもしろいかもね……いやキモイか(涙)。





●仕事や生活のリズムが狂い始めて

それにしても、町中でマスクしないで歩いている人が多くて驚きます。中高年以上の男性が多いですね。まっ、先日は電車の中でマスクもせずにクシャミをしまくっている中年女性に対して、乗客全員の目に殺意が見え隠れしていましたが……。

彼らの安易な考え方が、世の中の動きを止めていることに気が付かないのでしょうね。残念な流れです。巡り巡って自分の首を絞めているのに……。

それにしても、飲食店の方達は大変ですね。とくにスナックやバーといった、お酒がメインのお店は。冷たい表現ですが、私は自主的に酒を飲むことはないので困りません。なんだかんだで、現在5か月ほどアルコールレスです。

ときどき不思議がられますが、誘われなければたぶん何年も飲まない時間が過ぎていくかもしれません。だから、色々ストレスが溜まっている友人達に少し同情しています。

よくわかりませんが、彼らにとって家で飲むのではダメみたいですね。おそらく、そこでの感覚(?)がアイデアに繋がっているのでしょう。私にとってのアイデア源は散歩のようです。

私は原稿書きや仕事が、昔からオンライン処理がほとんどなので、精神的には何も変わりません。それよりも、私にとっての問題は散歩ができないこと。いや、散歩は自主的にすればよいことですが、やはり不要不急の外出自粛は守りたいですからね。

そして、この散歩ができなくなってから、仕事などのリズムが狂い始めています。どうやら無意識に、散歩でアイデアが蓄積されていたようです。

私だけが引きこもっているわけではないので、とにかく我慢です。でも、普段は引きこもっていなかった人たちの、ストレスは相当なものらしいですね。環境が変わったら、自分も変わるという発想を持たないとだめですね。

その中で、普段とは異なる行動をしてみることで、ストレスは軽減できると感じています。普段できない断捨離をしたり、料理なども右脳を十分に刺激してくれると思います。とにかく、普段出来なかった体験や実験をする絶好のチャンスです。もちろんインドア限定です。

たとえば、データの使い回しというと、なんだかズルイ発想のように感じてしまいますが、要はパーツの流用ですね。これの管理が意外と難しかったりします。ファイル名を忘れてしまったりして苦労していました。

しかし、今はCCライブラリーがあるので、IllustratorやPhotoshopであれば、問題は一気に解決です。困るのは3Dテータですね。

これも、以前お話したようにGoogleドライブ等の、クラウド保存で整理するようにしています。これなら、Adobe製品以外でもmacOSとWindowsのどちらからもストレスなく使うことができます。

さらに、不要となって削除したデータも、ゴミ箱に移動されているだけなので、誤動作による削除の心配もありません。

また、プロジェクト毎に共有機能を活用すれば、いちいちファイルをメールなどで転送する必要もありません。これ、とっても便利。

私はいま複数のGoogleドライブを使っています。プライベートだけでなく、仕事用、大学別と、すべてが個別に発行してもらったメールでの設定です。

メールといってもGmailではなく、それぞれの個別メールアドレスですが、内情はGmailです。ここでデータのやりとりをしていますが、すべてのメールをメインのメールに転送しています。

これでデータをうっかり削除してしまっても、一か月はゴミ箱に残っていますし、元のメールは、本来のメール受信用のGmailに残っているので、二重のバックアップになります。絶対にミスしないということはないので、これがシンプルな設定にもかかわらず、一番助かっています。

また、Googleドライブへ納品あるいは提出したデータごとに、日付を含んだ名称のフォルダーを作成し、後からいつ納品あるいは提出したかを確認できるようにしています。

ただし、色々なGoogleドライブを開いているマシンから、私のBlogの更新設定が出来ない点は想定外でした。普通はこんな使い方しないですからね。仕方がないです。かくして常時4台のマシンが、机の前後左右で駆動中です。

A:プライベート〈1〉(メイン)
B:プライベート〈2〉(共有設定確認用の予備)
C:大学〈1〉
D:大学〈2〉
E:仕事〈1〉
F:仕事〈2〉

こんな状況で、Facebook、Blog、Twitter、Teams、Moodle、Slackの処理も加わるので、本当にカオスです。そしてマシンへの処理の振分けはこうです。

正面マシン:A、facebook、Blog、Twitter
左面マシン:A、B、C、D
右面マシン:A、B、E、F
背面マシン:A、Teams、Moodle、Slack

なんだか“一人マトリックス”の世界のようです。当然ながら放熱地獄です。


■えこひいきミュージックと映画

"Stan & Ollie" on Directed by Jon S. Baird in 2018(USA)

邦題「僕たちのラストステージ」。サイレントからトーキーの時代にかけて人気を博した、お笑い凸凹コンビ「ローレル&ハーディ」(スタン・ローレルとオリヴァー・ハーディ)の晩年である、1953年のイギリス・ライブツアーでの出来事を描いた伝記映画。

ローレル63才、ハーディ61歳の時の実話。ローレルはこの11年後、ハーディはこの4年後に他界しています。調べてみたら、ローレルはイングランド出身でした。

スティーヴ・クーガン演じるスタン・ローレル、ジョン・C・ライリー演じるオリヴァー・ハーディ、二人とも本人達にソックリで、本人が演じているような錯覚に陥るほど、素敵な作品に仕上がっています。

特殊メイクの力がハンパないです。もちろん、それぞれの奥さん達も本物ソックリなんですよね。劇中には彼らの映画のシーンが、パロディー的に登場します。私生活では不仲と言われるコンビが多い中、彼らは私生活でも仲が良かったそうです。

物語の核心は、誰にでも訪れる引退の時期。それまでに色々な意味で完全燃焼したいですね。ラストのシルエットを多用したシーンがとても印象的でした。そういえば、手塚治虫の初期の作品に登場する凸凹コンビのチックとタックは、彼らがモデルじゃないかな〜。

ローレル&ハーディの実話! 映画『僕たちのラストステージ』予告編


Laurel and Hardy | British Pathé(本人達)


STAN & OLLIE | Make-Up Featurette(メイクアップ特集)


"ラヴランド,アイランド" by 山下達郎 1982(日本)

1982年のアルバム『FOR YOU』に収録、2002年1月23日にシングル・カットされた曲です。夏的な曲として思い出し、現在すっかりはまっています。山下達郎は、あまり時代の落差を感じない曲が多いですね。

ちなみに、以下のリンク先で確認できる曲に合わせたPV映像ですが……笑顔が素敵な女性のダンスが、曲に合っていないのはご愛敬ですかね〜。とくに後半の男性のステップと比べると、やる気のない感じがして……。

山下達郎-ラヴランド,アイランド/Tatsuro Yamashita-Loveland



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/お菓子研究家

10年ほど前のMacintosh G5環境を、そのまま温存しています。一部のシェアウェアが使いたいからだったのですが、結局使わずじまい。しかも、久しぶりに起動しようとしたら、モニターが映らない。

こうなるともう、高い金額出して手に入れた環境が、どれだけの価値なのか? と疑問符の暴発状態ですね。ホドホドが一番かもしれませんね。ホドホドで余った予算(まっ、なかなか余りませんけど)を別に充てる方が、色々と勉強になる事は確かです。

されど貧乏性ゆえの行動は、そう簡単に悔い改められそうもないです。数年前に、やっとの思いでPCを使い出した数十年前からの使っていないソフトや機材を廃棄したくらいですから……。

しかし、あの時は軽トラック2台分処理したのに、部屋の中は何も変わっていない悪夢。そろそろ断捨離の時期かも……。

yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com

http://kaizu-blog.blogspot.com

https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu

https://twitter.com/Yoshinori_Kaizu