ネタを訪ねて三万歩[190]メール関係のトラブル発生は自業自得か
── 海津ヨシノリ ──

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秋学期のオンライン授業も絶好調、とは思っていなかったのですが、トラブルもなく予想外に静かなスタートとなったことは拍子抜けでした。学生も春学期で慣れたのでしょう。まっ、6月に入ってから恐らく秋もダメだとは思っていましたが、さすがにリアル実現しちゃうと洒落にならないですね。

問題は授業内容。一定の科目ではWindows環境を想定した授業のために、履修希望学生の環境を限定しなくてはならないのが辛いところ。ただし、限定を許可してくれる大学もあれば、認めてくれないところもあって難儀しています。許可が下りないと、macOSやスマートフォンでの履修者を想定しなくてはならないからです。

たとえば、Officeを学生に配布していない大学の場合は、苦肉の策としてGoogleドライブのOfficeツールを使うのですが、本家と同等の機能ではありません。本家であっても、モバイル版では一部の機能が制限されています。簡単なことでも互換が保てないと色々面倒なのですが、致し方ないですね。

そういえば先月、某新聞社から取材のメールが突然届いてビックリ。ちょうど前後してFacebookで某有名起業家からの友達申請や、メールでも大きな仕事の依頼が入ってきていたので、正直信用できませんでした。もちろん、起業家もメールも明らかにニセモノだと直ぐにわかりました。どちらも検索一発で、化けの皮が剥がれますからね。

ということで、某新聞社の方も事務的に検索したら本物だったので、二度ビックリしてしまいました。大昔、あるムックの取材で、話の一部分を切り取って掲載され、言っていることが真逆になってしまった事を思い出しました。





もちろんクレームを入れましたが、対応は最悪でした。ですから、取材関係はあんまり信用していないのです。しかし、その後に受けたソフトウェアメーカーなどの取材は、本当に丁寧でした。発言の切り取り的な事もされなかったことが続いていたので、快諾してしまったというわけです。その時は大昔のことは忘れていたのです。

ということで取材を受けたのですが、こんな状態なので当然オンラインです。先方からはZoomを指定され、予備の部屋でセッティングしていたのですが、Zoom仮登録のメールが届かないのです。何度やっても。メールアドレスを変更しても届かないのです。完全に嫌われてしまったのかも知りませんね。

結局、取材はTeamsに変更して事なきを得ましたが、もう少し前にチャレンジしていれば良かったと反省。しかし、どうしてメールが届かなかったのか、本当に狐につままれたような感じです。

後日、Gmailで処理したらあっけなくメールが届いたことに、呆然としてしまいました。Zoomは一度使った記憶があるのですが、どれだけ調べてもパスワードなどの情報が見当たらないので、私の勘違いで、友人のマシンに飛び入り参加だったのかもしれません。

実はその後も、似たようなメール不達トラブルが発生しました。先方ともいろいろ調べた結果、サーバーのゴミ箱に入っていたのを発見したのですが、もしかすると同じような結末だったのかも知れません。以前、自動的にゴミ箱行きのメールはチェックしないと書きましたが、そうもいかない状況があるということですね。いや、オカシイと思ったらチェックですね。

さて、肝心な取材内容は今月中に紙面掲載らしいので、その時ネタにしてみます。取材はなんとか予定どおりに完了しました。ただし、7畳ほどの仕事部屋はグリーンバックを設定してもカオス状態なので、普段は小物撮影用に確保している8畳部屋で行うことにしました。

この部屋はちょっとした倉庫なので、注意すべきはよけいなものの写り込みです。幸いなことに、本やCD、DVDや縫いぐるみ以外ほとんど部屋には何もなく、カメラの角度でよけいなものが映らないことを確認して、必要最低限の設定で済みました。ただし、予定時間ギリギリでカメラのよけいなところを触ってしまい、機能しなくなって、PC内蔵カメラでの取材になりました。なんとも間抜けな話です。

カメラといってもビデオカメラです。第184回にネタとした、ライブプロダクションスイッチャーの活躍の時でした。所有しているカメラの中で、ベストマッチでも用途があって設定から外したα7II以外で、完全に問題なく使えることがわかったVictor Everio GZ-HD3です。

その後はもう笑っちゃうほど使っていなかったので、操作方法を勘違いしていた故のミスでした。しかし、HDDとSDカードの中に、13年前のデータが入っていたのには苦笑いです。ほとんどタイムカプセルですね。

余談ですが、第181回でネタにした"digiCamControl"を、取材用のPCへのセッティングに失敗して「あっ、ライブプロダクションスイッチャーがあった」と思い出したわけです。あまりにも待たされたのと、すでに"digiCamControl"で事なきを得ていたので、箱入り娘状態だったのです。

取材が終わってから、なんとか使えそうだったNikon D7000とSONY αNEX6を、再度調整してみたところ、画面がミラー反転(※)してしまうのと、設定の一部が画面に出てしまうことを我慢すれば使えることが判明。

この程度の問題ならば、PC内蔵のカメラよりは画像が格段にきれいなので、我慢の子ですかね〜。一念発起してライブ配信のYouTuberにでもなるのなら、速攻でカメラ買いますが、その確率はゼロです。まっ、今のところ写真撮影用としては何も困っていないので、オールクリアです。

※Teamsの場合、自分のPC画面に映っている「私」は鏡面表示です。しかし、会議相手のPC画面に映っている「私」は正常表示の映像になります。Zoomには鏡面反転を修正する機能があるようです。やっぱり、一度はオンライン呑み会でもしないとダメですね〜、コーヒーで。

■えこひいきミュージックと映画

"The Amazing Colossal Man" on Directed by Bert I. Gordon in 1957(USA)

邦題「戦慄! プルトニウム人間」。プルトニウム爆弾の実験中に被爆したマニング中佐が巨大化して……。巨大生物の登場するB級映画を次々と製作したバート・I・ゴードンの代表作ですが、透明度を調整してうっすらと特撮合成しているシーンが多く、今観るとかなりチープな感じです。

一年後に作られた続編の"War of the Colossal Beast"(邦題「巨人獣プルトニウム人間の逆襲」)も続けて観ないと楽しめないかも知れません。なにせ続編では、キャストが全部変更になっています。だから巨人の顔面が、怪我で崩壊した設定になっているのかも。

そして、もともと主人公は天涯孤独で中佐であったのに、続編では大佐だったことになっていて、妹がヒロインとして登場します。前編では恋人がヒロインでしたが、続編には登場しません。また治療方法も判明していたはずなのに、続編ではその設定はなかったことに唖然。

とにかく、続編では巨人のシーンの多くが前編の使い回し映像(その中には恋人も出てくる……)となっているので、実質50分程度の内容です。続編はラストで、突然画面がカラーになったのにはビックリしました。同時期の国産SF映画の「空の大怪獣ラドン(1956)」や「大怪獣バラン(1958)」のクオリティーが、どれだけ素晴らしいのかを実感する作品でした。

The Amazing Colossal Man - 1957


大怪獣バラン(1958)


"I Don't Want To Spoil The Party" by Lennon-McCartney 1964(UK)

邦題「パーティーはそのままに」。イギリス版公式オリジナル・アルバム「ビートルズ・フォー・セール」に収録された曲です。アメリカ版では外されていたようですが、シングル版「エイト・デイズ・ア・ウィーク」のB面でリリースされています。

名義はレノン=マッカートニーですが、実質的にはジョン・レノンの作品とされるようです。カントリー風の名曲ですね。間奏でのジョージ・ハリスンのギターソロがいいですね〜。カントリーミュージックのローザン・キャッシュのカバーを聴くと、完全にカントリーそのものですね。しかし、ベタベタなカントリーっぽくない歌い方がオシャレ。

I Don't Want To Spoil The Party (Remastered 2009)


Rosanne Cash I Don't Want To Spoil The Party



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/お菓子研究家

部屋を整理していたら、xDカードが4枚出て来ました。昔利用していたFUJIFILMのデジタルカメラ用のデータカードです。ビックリしたのはその容量。16MB、128MB、256MB、そして1GBでした。16MBって、画素数の少ないAPS-CカメラのRawデータ1カット分ほどのサイズですね。いや、フロッピーディスク16枚分の方が現実感的でリアルかも。

調べてみると、1Gなら現在でも4,000円ほどで販売されているらしい。僅かな記憶で小一時間、カードリーダーを探して確認してみたら、データはサルベージしたあとで空っぽでした。

そのうち、現在のカード類もすべて絶滅して、最後に残るのはCloudなのですかね〜。すべてのデジタルカメラが、撮影データをCloudへダイレクト保存することがデフォルトなんて時代も、案外そのへんまで来ているのかもしれませんね。

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