子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[126]ソフトバンク「X01HT」のいろんな"予想外"
── 茂田カツノリ ──

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PDAIR アルミケース for hTc Z/X01HT シルバー携帯番号ポータビリティ制度の開始にあわせて、各社が宣伝競争、端末機能競争を激化させている。で、その時期にほぼ合わせて新発売されたソフトバンクの新スマートフォン「X01HT」を購入した。

僕はどうもPDAってやつを使い続けたためしがないのだが、今回はどうなるだろうか。


●結局いくらで買ったのか

「X01HT」は、親指2本で結構いい感じで打てるフルキーボードが付いてて、GS Mにも対応して、Windows MobileだからFileMaker Mobileもインストールできると、僕にはぴったりだ。

こりゃ買わねばと店に行ったら、お店の人が「2日後に発表される新料金プランを待った方がいい。そのとき端末も1円になるらしい」と言うので、素直に2日待つ。そしたら例の「0円」発表がなされた。端末の持ち帰り価格も0円だという。

0円といってもいろいろ仕掛けはあるわけで、買ってみてわかったのだが実際の購入価格は実は71,280円なのだ(鼻血ブーっ)。これを24回払にすると、月2,970円、そして分割払中は基本料金から2,280円の割引が受けられるから、その差額は690円×24回払=16,560円が実質負担額。

24回払といっても最初の2カ月は無料というか、割賦金を払わせてくれないので、縛り期間約26カ月で16,560円ということになる。ま、別にぜんぜん安くないというか、むしろ予想外に高かったかも。まあ同じ端末がヨーロッパでは11万円とかで売ってるという話も聞くから、損なことはないんだろうけど。

もともとW-ZERO3を買おうと思って海外で電話使えないという点で迷ってたから、そういう意味では最適な端末が登場してくれて嬉しいのだが、そうじゃなくて普通の携帯使うんだったら、わざわざソフトバンクに乗り換えても料金的メリットはあんましないだろう。

●使い始めてみて

JABRA Bluetooth ハンズフリ-ヘッドセット BT800まずBluetoothが付いてるからと、条件反射でヘッドセット「BT800」を購入。X01HTは対応機種に含まれてなかったが、液晶への着信履歴表示も含めてちゃんと動作した。
< http://www.tantan.co.jp/detail/BT800
>

そしていろんなデータ放り込むためのmicroSDカード。これはSanDiskの2GBが12,800円だったので購入。
< http://bestkakaku.com/microsd.html
>

本格活用はこれからだが、ひとつ困った問題が。料金を調べるための「My Softbank」に登録したのだが、X01HTの場合はパスワードが郵送されるのを待たねばならない。こいつぁ予想外だった。

●SIMロック解除について

これはあんまり大きな声では言えないことかもしれないが、ググれば誰でもわかることなので話してしまう。X01HTはSIMロック解除が自分で簡単にできるのだ。Windows Mobile機だからPCから解除プログラムを簡単に実行でき、そのプログラムも無償配布されてたり販売されてたりするので、簡単なのだ。

もちろん僕はそんなこと推奨しないし、具体的な方法は僕は知らないのでご紹介しないし、うっかりぶっ壊しても一切責任取らないけど。

SIMロックについて念のため説明しておこう。いわゆる3Gの携帯電話には、内部にSIM(Subscriber Identity Module)という小さなカードが入っていて、これで契約先回線や電話番号が決定される。本来はこれを取り替えれば好きな電話会社の回線が使えて、外国に行ったときは現地のSIMを挿すことで電話代を安くできる。

しかし日本の携帯電話は、端末をタダ同然にするかわりに月々の利用料で回収するというビジネスモデルになってしまっているから、他社のSIM使われたら商売にならないからとロックを掛けている。それを外すのが「SIMロック解除」というわけだ。

SIMロック解除携帯は、特に外国に住む日本人にとって日本語のメール使えるという点で人気があるらしい。日本側の契約も残しておけば、海外との行き来が多い人に便利というものだ。

しかしこの8月に、SIMロック解除携帯を販売していた人が逮捕されるという事件が起きた。

SIMロック解除それ自体が逮捕要因ではなく、SIMロックを解除した以上はすでにボーダフォン(当時)の端末ではないのに、それをボーダフォンと偽って売ったから商標権を侵害したというのと、さらに改造した以上中古なんだから古物商資格なけりゃ違法だという、結構苦しそうな逮捕理由だったようだが。

法律云々はともかくとして、実際、買ってすぐ解約するのは料金体系上のルール違反なのは確かだと思う。でも、ソフトバンクが採用してる割賦販売形式なら縛りが明確になるわけだから、だったらSIMロック解除してもいいんじゃないか、という面も見えてくる。

実際、海外で電話受けるだけで1分150円というのは笑うしかない。20分話して3,000円だから、1週間の出張でも軽く1万円超えてしまう通話料金は、さすがにカンベンして欲しいしね。

●それでも孫さんには頑張ってほしい

Softbankの3Gケータイを持ってみて、住宅街の奥や地下鉄の駅でぜんぜん通じなくて愕然とした。

本当は現在メインで使っているdocomoの番号を移行してしまおうかとも思ったのだが、携帯の最重要ポイントである「通じる」という点でこれだけ明確な差があると、うっかり全面乗り換えしなくてよかったと思うのであった。

でもね、その上で僕は孫さんに期待する。

日本は戦後長らく、政府と癒着した独占企業に牛耳られてきた。その代表格が電電公社であり、KDDであり、そして国鉄だ。これらの企業は形こそ変えたものの、いまだに大きな権力を保持している。

これらを打ち負かす存在が出てこないと、日本の将来は暗いのだ。打ち負かすためにはいろいろ無理せねばならず、中には犯罪者になっちゃった人も少なくない状況は残念なのだが、孫さんならうまくできるはずだ(ていうか、うまくやってね)。

だからこそ、0円とか言う前に、もうちょっと訴求すべき相手がいたんじゃないかなあというのが、正直な感想だ。一過性の話題作りより、コアな客層をガッチリ掴む玄人向け戦略を重視するのが、ソフトバンクモバイルの生きる道だと思うんだけどなあ。

【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webコンサルタント/プランナー & FileMakerデータベースデザイナー。うちのクルマは7年落ちFordギャラクシー。4月に中古で買って半年経った先日、なんとCDチェンジャーが搭載されているのに気づいた。テストしたらちゃんと動く。ううむ、なんで気づかなかったんだろう…。

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