子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[135]僕は「子供を作る機械」か?
── 茂田カツノリ ──

投稿:  著者:


どうも、ようやく風邪が抜けて普通に仕事できるようになった茂田です。

柳沢厚生労働大臣の「女性は産む機械・装置」発言については、中には「不適切だが辞任するほどではない」みたいな意見もあるようだ。

しかしかつての日本で女性がどう扱われてきたかということ、そうした扱いをしてきた世代そのものである柳沢氏の発言であることを考えると、問題はとても大きいと思う。

政治運営のテクニカルな面で考えれば、さっさと大臣辞めればよかったのにね。そして次期政権でどっかのポストに返り咲けば、そのときはもうみんな忘れてるし。

女性が産む機械なら、僕は「子供作る機械」ってことかな。


●社会をシステムとしてとらえたんだろうけど

発言の主旨は、社会をひとつのシステムととらえて、その中での少子化という問題という論調だったのだろう。もちろん、そうした観点は必要だ。必要だけれど、それは人というものをひとつの部品としてとらえる考え方だから、言い方には気をつけなきゃならないとは思う。

たとえば、「サラリーマンは歯車」という言葉はよく聞く。勤め人側がそう言うのは全然かまわない。しかし社長が「ええと、きみたち歯車には頑張ってもらわないと」なんて言ったら、そりゃ失礼だ。柳沢氏は、そのへんの認識がすごく甘いんだと推測される。

さらに考えると、社会をシステムととらえ、人はそのシステムを構成する部品だととらえること自体の問題も、考えなきゃならない。もちろんそういう観点は必要だが、そういうのは学者や実務側がやることであって、政治家が人々の前で話すことじゃない。

現実問題、子供がほしいと思っても、まず経済的に大変だし、女性はある意味仕事でのキャリアを捨てることが強要されてしまう。男だって、まっとうに子供の顔見る生活ができてる人のほうが少ない。

男が家庭や子育てに気持ちが向けられないというのは、これはかなり僕の妄想に近いかもしれないが、軍国主義教育のために作られたのではないだろうか。戦争をするためには、男の気持ちをそうした部分から遠ざけた方が有利だと、ある時代に考えられたのでは、と思う。

そして現代では、資本家側が労働力を搾り取るだけ搾り取るために、仕事より子供を優先する態度をとったら会社では冷遇されちゃうような風潮を作り上げたのではないだろうか。そういう意味では、残業代割増を25%→50%にするという法律は、考え方としては正しい。

しかし現実的には、大企業から中小企業に仕事を投げるときに、定時の範囲での労働で間に合わない納期を求めるなら、受託側企業の残業代保証の意味で金額が割り増しされる、というルールでも確立しとかないと、意味はないだろうけど。

●辞任せず頑張ってもらいたい

しかし本音でいうと、柳沢大臣には辞任せずに頑張ってもらいたい(原稿執筆時点ではやめてないが、危ないとは思う)。

なんで辞任してほしくないかというと、いまの自民党政治、もっと言うと、いま権力を握っている方々というのの本音があの程度だ、ということが明確になってくれるからだ。だから野党も、辞任要求なんてしちゃダメだ。

そうじゃなくて、地方選挙だろうが国政選挙だろうが、自民党に投票するということは、柳沢氏のような人にこの日本の運営をまかせる、という意思表示になるんですよ、それでいいんですか? ということを皆に問えばいい、と思うんだが。

さらにいうと、投票に行かないことも、自民党を応援することとイコールだ。野党もこういったあたりをもっとしっかり表現すべきじゃないかなあ。

●自民党政治は崩壊したけど受け皿がない

しかし、厚生労働大臣があんな発言しちゃうなんて、世も末だ。実際、自民党政治の世は、末なんだと思う。少なくとも宮崎県民はそういう意思を示した。

昨年に行われた和歌山県知事選では、民主党がなんと候補者を立てられず不戦敗。本当は無名の女性串本町議を推す声があって、宮崎の結果みると「やっぱ出ておけばよかった」と思った人も多いだろう。

で、保守王国といわれた宮崎でのあの結果は、いち地方選挙の結果というわけではなく、誰にも変えることのできない大きな潮流のひとつではないだろうか。

極論だが、自民党を支持することと、巨人を応援することは根底ではイコールだと僕は思っている。そして巨人のほうは、2006年シーズン前半では一時的にではあるが快進撃してたのに、そのときの視聴率もすごく低かった。もう、ちょっと強くなったぐらいじゃダメなのである。

そして自民党も近々コケる。しかし、その受け皿は、残念ながらいまんとこない。民主党にその力はないしね。てゆうか、民主党って実は鳩山氏が演じている壮大なヤラセで、「自民党以外だと、こんな情けない政党しかないですよ〜」って思わせてるだけなんじゃ、とかも思ったりする。

真面目に政治に取り組んでる皆さん、ごめんなさい。しょせんは負け組の遠吠えですっ。

【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
FileMakerデータベースデザイナーで、Webコンサルタントで、3児の父。子育てが楽しくって、特に第3子は孫のようにかわいい。ずっと赤ん坊のままでいてくれたらいいのに、って本気で思うくらい、かわいい。
で、この4月から、一番上の子が小学生になる。もうドキドキである。大丈夫かな〜。

・【イベント】FileMaker Fun Night! AppleStore銀座
2月10日(土)18:00〜19:30「ランタイム作って配布しよう!」
FileMakerユーザのためのマンスリーイベント「FileMaker Fun Night!」。
今月のテーマは「ランタイム作って配布しよう!」です。FileMaker Pro Advancedの「ランタイムソリューションアプリケーションの作成」機能を使えば、FileMakerをインストールしていないマシンでも動作できるようにデータベースをアプリケーション化できます。これを使ってオリジナルソフトの開発・配布、CD-ROMやマルチメディア・キオスク開発などを行う際のコツをご紹介します。レギュラーのミニコーナーやTipsコーナーもあります。

FileMaker Pro大全・【書籍ご案内】「FileMaker Pro大全」絶好調発売中!
< http://www.rutles.net/books/156.html
>

[有限会社レクレアル(FileMakerソリューション開発)]
< http://www.recrear.jp/
>
[有限会社アモニータ(Web制作/プランニング/出版プロデュース)]
< http://www.amonita.com/
>
[Max_blog —"インターネット拾いモノ"でも執筆中]
< http://www.maxwald.co.jp/
>
[mixi —"永吉克之Fan☆Club"コミュニティ]
< http://mixi.jp/view_community.pl?id=94983
>