最近、従来とは少し違った方法でプレゼンを試している。資料をきちんと作ら
ないという方法。素材を用意して、その場で調理する手法と言うべきかもしれ
ない。手抜きと紙一重だ。
手抜きと異なるのは、準備時間が余り変わらないこと。準備をしない訳ではな
い。むしろ、有り余る資料があってこそできる方法だ。目の前にありったけの
素材を並べて、観客の顔色を見ながらご披露していく。ウケが悪ければ、これ
ならどうだとばかりに二の矢三の矢を放つ。連続ですべると、手駒が尽きる恐
れがあるので準備には時間がかかってしまう。
もちろん毎回ではない。テーマや場や参加者、更に主催者を見て決める。きっ
ちり準備して、画面の流れを自分のペースメーカーにして話す場合と、少しア
ドリブを加えてページごと飛ばし飛ばし演る場合、そして並べた素材に応じて
よりアドリブでやる場合。今はこの三パターンか。突然何かしゃべれと振られ
ることもあるので、全くのアドリブもあるといえばある。
テーマで分類すると、自分の考えなどが主体なら順序立てた計画型、サイト構
築のプロジェクトの実例なら、その場調理型か。前者は話が拡散しがちになる
ので、資料自体のシナリオを軸とする。後者は設計資料は基本的に山ほどあり、
そんな内部資料を見る機会は少ないはずだし、ヘタにまとめられるよりも生素
材の方がそもそも喜ばれる。
ないという方法。素材を用意して、その場で調理する手法と言うべきかもしれ
ない。手抜きと紙一重だ。
手抜きと異なるのは、準備時間が余り変わらないこと。準備をしない訳ではな
い。むしろ、有り余る資料があってこそできる方法だ。目の前にありったけの
素材を並べて、観客の顔色を見ながらご披露していく。ウケが悪ければ、これ
ならどうだとばかりに二の矢三の矢を放つ。連続ですべると、手駒が尽きる恐
れがあるので準備には時間がかかってしまう。
もちろん毎回ではない。テーマや場や参加者、更に主催者を見て決める。きっ
ちり準備して、画面の流れを自分のペースメーカーにして話す場合と、少しア
ドリブを加えてページごと飛ばし飛ばし演る場合、そして並べた素材に応じて
よりアドリブでやる場合。今はこの三パターンか。突然何かしゃべれと振られ
ることもあるので、全くのアドリブもあるといえばある。
テーマで分類すると、自分の考えなどが主体なら順序立てた計画型、サイト構
築のプロジェクトの実例なら、その場調理型か。前者は話が拡散しがちになる
ので、資料自体のシナリオを軸とする。後者は設計資料は基本的に山ほどあり、
そんな内部資料を見る機会は少ないはずだし、ヘタにまとめられるよりも生素
材の方がそもそも喜ばれる。
■
ここに至る前は、拡大縮小手法に凝っていた。主にPDFだけれど、swf(Flash)
も拡大縮小がし易かったので、それも時々。気分的にはA3目一杯に資料を並べ
て、拡大しながらブロック毎に説明する。時々縮小、というか全景表示して俯
瞰することで、全体の流れを見失わないようにする。
例えば、Webサイトの構築法について説明する際。RFP(Request for Proposal)
を頂いて、提案して、設計して、実装してテストして公開し、運用に入る。そ
の一連を俯瞰図で示しながら、局所局所を拡大して、ここではこんなツールを
使っている、こんな課題が噴出し易いなどなど。
▼Web Site Project Workflow 2009/07 | Flickr - Photo Sharing!
< http://www.flickr.com/photos/mitmix/3696183727/
>
それは自分の作画方法と同じやり方だ。全体図を描きながら、詳細図を加えて
いき、更にブラシュアップする。書きながらも拡大縮小を繰り返し、自分が迷
子にならないように注意している。
この方法で頑張っていたときに驚いたのは、プレゼンが終わってから、そのツ
ールは何ですかと質問されたこと。え? Adobe Readerなんですが。申し訳な
いように答えたのを憶えている(制作ツールは、PDFの場合はInDesign、swfの
場合はFlash)。配布した資料と同じものでプレゼンしたようにすら感じなか
ったようだ。実はその違和感から、諸々の試行錯誤が始まっている。
■
そもそも、教科書に載っている方法論が好きじゃない。最初に自己紹介があり、
目次的にトピックを説明し、各論に入り、時折目次に戻って、迷子を救い、テ
ストに出るぞと言わんばかりに結論を数行にまとめる。全く持って正論である。
非の打ち所がない正攻法。
でもね、と思う。自分がその手のプレゼンを聞いていてワクワクしないことが
多いのだ。後で資料をなめれば、分かってしまうなら、わざわざその場に居な
くていいし、そのプレゼンタの話術に触れる必要もない気がしている。
更に、パワーポイント(パワポ)のアニメーションが炸裂し始めると、大抵は
頭を抱える。その爆発の絵は何? とか、余計なことが脳内にわき始めてプレ
ゼンに集中できなくなる。大抵は意味がないんだもの。先日は、娘の高校の授
業でパワポ・アニメーションが宿題に出されていて、どれだけ不要かを力説し
てしまった(娘にとってはいい迷惑だ)。
プレゼン=パワポ、という前提に慣れ始めたのは、つい最近。一から作るので
あれば、InDesignやFlashで作るより圧倒的に早い。但し、InDesignはPDFを使
いまわし易いので、類似プレゼンをするなら、素材がそこそこ溜まっている分、
私にはむしろ最速かもしれない。
そうした、習った常識と現場の常識、ツールの特性に対する肌感。プレゼンを
見つめて選択可能になってきているのが、また楽しい。伝えたいことを、伝わ
り易い形で。識者や尊敬する猛者たちの話を聞いても、正統的な「型」の先に
未来がないことを感じる。最終的には魅力を感じてもらえるかであり、その魅
力の多くはユニーク/唯一無二なものが多いのだろう。
▼mitmix@Amazon - ひとつ上のプレゼン。
< http://astore.amazon.co.jp/milkage-22/detail/4844320807
>
■
いつからか、一期一会という気が増している。この会場で、このテーマで、こ
の参加者で話すのは、これが最初で最後。だから、何かトラブルがあっても黙
ったりしない。黙ったりできない。沈黙を見せる方が後悔するから。
人に語るというのを、緊張の段階から、楽しむようにも変わってきているのだ
ろう。更に、テーマとしても唯一の答えがある訳ではないものが多くなってき
ている。間違いということがない世界での対話、という認識に立ち始めている
からかもしれない。
Ustreamのおかげで、実はリアルの価値が上がっているのにも後押しされてい
るかもしれない。自席に居ながら様々なプレゼンを見ることができるけれど、
実はその場にいないことを悔しがっている自分が居る。実は自慢話を見せられ
ている感さえする。だから、自分が演る側に立つときは、少しでも自分も楽し
もうとしている。
いい会だったね、あんな風に言ってたけどもう少し突っ込ませてくれ、別の話
ですが意見が合いそうだから○○について聞かせてくれ、様々なリアクション
が楽しく、同じ時間を共有した感が面白い。
色んな形のプレゼンがあってよい。もっともっと忘れられないプレゼンに出会
えて、それを自分でも演る側に立てるように目指したい。精進。
■
Adobe MAXに今年も行けなかった。名プレゼンの数々に触れられなかったので、
悔しいので書いてみました。はい。
▼Adobe MAX 2010
< http://www.adobe.com/jp/joc/max/
>
▼#maxjp - Twitter Search
< http://search.twitter.com/search?q=%23maxjp
>
▼Twitter / Andy Hall: レナード・ニモイ
(スター・トレック原版のスポック)が ...
<
http://twitter.com/fenomas/status/27093825958>
【みつい・ひでき】 感想などはmit_dgcr(a)yahoo.co.jpまで
・今年も残り10週ない。
・mitmix : < * http://www.mitmix.net/
>
・Twitter : < * http://twitter.com/mit
>