相変わらず、デ・アゴスティーニの日々を送っています。ローマの漫画学校で受け持っている「Stage Manga」の講義はまだ始まっていないし。
●レッスンの作り方がようやくわかってきた
8ページのレッスンの記事を書きます。デ・アゴスティーニの方針で1ページにつき60%は画像にするので、文は簡潔に書き、そして掲載する画像を考えます。担当する絵描きさんへの依頼文は、テーマによってどのくらい詳しく書くか変わってきます。詳しく書く場合は、当然自分の中でかなり具体的に練り上げます。インターネットの画像検索をありがたく使ってます。
たいてい、まずテーマの切り口を考え、8ページの構成を考えます。この段階では、絶対にアナログで考えます。息子が中学生だった頃、おばあちゃんが大量に買ってきたノートのうち、表紙がどう見ても女の子向けのものがあり、それは使わなかったので私が貰い受けました。
そのノートの見開きに、見開きを現す長方形二つくっつけた図を四つ左ページに描き、それを眺めながら余白に思いつくまま、テーマの意味、「どう描く」に持って行くための疑問文を書いて行きます。疑問文にすると、答えが見つかるまでの時間が短くなることに気がついた今日この頃です。
●レッスンの作り方がようやくわかってきた
8ページのレッスンの記事を書きます。デ・アゴスティーニの方針で1ページにつき60%は画像にするので、文は簡潔に書き、そして掲載する画像を考えます。担当する絵描きさんへの依頼文は、テーマによってどのくらい詳しく書くか変わってきます。詳しく書く場合は、当然自分の中でかなり具体的に練り上げます。インターネットの画像検索をありがたく使ってます。
たいてい、まずテーマの切り口を考え、8ページの構成を考えます。この段階では、絶対にアナログで考えます。息子が中学生だった頃、おばあちゃんが大量に買ってきたノートのうち、表紙がどう見ても女の子向けのものがあり、それは使わなかったので私が貰い受けました。
そのノートの見開きに、見開きを現す長方形二つくっつけた図を四つ左ページに描き、それを眺めながら余白に思いつくまま、テーマの意味、「どう描く」に持って行くための疑問文を書いて行きます。疑問文にすると、答えが見つかるまでの時間が短くなることに気がついた今日この頃です。
今、構成中のテーマは「SFの世界」。「SF」漫画の描き方を8ページで解説するわけです。
あるジャンルの描き方を解説するには、「そのジャンルの特徴は何か(他のジャンルとはどこが違うのか)」「そのジャンルで何を表現できるのか」をまず考える、という方法に、「少女」「ユーモア」をやってみてたどりつきました(言い方がヨーロッパ語の言い方に近くなってますね)。
SFが他のジャンルと違うのは「完璧にフィクション、日常から離れた世界、科学的要素を盛り込む、未来世界」、その「効用」として「現実を忘れて楽しい、同時に現実の社会的・人道的問題を別の方向から見ることができる」。
「どう描くか」は、「ロケットの描き方」なんてやってもあまり意味がないと思うので、さらに種類別にしてみました。見開きが四つあって、一つ目の見開きは導入なので「授業」は見開き三つで展開します。だから種類は三つに分ける。うまい具合に「ファンタジー(例・スターウォーズ)」「テクノロジー(例・A.I.)」「バイオロジー(例・EDEN/遠藤浩輝氏の漫画です)」という分け方を見つけ、今これをどうやって「描き方」に持って行くか悩んでいるところです。
●プロフェッショナルな人、そうでない人
このシリーズに関わっている絵描きさん(漫画家、イラストレーター)は9人います。満遍なく全員と仕事をするので、それぞれの仕事との関わり方が見えます。
昨年、「日本の新人賞に殴り込み!」コースをやった時に感じた「描ける人、描けない人」の分け方に通じるものがあります。つまり、正面から向かって行くか(こういう人は文句や言い訳をしない)、斜向きに向かうか(文句、言い訳多し)です。
この9人は30代後半の一人を除いてみな20代で、自分の漫画の本を出したことがある人が二人、自費出版一人、あとはちょこちょこあちこちで絵の仕事+それ以外の仕事をしています。
今月の初めに書き終えた8ページのテーマは「多人数の配置」でした。この絵を担当したマルコ君は、私により「斜め向きの人」のレベルを貼られました(これもヨーロッパ語文法風だね)。締め切りが近かったので、心配しながら8ページ全部書き終わる前に、できたものから依頼を出しました。反応がよく、すぐにラフを送ってくるので、気持ちよく仕事を開始しました。
コマの中の「多人数配置」ということで、パースをとった背景は必須です。さらに説明なので、読者にわかりやすくするために、消失点、アイレベル、基準になる人物の頭のてっぺんと足下に印を付け、点の名前も付けるように頼みました。それもフォトショップでレイヤーを別にしてくれるようにと。絵はすべてデジタルということでそれも安心でした。
送ってきたかなりおおざっぱなラフから起こしたものの、人物のプロポーションがおかしかったのと、もう一人の人物の位置をちょっとずらすよう依頼したあたりから、「斜めの人」の疑いが出てきました。
送って来た直しは、先の絵を画像ソフトで修正し、切り取って移動したものでした(描き直さないのか?)。もう一つの疑問は、あるコマの例として機能していなくて、ほんとに解説図、人物は無表情でただそこに突っ立っているだけ。
次の絵は高さが出てくるもので「階段」です。上から見た階段と、下から見た階段。確かに階段の絵は面倒くさい。でも、手前の階段が傾斜している、一段の高さが足から膝までに匹敵している(君はこれがおかしいと思わないのか?君の絵にもこのように描くのか?)
それを指摘し、人物にもうちょっと表情をつけるように、そのコマの状況をもっと描きこんでとお願いする。『例えば歩くとか』歩く絵。『敵が来るかどうか見張ってるのだから、もうちょっと顔をあげるとか』もうちょっと顔を上げた絵。
もう一枚、幅のおかしな階段の絵を送ってきたのを見た時、私の中に野蛮な衝動が潜んでいるのを実感した。どこに住んでいるのかわからないのだから、殴り込みにはいかなかった。腕力なんか絶対に負けるに決まってるし。しばらく右手の人差し指と中指でマウスの背中をたたいて、気持ちを納め、中年と講師としての忍耐強さと愛情を持って諭すというおせっかいを実行することにしたのだった。
めんどくさい絵ばかりになってしまったことは認めるけれど、仕事で描く以上、相手がいる、読者がいる。どんな仕事であっても、自分の最高のものを出そうとするのが真のプロフェッショナルではないか。読者はそれをちゃんと受け取る。それは自分のためでもあるんじゃないか?
返事は、「この仕事は報酬のためにやっている。締め切りに間に合わないのではと、急いだ。」で、やっぱり斜めかな。でも、「また一緒に仕事ができるといいな」と結んでいて、うーむ、社交辞令かもしれないけれど、受けることにした。何か機会があった時に、喜んで声はかけないだろうけれど。
【みどり】midorigo@mac.com
先月、血液検査で中性脂肪値が高くてたまげた話をしました。その後、パンやパスタの炭水化物を減らし、チーズ、ハム、サラミ類は遠くから眺め、甘いものは見えないふりを一ヶ月続けた結果、111と普通水準になりました。490は、たぶん、夏の間、7本あるイチジクの木が供給してくれた実(花)をこれでもかっ! と食べたせいでしょう。
そのかわり、総合コレステロール値が240から300へアップ。医者に行って薬を指定してもらい、毎晩半錠づつ飲んでます。血圧や心臓の薬を常用する舅達の仲間に近づいた!
コレステロール値が高いのは、たぶん遺伝性とかいうやつです。遺伝子異常で必要なくても肝臓がせっせと脂肪を作り出してしまう。揚げたもの、ハムサラミ類、貝類、赤肉、火を通した油、甘いものを控える食事療法は一生続けること! と言われてしまった。甘いもの以外は、楽しみを奪われてしまった気がする。他家に呼ばれてフライが出たら食べないというわけにもいかないから、たまには食べることになるだろな。
貝類、イカタコ類もコレステロールを含有しているけど、摂取してコレステロール値を上げるとは限らないみたいな文を読んだ事がある。というのは、食べる言い訳を探してるんだろか。
イタリア語の単語を覚えられます!というメルマガ出してます。
< http://midoroma.hp.infoseek.co.jp/mm/menu.htm
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