記録行為に向かうきっかけとして、この頃AKIRAさんが主宰した「のざらし画廊」に参加したことが挙げられるのですが、とりあえず、岡画郎の展示と展示を記録した写真について、先に紹介しておくことにします。
・9月 合田ケムリ「花ずもう」
窓に二人の力士の絵をかざり、窓の開け閉めによって組み合ったり、離れたりする仕掛け付き。
が、窓の開け閉めが少ないため、誰も気づかず。バックは、またティッシュで作った花を飾った。
・10月 「ラブラブウインドウズ96」
1995年10月と同様の日替り作家のお見合い展。今回はプロジェクトチームもつくった。盛り上がりを期待されたが、緊張感のない作品が多く、ショボさだけが尾を引いた。チラシだけが豪華だった。
この時、私も日替り展示に参加しましたが、詳しいことは1998年4月の項に書きます。
・11月 池田繁「チャカポコ企画」
窓際の壁に黒をバックに白抜きで大きく「見せない」と書いて、その前にぬいぐるみ(チャカポコ企画製)を置いた。
池田君はそれなりに興味を引くチラシを作っていて、展示を見に来た人に肩すかしを食らわすつもりだったのでは、と考えています。
・12月 「FMラジオカ?」
FMトランスミッターを使用して、岡画郎がミニFMの放送局になった。定例会でライブをやったりした。番組を作るという案もあったが、室内の音をただ流すだけにした。
・1997年1月 「FAき初め」
FAXで書き初め。窓にFAXを置いて、寄せられた作品をそのまま展示した。
チラシに「デジタル3部作」とあるのですが、前の月の展示と合わせて2部作しかなく、しかも、デジタルですらありませんでした。
・2月 「SSS展」
部屋に様々な熱器具を配置してひたすら湯気を出す。窓がくもっている様を展示。日々の変化やアピールを週刊の新聞(ユゲ通信)として発表。
冬場、窓際に熱器具を置き続けたため、寒暖差で窓ガラスにヒビが入りました。
・3月 花塚ヒロミ「友達100人できるかな」
たくさんの人に風船をふくらましてもらい、窓に集める。風船には顔を書いて、しぼんでいく様を展示。
・4月 ナナ「生きる」
一か月、ナナ君が展示スペースで生活した。部屋の中でキャンプすると面白いかもという発想で、食料はすべて差し入れでまかなった。
写真はAKIRAさん主宰の、のざらし画廊「いい人」展に参加した時のもの。のざらし画廊については、別の機会に取り上げます。
・5月 アラカワアツコ「荒川区高円寺」
色々な家の洗濯物を窓に干した。タイトルは「あら乾く」とアラカワさんの名前をかけた。
この展示は窓の結露がひどく、夜の撮影を諦めた記憶があります。アラカワさん本人が記録写真を撮影しています。
・6月 「観覧車」
ダンボールにピンクのペンキを使って作った動かない観覧車。写真は歪みを補正したもの。
・7月-8月 「泳げ! 醤油ちゃん」
魚型の醤油容器をちらしに貼り配布。集まった醤油ちゃんを、海の絵をバックに窓に張り付けた。
最終日にその醤油で芋煮会を行なった。
かつては、ご近所に味噌や醤油を借りる文化があった、という話が展示のきっかけになりました。
第3回に書いた通り、この月の後半に自転車で転倒してカメラを壊したため、この後数か月間は展示の写真は撮影しませんでした。
【せきね・まさゆき】sekinema@hotmail.com
http://www.geocities.jp/sekinemajp/photos
1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔。