オブスキュアの人たちは、住んでいた家の賃貸契約期間が終了したため、2000年3月頃に豪徳寺から引っ越すことになりました。
その後、彼らは伊東篤宏さんの所に身を寄せながら、新しい共同生活の場所を探しました。その結果、都立大学(目黒区中根)にある一軒家を見つけ、2000年6月に移り住みました。
オブスキュアは2000年7月1日に移転記念パーティーを開き、その時も写真を撮っているはずですが、今回は用意することが出来ませんでした。
そのため、代わりに 2000年に撮ったオブスキュア関連の写真を3点紹介します。
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△2000年4月23日 東京藝術大学体育館
詳しいことは覚えていませんが、建築家の市川創太さん(doubleNegatives Architecture)が作品を福島県内で展示することになり、お披露目を東京藝術大学体育館で行ったのだったと思います。
作品の音響を藤乃屋舞さんが担当した関係で、鷹野くんに誘われて見に行きました。作品は天井から吊るされたリングに青色のライトが仕込まれていて、おそらくリングを回転させると音響が流れるようになっていました。
実際には会場はもっと薄暗かったのですが、カメラを三脚に据えてバルブで撮れば面白いと思い撮影しました。この写真を舞さんに見せたところ、市川さんにも気に入ってもらえたらしく、後に出版された doubleNegative Architecture の作品集に収録されました。
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△2000年5月19日 渋谷アップリンクファクトリー
豪徳寺時代に、コーキくんはアップリンク主宰の浅井隆さんをオブスキュアのパーティーに招いたことがありました。浅井さんはそのパーティーを気に入ったらしく、同じような雰囲気のパーティーをアップリンクで出来ないかと浅井さんから申し出があり、イベントを行うことになりました。
私もイベントの当日、何か音を出したかも知れませんが記憶にありません。写真は会場のインスタレーションを担当した伊東篤宏さんのライブで、設置した蛍光灯を使ってノイズを流しました。
後に伊東さんは、オプトロンという蛍光灯を使った楽器で演奏を行うようになりますが、そこに至る前の過渡的な演奏で貴重といえばいえるかも知れません。
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△2000年12月
この日は、CDのジャケット用の写真の撮影を行いました。当初、撮影は安彦幸枝さんが行うことになっていましたが、安彦さんの都合で私が撮影することになりました。
とはいえ、私もそのような写真を撮るのは初めてだったので、とりあえず注文されるまま、メンバーが集まってくつろいでいる写真をパンしながら撮影して、後でつなぐことにしました。
それとは別に集合写真も撮りましたが、この日はあえて低感度のフィルムしか持っていかなかったため、全員が動いていない写真が一枚も撮れませんでした。
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結局、写真がCDに使われることはありませんでした。
ちなみにこの日集まったのは、Safariというバンドと、アートブックOBSCUREに参加した、kujunくん、植野隆司くん、藤乃屋舞さんの混成メンバーだったようです。
【せきね・まさゆき】
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1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔