こんにちは。森和恵です。
ただいま名古屋に来ています。名古屋国際会議場、会議室141+142にいます。
「WCAN(ダブキャン)」という、Webイベントに参加しています。
【WCAN 2014 SUMMER】
< http://wcan.jp
>
前から二番目の席に座って、かぶりつきで見ながら、このイベントのレポートを"LIVE"で書いていこうと思います。
ではでは、スタート。
ただいま名古屋に来ています。名古屋国際会議場、会議室141+142にいます。
「WCAN(ダブキャン)」という、Webイベントに参加しています。
【WCAN 2014 SUMMER】
< http://wcan.jp
>
前から二番目の席に座って、かぶりつきで見ながら、このイベントのレポートを"LIVE"で書いていこうと思います。
ではでは、スタート。
●SESSION 1
「ディレクターとして意識すベき、『誰がどうみてもそうとしか受け取れない文書』術」名村晉治さん
名村さんは、18年目のベテランディレクター。野村不動産、レオパレス、HOMESなど、不動産関連のサイトの立ち上げに携わってこられたそうです。ディレクターを育てる養成講座を担当したり、Webブランディングの書籍を執筆されたりもしています。
そんな名村さんが語る「文書術」。気になりますね。ディレクターでなくても、企画書・報告書など日々の業務でビジネス文書を書くことは、誰もが必要とする能力のはず。わくわくしながら聞いていきましょう。
セッションが始まってすぐのことです。よく通る声で、冒頭に衝撃的な告知がありました。
「今日のスライドは、公開しません」
ええっ!
最近のサービス精神旺盛なWeb系セミナーのお約束は、
<スライドは後でシェアするので、じっくり聞いてね>のはず。
まじでー......(´・ω・`)と思っていたら、意地悪で言っているわけではなく、「メモを取るなりして、テーマをじっくり自分なりにまとめ考えてみてください」ということらしい。
ふむふむ。確かに。
メモを取ったりすることで、聞いたことが自分なりにまとめられるというのはあるよね。
(`・ω・´)
まず前段の話として、なぜ文章術にこだわったか? という理由づけから。
「最も重要なディレクターの仕事は、『ジャッジ(決定)』をすることで、その意思をクライアントやチームに伝達するためには、文章術が必要。誤解なく伝えることが、スムーズな進行につながる」
ということでした。たしかに、意思疎通がスムーズに進められれば、気持ちよく仕事ができるし、時間の無駄もなくなりますね。ごく少数ですが相性の悪い人がいて、どんなに工夫してメールしても、お願いしたいことが伝わらず、プロジェクトを引っ掻き回されたり......。誰でもが経験があることだと思います。
結果、相手のことが嫌いになり、疎遠になって、お仕事の縁も切れてしまうという。すごく損してるなと思うこともままあります。もし、伝えるスキルが高ければ、相手をきちんと誘導できて、スムーズにいけたのかもしれないと思いながら聞いていました。
正しく伝えるための文章術がとても大事だと気づいたところで、具体的な話に続きます。
「『誰がどうみてもそうとしか受け取れない文書』が最重要キーワードです。デザイナー・プログラマー・クライアント......どんな立場でも、同じく受け取れる文書にすべきです」
社外向けには丁寧に書きますが、社内向けだと仲間内感がでてしまい、どうしても乱雑になりがちです。けれど、どちらに向けても同じテンションで書くことが大切だと、実際のメッセージのやり取りの例を挙げながら語られました。
文章を書くときに注意すべきポイントが、次のようにあげられました。
○社内だけで通用する短縮語・省略語を使わない。一文字も間違えてない、正しい名称を記述すること。
○主語を省略せず、指しているものを明確にする。「何が? 何に? 何に対して」がわからないと困る。例えば、Webページの画面を指すなら、スクリーンショットや、URLも添付するなどして、間違えようのない工夫をする。
○まず最初に「必ず満たすべき要件」を書き、なぜするのか? の理由も共有する(必須要件を明確にすることで、作業者が必須ラインをベースにして、より良くするためにアレンジもできる)。
○文章を冗長せず、簡潔に簡潔に。「事実」だけを書く。余計な飾りにしかならない、感情やへりくだりは、極力減らすこと
特に強調されたのが、「主語がない文章が多すぎる」ということです。たしかに、主語が明確でないと、そもそも何の話をしているのかがわかりません。聞けば当たり前のことですが、よくやってしまいがちなことです。
私も家族と話しているときなど気を抜いてしまうと、ついつい主語飛ばしをやってしまい、「え、なんのこと?」と聞き返されることがよくあります。お恥ずかしい。
更に念押しのように、こう話を続けられました。
「上司が部下に対してなど、仲間内ではどうしても甘えがでてしまい、空気読めよ、行間読めよ、と思うかもしれませんが、そこを押して丁寧に書いておくことです。そうすることで、プロジェクトが終わった後で、自分で読み直しても把握しやすい文章になっているはずです。また、文章が独り歩きして関係のない第三者に伝わってしまった時も、誤解を招くことがありません」
ほんとうに、その通りだなと思いました。SNSなどで、一部分を切り出してシェアされた時なども考えると、常に丁寧な文章を書くよう心がけるべきだと痛感しました。
「相手は何も知らない人、を前提にする。いい意味で相手を信用せず、丁寧に記述する。......これぐらいいいでしょ、わかるでしょ、では伝える側のエゴでしかありません。コミュニケーションの障害、コンフリクトを避けて、ディレクションしましょう」と、締めくくられました。
今回のお話を聞いて、名村さんが細部にまで気を配りながら、丁寧で実直なディレクションをされているのだなと実感しました。仕事人として、私もこうありたいなと思います。
補足:【理系の作文技術】
< http://www.amazon.co.jp/dp/4121006240
>
という書籍がおすすめされました。
名村さんが、文書術が大切だと気づいた時に参考にした本だそうです。
● SESSION 2
「長崎・福岡・東京 それぞれの都市から学んだこれからのWebで大切なこと」
山口美由紀さん
Androidアプリ開発のお仕事に従事するために、福岡から東京へ移った山口さんが感じた、Webの世界で必要なことを語られました。体験談的なお話がセッションで語られることが新鮮で、違う世界をのぞき見できたような気がします。
まず、福岡が大好きな山口さんが、東京に出てきた理由が話されました。
「太宰府天満宮のサイト制作の話を日経サイトの記事で読みました。コンペで、カヤックさんと福岡のWeb制作会社が残ったそうです。福岡は要求通りのモノを仕上げて見せたのに対し、カヤックさんはコンセプトのみの提示でした。
ですが、最終的に選ばれたのはカヤックさんでした。理由は、『自分たちの可能性を引き上げてくれる所と組みたい』ということだったそうです。この記事を読んで私は『自分に足りないものがなにか?』を知るために東京に出て仕事をしてみたいと思いました」
【1100年企業「太宰府天満宮」の果敢なIT投資 ─ 日経ビジネスDigital】
< http://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20120420/231195/
>
地元の企業が、東京の企業に負けた理由を知り、外へ出てその空気を知りたいと思ったということだと私は理解したのですが、すごい行動力だなとも感じました。でも、実感したいのなら、そこに入ってみるべきだという心意気に強く共感もしました。
そんな山口さんが入ったのは、フリマアプリ「fril」< https://fril.jp/
>を開発している株式会社Fablicさんでした。続けてのお話は、そこで自社サービス系のアプリ開発に携わった体験談に続きます。
「弊社では、『ふつうの人が当たり前に使える』ということを念頭に、ユーザーインタビューを大事にしています。インタビューから、問題点を見つけてアプリを改善しています。ユーザーにから教えてもらうのを大切にしています」
具体的なお話もありましたが、リリース前に必ず細かなテスト→検証を行っているそうです。フリマアプリということで、利用者が幅広い層になるので、細かい所に気を配る必要が出てくるのだと思います。
ふたつ目に、広告の効果測定の話がありました。アプリを宣伝するために、さまざまな媒体にバナー広告を出しています。その測定結果をみんなで共有し、フィードバックしているそうです。それまでは、広告を出して終わりということも多かったそうですが、デザイナーが効果測定を共有することで、ただ作るだけでなく、モチベーションも上がってきたとお話がありました。
三つ目は、デザインのリサーチの話でした。さまざまなデザインを決める時に、どんなデザインが好まれるかをリサーチし、それをデザインに反映しているそうです。フォント・色使い・レイアウトのバリエーション......。細かい部分の見せ方の違いで、好みの違いが表れるのを実感されたそうです。
「どの作業も作るだけでは終わらない」というキーワードが何度も繰り返されました。
最後のまとめとして、東京で働いてみて必要な力の3つがあげられました。
○観察力:物事の真の姿を間違いなく理解しようとする力
○分析力:ある事柄を分解して、それを成立しているものを調べる
○想像力:観察、分析したことをもとに作る
ただ作るだけではだめで、観察・分析・想像力を働かすことが大事だと感じだそうです。逆に、東京でも変わらず同じだったことも、2つあげられました。
○「どこ」より「誰と」が大切
○どこにいても行動することが大切
どんな人と仕事をするかということと、自分から動くことは地方にいても東京にいても必要なことだということです。そうすることで、より多くの展開が出てくるのです。そして、これからのWeb制作で大切なことは、「いろんな視点でものを見ること・みんなとアイデアを出し合うこと」だとまとめられました。
地方にいても、東京にいても、仕事の本質的なところは変わらないのだなと感じました。ですが、やはり、東京の方が人も仕事も多くのケースがあるので、よい環境に巡り合えるチャンスは多そうです。私も、もう少し若ければ東京に出てチャレンジしたいと思いながら、お話を聞いていました。
......さて、今回はここまで。実は、あともう一つセッションがあるのですが、分量が多くなりそうなので、この続きはブログでお話しようかと思います。後日公開予定です。
< https://note.mu/notes/n4117950ecbcd/
>
明日は、名駅で小倉トーストを食べて、名古屋にしかないスイーツをガッツリ買って帰ろうかと思ってます。
次回は、久しぶりにWebの話を何かしら書きたいと思います。また、お会いしましょう。
※記事へのご意見・ご要望は下記より受付ます。
< http://goo.gl/rN5Dg
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【森和恵 r360studio 〜 Web系インストラクター 〜】
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< サイト制作の教科書 r360study: http://www.facebook.com/r360study
>
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< http://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=17575
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