装飾山イバラ道[109]電子コミック"灼熱"の未来/武田瑛夢

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電子書籍をどの機器で読んでいくのか、選択に悩むこのごろだ。とりあえず手元にあるiPadでは、いくつかの書籍を読み終えた。ページをめくる感覚に実感がないことなどはさほど問題ではなかったけれど、アプリごとに読みかけの本ができてしまうのはわかった。これは私の性格の問題でもある。まるで、やりかけでクリアしてないゲームの残骸のようだ。

やりたければ自ずと手を出すし、読みたければ開くのは簡単だから何も問題はないはずだけれど、目に付いたアイコンたちには「しっかりカタをつけんかい!」と責められているような気もする。

ただし、電子書籍は物質的なリアル本のようにしおりが挟まって机の上に蓄積したり、久しぶりに使うバッグの中で見つかるようなことはない。電子書籍は静かに静かにiPadの中で読みかけのまま在り続ける。

カレンダーやスケジュールのアプリと連動しておくほどマメではないので、電子書籍専用の機器はあった方が良いのかもしれない。iPadよりもうんと軽く、目にもやさしく、本関連だけでまとまっているのはなんだか便利そうだ。




収納の場所をとるマンガも、電子書籍で読むのは良さそうだ。私の過去のコラムで、岩盤浴内で読む漫画として「ガラスの仮面」を上げたけれど、その最新刊が出ているらしい。うーん、早く読みたい。

・装飾山イバラ道[91]岩盤浴で読む地獄漫画/武田瑛夢
< http://bn.dgcr.com/archives/20120124140200.html >

eBookJapanでは、2012年の上半期少女コミック電子書籍ダウンロードランキングの1位が「ガラスの仮面」だそうだ。ガラカメ世代はiPad所持率も高そうなので妙に納得する。

でも、40巻以上もあるので全部電子書籍で買い直す、大人買いをする勇気はなかなか出ない。どの機器で読むのか、ビューア単品をあれこれ試してから何冊か購入の方が良さそうだ。「ガラスの仮面」最新刊、買ったら最後、どんどん遡って買っちゃいそうだ。

●岩盤浴で電子書籍を読みたい!

もっとも、残念なことにそもそも電子書籍は岩盤浴内では読めない。紙のマンガだって温度と湿度でボロボロなのだから、物理的にも現在のものでは難しいだろう。

そして、岩盤浴は公共の入浴施設なので、私物の電子機器の持ち込みはそもそもダメだ。カメラ撮影などの悪用もありえるので、施設内すべてで携帯電話の使用にも厳しい。

自宅のお風呂で、iPadを防水ケースかジップロック的なものに入れて自己責任で読むことは可能だけれど、岩盤浴は高温になるので無理だろう。専用着をまとっているし、水分もお風呂ほどなく20〜30分入っていられるので、岩盤浴はマンガにとても向いている空間なのに残念だ。

私が地獄漫画の記事を書いた頃は、まだマンガの持ち込みや貸し出しをしていなかった岩盤浴も、最近は軒並みマンガの貸し出しを開始しているようだ。価格やサービスのリニューアルも多く、施設を飽きさせず使ってもらうための生き残り合戦が熾烈になってきている。

岩盤浴用には古本の再利用で十分だし、そのマンガが最後に活かされる場所としても有効だと思う。バラバラになってページが脱落して終わるわけだけれど。

そのうちに耐熱防水性を高めた岩盤浴施設用のレンタル電子書籍機器で、コミックや書籍、雑誌を読めるような未来はあり得ると思う。もちろん、触っても熱くなくて自分の手の中で自由に見たいものを選択できるものだ。

今でもサウナにはガラス張りのテレビが一台は置いてあるけれど、時間帯の運の悪さで、まったく興味のないテレビ番組を強制的に見させられたりしている。それに比べたら、選択の自由のある娯楽を提供できる施設は、絶対に勝ち残ると思う。

読みたいマンガが、他人とかぶって貸し出し中なんてことも電子書籍なら起こらない。抜け落ちたページのストーリーを想像しなくてもいい。なんて素敵な電子コミックの"灼熱"の未来だろう。岩盤浴でこんな妄想をはじめるとキリがないのである。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

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・bengal cat talking to her kitten - ORIGINAL
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