装飾山イバラ道[279]久々にスプラトゥーン
── 武田瑛夢 ──

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一か月ちょっと前、スプラトゥーンのフェスに久しぶりに参加した。ハロウィンイベントだったので、お祭り騒ぎ感があって楽しかったけれど、自分の腕前はずいぶんとナマった気がした。

自分の持つ武器のことはよいとして、敵の武器のことをすっかり忘れてしまったのが、弱い原因かもしれない。〈今回はゲームの用語をそのまま使っています〉





●楽しさを思い出す

スプラトゥーンは、4人対4人で床を味方カラーで塗りながらすすめるゲーム。ナワバリルールでは、最終的に敵よりも多くの床面積を塗った方が勝ちとなる。

そして、敵に出会ったらインクの弾で打ちあって、倒す。倒されてもしばらくすると復活するので、ヒドい時はゲーム中に何回も復活することになる(笑)。塗る時間は大幅にロスするので、対面で負けないのが味方のためだ。

敵を見つけたら武器の射程を判断する。相手の射程が自分の武器より長かったら、近づく前にやられてしまうこともあるからだ。バケツや筆、銃の形でおおまかに分けた武器種では覚えていても、細分化された種類についてはすっかり忘れてしまった。

メインの武器以外にも、サブとスペシャルの組み合わせもある。上手い人は味方と敵の武器編成を見ただけで、瞬時にそれぞれの長所と短所がわかるらしい。

私は忘れてしまったことはもうしょうがないので、ゲームに参加しながら思い出すしかなかった。ただ、勘を取り戻してくると、やはり楽しい。すごく楽しい。

敵が近づいてきた時の音や、インクの動きがわかるようになってくる。スプラトゥーンは、プロゲーマーの皆さんを夢中にさせるゲームなだけはあるのだ。

フェスに参加してから自分が弱いのが嫌になり、こまめにナワバリで遊びながら練習。この「自分の弱さを思い知る」という経験により、改善点を見出したくなるというのが、私のマジメすぎるところかもしれない。

今の私の持ち武器はオーバーフロッシャー(無印、デコ)なので、射程は長め弾速遅めの特徴から、敵の射程長めの人が動きづらくなるように、インクの弾を投げ続けるというサポート的な立ち回りが大切らしい。

がしかし、私のスプラ人格が結構猪突猛進型(笑)なので、ついつい前に出てしまう。ZAPを持っていた癖が抜けないせいもあるけれど、前に出がちなのだ。仲間の皆さんごめんなさい。

とくに敵のローラーからは目の敵な武器なので、ローラーとの死闘を繰り広げている。上手いローラーの人だとコテンパンだけれど、私もサーマルインク(敵にいちどインクを当てれば壁に隠れていても見える)のギアをつけているので、私からは丸見えで勝てることもある。

夫が言うには、夫には見えていない敵も私は倒しているらしく、目が良い方みたい。確かに遠視からの老眼始まり時期なので、遠くはまだけっこう見える。

そして、やはり敵と対面勝負で大事なのはエイム力。カタカタみたいで読みにくいけど、えいむりょく。照準を的確に合わせて相手を撃ち抜く力だ。ダミーの敵で試しうちも出来る場所があるので、エイム練習をするのが上達への道。

それだけやりこんでいる人が腕を上げていける訳で、やはりスポーツ、格闘技みたいな要素のゲームなのだと思う。

フェス後、オーバーフロッシャーで勝ち進むと上がる「チョーシ」が20の「チョーシサイコー!!」になり、それこそ調子に乗っていたらあっという間に、「チョーシぼちぼち」に下がってしまった。

延々勝ち続けられないようになっているとしか思えない(泣)。人生でのグチは減ってきたのに、ゲームでは思うようにいかないことが多すぎる。地道に腕を上げるしかない。

●誰とも知らぬ遊び仲間

おうち時間が長くなっているというのもあるけれど、コロナ渦の中でも、ゲームの世界でオンラインでつながる場所があるのは地味にありがたい。今までもあたりまえに存在していたゲームの世界に、助けられている人も沢山いるのではないだろうか。

ゲーム実況者のYoutubeでも、複数で遊んでいる動画を見るのが楽しい。人との対戦に疲れたら、一人で遊べる練習モードもたくさん用意されている。

最近は壁登りやジャンプなどの、キャラコン(キャラクターコントロール)が上手い人の動画を見ると、カッコ良くて惚れ惚れする。機敏な動きで一瞬の隙も見せない立ち回り。

これって、「パルクール」という跳んだり、駆け上がったりする競技に似ている。調べてみたらパルクールは、フランスの軍事訓練から発展したらしい。

スプラトゥーンの場合は、インクの中ではイカ形状になって泳ぐように進むことができるので、可能な動作の幅が広い。上手い人は敵をみつける速さも、敵に近づく動きにも無駄がない。身体能力と頭の良さの両方が優れているから、強いわけだ。若さが優位なのはしょうがないとして、私なりに楽しもう。

腕前のランクでマッチングの部屋が分けられるガチマッチもあり、自分だけが下手で悪目立ちすることもない仕組みになっているので心配ない。

そして、戦いで嬉しい瞬間もある。敵を倒そうとインク弾を撃っていると、仲間が助けてくれる時。そんな時はボタンを押して、「ナイス!」と意志を伝えることが出来る。ガチマッチで勝利が確定した直後の「ナイス!」も実に爽快。数分間だけでも良い仲間に恵まれて良かったと思える。

実際は、なかなか爽やかな気分で終われる試合ばかりではないけれど。忍耐力が養われるツールなのかもしれない。明るく気楽に、時に本気でゲームを楽しみたい。


【武田瑛夢/たけだえいむ】
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


今は買い物も宅配も注意深く受け取って、手洗いに加湿、ビタミンDを忘れずにというのが私の年末だ。湿度計が壊れていたので、仕事部屋と寝室用に大きめデジタル表示のものを新しく買った。湿度計って、温度計よりもデリケートなせいか壊れやすい気がする。新しい湿度計には結構目が行くし、加湿器の効果も良くわかる。湿度計が壊れていた頃はほとんど気にしてなかったのに、今や時計よりもしょっちゅう見ているかもしれない(笑)。