装飾山イバラ道[141]大阪旅行 あべのハルカスと食い倒れ編/武田瑛夢

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前回は旅の後半のユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」について書いたが、今回は旅の初日に行った「あべのハルカス」と最終日の食い倒れというほどでもない食べ歩きについて、夏休みを振り返ってみようと思う。


東京から大阪へ向かう飛行機から、右側に見えた富士山。出発してまだあまり時間が経っていなかったので、一瞬あの山はなんだろう? と思ってしまった。富士山以外にないだろう(笑)。

デジタルカメラを取り出すのが遅くて、どうしても飛行機の翼が写ってしまった。もう雪がほとんどない富士山は雄大で美しい。

・富士山を見下ろす
< http://eimu.com/col/osk1.jpg >

「まっぷる」のハデな表紙の旅雑誌「まっぷる 大阪 '15」を手に大阪にやって来た。恥ずかしいので表紙を隠して見ながらあべのに降り立ったけれど、天王寺の方が良かったのかも?

いまいち良くわからないままに路上に出てうろうろした。だんなさんも大阪には詳しくない。本によるとどうやらあちら方面に「あべのハルカス」があるらしい。

やっと駅ビルのデパートの入り口まで来たので案内図を見ようとすると、どこかのおばちゃんに「何か探してんの?」のようなことを言われる。「あーすいません、大丈夫です大丈夫です」と焦る私。せっかくのおばちゃんの親切なのに、なかなかその親切心に乗っかり切れないのは東京人のノリの悪さか。

案内図を見てここが既に「あべのハルカス」らしいことを確認してルートへ向かうと、さっきのおばちゃんはもう別の旅人の世話を焼いていた。

●「ハルカス300」の展望台

「ハルカス300」の展望台へのエレベーターで、キャリーバッグのまま並んでしまったけれど、途中の階で無料のロッカーに荷物を預けられるそう。他の場所で預けなくて良かった。

平日というのにけっこうなお客さんが展望台エレベーター前には並んでいた。スカイツリーでも経験したように、できるなら前売りを買うよりも天候に合わせて出かけた方がいいのが展望台というものだ。

・ハルカス300/あべのハルカス
< http://www.abenoharukas-300.jp/observatory/ >

列に並びながら「……どうしよう、私たちまだ『あべのハルカス』を外から一回も見てないよ!」ということに気づいてしまった。遠くからあの高いビルが段々になった様子を見て、徐々に近づいて、とうとう上に上るというのが高い建物へのアプローチとして正しかったのではないだろうか……。まぁ、しょうがないのでそのまま荷物を預けて展望台へ。

エレベーターはあっという間に展望台まで上ってしまう。耳はわずかにツーンとなる。フロアに出るとスカーっと透明なガラスの向こうに、大阪の街が小さく見える。地上300mはだいぶ高い。

スカイツリーは丸いタワーなので窓にそって丸く歩くようなイメージがあるけれど、ハルカスは直線的な大きなガラス窓でできた透明なビルという印象だ。向こう側に大阪の住宅街が広々見渡せる。大阪の街自体をよく知らないので、東京のように見覚えのあるものを上から見るというわけではなかった。

・展望台からの眺め
< http://eimu.com/col/osk2.jpg >

家々の密集ぶりはすごくて、土地に使ってない余白がこれだけ見つからないものなのかとびっくりした。日常で見える風景は密集しているからこそ近い距離のものしか見えない。展望台から大都市を見るとしばし言葉を失ってしまうような感覚がある。

上から見下ろす街は、見えていなかったその全貌を一気に目の中に入れてしまうので、脳がスペックオーバーになるのかもしれない。写真中央で四角いエリアで建物がないように見えている所は広大な墓地だ。人間の暮らしのかたちが迫ってくる感じだ。

・人間の暮らしが詰まっている
< http://eimu.com/col/osk3.jpg >

60階のビルの四面を歩いて一通り見たら、中央に吹き抜けのエリアがある。下の58階の「天空庭園」まで中央だけくり抜かれているような形だ。このアイデアは素晴らしくて、300mの高さの透明なガラス箱の中にいるような感覚だった。

60階を歩いている人々の足の下に大阪の街が見えるのだ。あっちもこっちも素通しで見える開放感は、スカイツリーにはない面白さだと思う。

・ガラス箱にいるような人々と大阪の街
< http://eimu.com/col/osk4.jpg >

天空庭園でパインアメ味のソフトクリームを食べて一息つく。確かに懐かしいパインアメ味の味がして美味しかった。あべのハルカスは誘導もスムーズでとても快適だった。この後2日間、USJへ行った。その内容は前回のコラムで。

・装飾山イバラ道[140]大阪旅行 ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター編
< http://bn.dgcr.com/archives/20140729140300.html >

●最終日に食い倒れ

旅の最終日は大阪で食い倒れようという私のプランに賛成するしかないだんなさんと一緒に、お昼はお好み焼きの「福太郎」へ。大人気ということでけっこう待つことになった。青いのれんの下の日陰を確保し、しばし順番が来るまで待つ。

順番が来て、生たこポン酢とねぎ焼きと豚玉とビールをオーダー。リサーチによる王道のオーダーだ。

お好み焼きが焼けるまで待つ間に生たこポン酢を冷たいビールで乾杯。たこが冷たくてプリプリですっごい美味しい! お客さんの前の鉄板は食べる時のためのもので、作る人は一か所の鉄板で次々にがんがん焼いているのが見える。

到着したねぎ焼きは醤油味で、豚玉はソース味で頂く。ねぎ焼はふんわりとしていて醤油とねぎのマッチングがいい。豚玉も食欲をそそる味ですいすいと食べられた。

その後はアーケードを歩く。食後のデザートに「北極」の棒付きアイスをかじって暑さを癒す。私はさつまいも味で、だんなさんはミックスジュース味。さつまいも味はさっぱりとしたスイートポテトのような味で美味しかった。ミックスジュース味はちょっと高くて袋もゴージャス。味はフルーツ味でオレンジのあとにバナナがやってくる感じ。

・北極のアイスキャンデー
< http://www.hokkyoku.jp/icecandy/ >

最後の日なのであまり予定を詰め込まなかったので、アメリカ村をきままに散歩。オムライスの元祖という老舗「北極星」へ。北極つながりだけれど、北極アイスとはたぶんまったく関係ない。東京のオムライスはとろとろ玉子のとろとろ面が表に来ているけれど、北極星はしっかり巻いてあるタイプだという。

ここは和風建築の建物が美しくてほっとする。中庭が見える畳の座敷に通される。こういう場所で食べる洋食というのも素敵だ。

玉子が柔らかそうなオムライスは、たっぷりのトマトソースの上に形良くのっている。まるで猫がへそ天でお昼寝しているようだ。ふくふくした猫のお腹とオムライスはよく似ている。

スプーンを入れると中はとろとろで、チキンライスとの一体感が素晴らしい。疲れた体に染み込む美味しさだ。たまご料理って幸せ感あるなぁ。

・中庭
< http://eimu.com/col/osk5.jpg >

・チキンオムライス 720円
< http://eimu.com/col/osk6.jpg >

「このお庭を眺めながらのオムライスが720円ってすごくない?」と、だんなさんとここに来たことが正解だったと喜んだ。ハムサラダや飲み物も頼んだけれど、それらも良心的な価格だった。

USJで2日間遊んだ後だったので、食事の値段に場所代や謎の付加価値代が含まれるのはしょうがないと、今までは何か感覚が麻痺しているところがあったのだ。北極星は老舗なので、店の歴史がわかる写真展示が入り口にあったりと、ゆったりと時間を過ごせた。

帰り道にグリコ看板があったので、自然な流れで写真を撮った。その後のニュースで知ったけれど、これから工事して看板が新しくなるということで、このバージョンはこれで最後のお姿となった。おつかれさま。

・おつかれさま、グリコ。
< http://eimu.com/col/osk7.jpg >

ハリー・ポッターの「百味ビーンズ」とあべのハルカスのキャラクターの「あべのべあ」の写真。

何か企んでいるような表情がかわいい。あべのべあはもうちょっとスラっとした体型だけれど、上から写真を撮ったらちょっと太って写った。まいいか。百味ビーンズは激まずい味も多く入っているのでなかなか減らず、ガラス瓶にシリカゲルを入れている。ビーンズ同士がくっつかないので、この季節にシリカゲルは大活躍だ。

・百味ビーンズとあべのべあ
< http://eimu.com/col/osk8.jpg >

大阪旅行はぎっしりと詰まったものとなった。なまった体にはなかなかタフな4日間。大阪は活気溢れる街だし、どんどん変わって行く部分と全く変わらない部分の、どちらにも存在価値が認められているのが嬉しかった。とても楽しかったのでまたぜひ行きたいと思う。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

豆乳が元々好きで、「豆乳+おから のむ大豆」というのをみつけた。濃厚なのは大豆をまるごと液体にしているかららしい。甘くないので梅ドリンクのエキスを少量入れてみたら、さらにドロッと飲むヨーグルトのような質感に。タンパク質と酸が固まるかららしく、栄養成分等は変わらないみたいなので美味しく飲んでいる。次に入れるための酸っぱい何かを探しているところ。