3月に六本木でロートレック展を見た時から、想像をめぐらせていたパリのムーラン・ルージュ。現在はレビューのショーが行われている。
夜は周辺の治安があまりよくないということで、バスでの送迎がついたオプショナルツアーを手配しておいた。泊まっていたホテルから集合場所へと向かい、それらしい日本人のグループと合流してバスに乗り込む。さほど遠くないはずだけれど、夜の繁華街は車が混んでいて思ったより時間がかかった。
ムーラン・ルージュに着くと、名前の通りの赤い風車が目立つ外観。映画で見たような古めかしさはないけれど、電飾で飾られた風車を目の前にすると、ついに来たという感じで嬉しい。風車の羽根はゆっくりと回っているので、写真を撮るのは意外と難しかった。良い角度の時にシャッターを押すのがなかなか大変。
夜は周辺の治安があまりよくないということで、バスでの送迎がついたオプショナルツアーを手配しておいた。泊まっていたホテルから集合場所へと向かい、それらしい日本人のグループと合流してバスに乗り込む。さほど遠くないはずだけれど、夜の繁華街は車が混んでいて思ったより時間がかかった。
ムーラン・ルージュに着くと、名前の通りの赤い風車が目立つ外観。映画で見たような古めかしさはないけれど、電飾で飾られた風車を目の前にすると、ついに来たという感じで嬉しい。風車の羽根はゆっくりと回っているので、写真を撮るのは意外と難しかった。良い角度の時にシャッターを押すのがなかなか大変。
・ムーラン・ルージュ
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バスからガイドさんに誘導されて、スムーズに店内に進んでクロークに服を預ける(有料)。すると、ばっちりアイラインのメイクのお姉さんが近づいてきて、パンフレットを差し出す。当然これも有料なので、いくらかと聞いて確か日本円で1600円くらいだったと思うけれど記念なので買う。
「ジャポネ」の一言で日本語版をゲット。中にはムーラン・ルージュの歴史とダンサーについてなどの情報が書いてあった。
通された座席は、テーブル席が並んでいる斜め中央の席。前の人たちから一段上がったところで、舞台からはけっこう離れている。満席だ。ショーが始まる前に食事を済ませるので、その間は舞台で歌手が歌っている。
同じテーブルの日本の女性二人組みは卒業旅行だという。若くて羨ましい。二人に一本のワインがつくので、飲んでと言ってくれたけれど、私たち夫婦もそう飲む方でもないのでワインはけっこう残ってしまったな。食事の味は普通。温かいのがありがたかったのと、この日の体調はまぁ良かったので元気に食べられた。
クロークにデジタルカメラを預けることがお約束なので、劇場内の写真を自分たちで撮ることはできない。記念写真はプロの女性がテーブルを回って撮ってくれる仕組み。これももちろん有料で、パンフレットの2倍以上の値段。他の場所でショーを見た時も同じようなシステムだった。そんな訳で、今回のコラムには写真が少ない。
いよいよショーが始まる。たくさんのダンサーが揃って動くのでとても迫力がある。次々にイメージの変わった演出でダンスが切り替わり、めくるめく感じで圧倒される。なによりダンサーの美しさがすごい。全力で歌い踊る人たちの美男美女ぶりもムーラン・ルージュの個性なのかもしれない。動くバービー人形のよう。
パンフレットには、ムーラン・ルージュのダンサーになるには男性で185cm以上、女性で175cm以上の身長が必要であるという。これはフランスでは稀にみる条件なので、各国から集っていて最近ではオーストラリアからのダンサーが多いという。
このショーはトップレスの衣装も多く、お子様連れに向かないという注釈がツアー情報にあるのだけれど、実際にトップレスのダンサーを見ると均整のとれた美しい体なのでいやらしい感じはまったくしない。
ショーの中にはマジックや筋肉系の男性が見せるバランス芸などもあって、サーカス的な要素も含まれている。これはロートレックの時代からそうだったようだ。マジックは言葉の壁を超えた笑いがあって見る人を飽きさせない。
びっくりしたのは、トコトコ歩いてきた本物の犬が言葉をしゃべるマジック。いまだに、あれがどういう仕掛けでできていたのかわからなくて謎だ。終わったら普通に歩いて帰っていったし。
ラスト近くには有名なフレンチ・カンカンが踊られる。ハデなスカートをふりながらテンポの良い曲に合わせて、多数の女性ダンサーが出てきて壮観だ。この曲は運動会などでもよく聞く、スピードを出す時にぴったりの元気の良いイメージで耳について離れない。「3時のおやつは文明堂〜♪」の曲(古い人しかわからないが)。
ショーはとても楽しめた。全体の構成で緩急のバランスがしっかり取られているので、時間が経つのを忘れてしまう。拍手がなりやまないくらい、みんな感動していた。
帰りはおみやげのショップも混んでいて見られなかったけれど、別の日の昼間に行った時、赤い風車にちなんだグッズを何点か買った。ショップではDVDが流れていて、あの華やかな夜を思い出すことができた。
旅行中にショーを見ると、自分のために座席があるというのがとても有難くていいものだと思う。世界中の人が今日この場所に集まっていて、自分も一緒にこの時を楽しむという贅沢。日本と違って、外国だと本当に座るまではきちんと確保できているか心配だけれど、少々めんどくさくても手配しておいて良かったと思う。
いつの時代も魔法のような夜は人の力で作られてきた。観光名所として昔とはだいぶ変わったムーラン・ルージュだけれど、人を楽しませるプロであるのには変わりないと思った。
次回もパリ旅行記がつづきます。
【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
最近はWiiのマリオカートが楽しい。Wi-fiでいろいろな国の人とレースできるとは、なんて良い時代なんだろう。
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