装飾山イバラ道[26]寒さ対策&寒くないスキー
── 武田瑛夢 ──

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もう12月。大学には週に1回だけ行っているので、着ていく服の防寒レベルが毎週ぐいぐいと上がっていく。秋は綿のジャケットだったのが、レザーになりキルティングになり、次はもうダウンコートで行かねばなるまい。寒い寒い。

私は、寒さに強い新潟生まれの母に育てられた割に、とても寒がりだ。結婚してみて知ったのは、同じ部屋にいても私だけ鼻や足が冷たいこと。簡単に言うと冷え性なんだけれど、肉布団を着ていると寒そうに見えないらしくて悔しい。皮膚表面だって寒さを感じるのだ。

防寒対策の一番は首の巻物。カシミヤ、パシュミナ、ファーなどたいてい何かを巻いている。薄くても暖かいのはパシュミナ100%、ファーだと綿毛の多いセーブルがぬくもりも抜群。

肌に身につける長袖のババシャツも大好きだけれど、素材で暖かさが全然違う。下にはく「スパッツ」も最近は「レギンス」と言うけれど便利な存在だ。こういうものを断固として履かない人もいるかもしれないけれど、風邪ひく前に履いたらいいさ。


最近は繊維メーカーが発熱する素材をいろいろ開発しているので、どれが良いのか調査中だ。ユニクロの「ヒートテック」やミズノの「ブレスサーモ」、テイジンの「テビロン」などが有名なあったか素材。暖かさを保つ仕組みも値段も様々なので用途によって選べそう。何かと高機能/新素材に弱い私。

以前買ったものは、暖かさレベルが上がると素材の厚みが増えて着太りするものが多かった。フワフワの毛で空気の層をつくる方法のものが一般的だから、暖かさを優先にするとより毛足が長くて地厚なものになってしまっていた。

でも最近の高機能繊維はもっと進んでいて、体からの水分を熱に変えたり、肌との摩擦でマイナスイオンを発生させたりするんだそう。調べてみると、防寒や断熱のための多くの新素材でテーマにされているのは「水分対策」のようだ。体の熱を逃がさないためには、それを冷やす敵となる汗などの水分を無視できないらしい。

いろいろな生活のシーンで防寒は必要となるけれど、最も過酷な冬の雪山用の衣料ではその扱い方も真剣だ。アンダーシャツは数万円するような高額なものも多い。体温はエネルギーの消耗に直結していて、着ているもので命を守るんだから納得。各メーカーも防寒性能をグラフにしたり、いろいろな方法で視覚化してアピールしている。

耐寒レベル最高の商品には、チョモランマなんとか肌着という名前になっているし、ネットでカタログを見ているとすごく欲しくなってくる。都内のマンションで、チョモランマなんとか肌着を着るなんて甘いにもほどがあるけれど、暖房をつけなくて済むのなら安いんじゃないかとか真剣に考えてみたりする。

厳寒の場面と言えば、ディカバリーチャンネルでやっていた「エベレスト登頂:極限への挑戦」で見たけれど、高度7000メートル以上の高さのデス・ゾーンでは酸素が通常の30%程しかないという。熱を作り出す酸素が少ないのだ。血中酸素も低下して、たとえ寝ていても死の危険があるのに、歩いて登るのがどれだけ厳しいことかと思った。パート2を録画したのにまだ見ていないけれど、きっと部屋の中でダウン靴下をはいてダウンひざ掛けにくるまって見る。見るだけで寒くなりそう。

・エベレスト登頂:極限への挑戦2
< http://japan.discovery.com/everest/
>

私は酸素が薄い場所が苦手で、換気が悪いとすぐに頭が痛くなる。きっと高い山には行けないだろうな。でも高い山と言えば、今は私にも行ける山がある。ヘリコプターで山の頂上へ降りてスキーをするのだ。と言っても、ゲームでの話。Wiiのソフト「ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード」(ナムコ)ではゲレンデだけじゃなく、大自然の中でスキー気分を満喫できる。

ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード・ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード
< http://familyski.namco-ch.net/board/
>

WiiFitのボードの上に乗って、コントローラーとヌンチャクを手に持って体を左右に傾けるだけで滑れるし、ゲームの中では転んでも痛くないので快適。なにしろ、スキーなのに寒くないのが最高!

マップで滑る場所も選べるし、昼か夕方かで山の景色も変わる。天候もいろいろ用意されているようでいつも違う。雪のコンディションも、アイスバーンがあったり新雪のようにフワフワだったりが、場所によって違うので飽きずに楽しめた。スピードを出しすぎた時の恐怖感もあるし、雪の上を滑る音もとてもリアルなので、一人でも夢中で滑ってしまう。複数で遊ぶ時は、一人だけボードを使って、他の人はコントローラーとヌンチャクをストック風に持てばOK。

コースをまっすぐ降りるだけでなく、いろんな場所へ探検気分で行けるところがいい。山の上方向へざくざくと歩いて登ることも可能なくらいだ。このゲームのレースでは、自分と用意された対戦相手のキャラクターと登録した友達とで速さを競うことができる。

そのうちマリオカートのように、Wi-Fi(ワイファイ)で世界の人とリアルタイムにスキーレースの対戦ができるようになりそうな気がする。でも、やっぱりマリオカートのようにワザと体当たりしてくる人や、レース妨害だけにがんばる人が出てくるかもしれないのでそれなりの対策が必要だろうな。

現実でのスキーは随分と行っていないし、ヘタクソだけれど、本当にヘリスキーができる人は楽しいと思う。今年の冬休みはまたWiiでゲームだろうけれど、テレビ画面がゲームセンター並に大きくなったので楽しさが全然違う。これで紅白見たり、また大量の栗きんとん作ったりして年を越すつもりです。

こんな感じでゲームやテレビのことを中心に綴った今年でしたが。来年もよろしくお願いします。

【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
飲み物ではしょうが湯にとうがらし茶もあったまるけれど、一番効くのはアルコールかも。
・装飾アートの総本山WEBサイト“デコラティブマウンテン”
< http://www.eimu.com/
>

「やさしいデザイン」誰でもかんたん、レイアウト・配色・文字組
エムディエヌコーポレーション発行 インプレスコミュニケーションズ発売
< http://www.mdn.co.jp/content/view/3983/
>

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やさしいデザイン―誰でもかんたん、レイアウト・配色・文字組
武田 瑛夢
エムディエヌコーポレーション 2007-09

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by G-Tools , 2008/12/10