早いもので今年も私の年内最後のコラムを書く時期になった。スーパーで正月のお飾りが売っているのを見かけて、この前買ってからそう時間が経っていないはずなのにと驚いた。
ここ最近、ナポリタンやオムライスなど、昭和レトロなものが突然食べたくなる。茹で置きの太麺を炒めてケャップ味にして、必要最小限の具材を入れただけのあのナポリタンの美味しさ。ピーマンとタマネギが炒められた香りが、コーヒーの香りと一緒になると、それは私にとってまさに「昭和の喫茶店の香り」である。
テレビでナポリタンの有名な店のシェフが、スパゲティの麺を前日に茹でて一晩寝かせているのを見た。冷蔵庫の大きな容器を引っ張ると、そこに大量のスパゲティの麺があった。
調理の合理化のために茹でておくのではなく、食感のためにわざと時間をかけて寝かせているという。一度茹でた時にアルファー化した麺は、冷やすと一旦固く締まり、炒められて熱を加えられた時に再アルファー化して独特のもちもち感になるのだそう。
ここ最近、ナポリタンやオムライスなど、昭和レトロなものが突然食べたくなる。茹で置きの太麺を炒めてケャップ味にして、必要最小限の具材を入れただけのあのナポリタンの美味しさ。ピーマンとタマネギが炒められた香りが、コーヒーの香りと一緒になると、それは私にとってまさに「昭和の喫茶店の香り」である。
テレビでナポリタンの有名な店のシェフが、スパゲティの麺を前日に茹でて一晩寝かせているのを見た。冷蔵庫の大きな容器を引っ張ると、そこに大量のスパゲティの麺があった。
調理の合理化のために茹でておくのではなく、食感のためにわざと時間をかけて寝かせているという。一度茹でた時にアルファー化した麺は、冷やすと一旦固く締まり、炒められて熱を加えられた時に再アルファー化して独特のもちもち感になるのだそう。
アルデンテのペペロンチーノ派のうちのだんなさんにも、最近やっともちもちナポリタンを受け入れはじめた。なるべく失敗なく作って、我が家のナポリタン率を上げていかなければならない。
●ナポリタン調理のゆるいけれど枠を超えない流れ
自分の家で作る場合は、わざわざスパゲティを寝かせることまではしないけれど、太麺をアルデンテにならないように注意深く「長めに」茹でるのが肝心だ。最近は2mm前後の太いスパゲティが人気なようで、ナポリタン用とPOPがついて売っていることもある。
肉系の具はハムか、ポールウインナー(伊藤ハム)が最適だと思う。関西で有名なあの細いギョニソ(魚肉ソーセージ)に似た形の蓄肉ソーセージ。今は関東の大きめのスーパーでもけっこう売っていて、その便利さに常備するようになってしまった。私は斜め切りが好き。あれはナポリタンの世界を全く壊さずにうまくする不思議な逸品だ。安いからと言って大量に入れないのがコツだ。
野菜の量も決して多すぎず少なすぎず、見覚えのあるナポリタン的な量を超えないようにする。タマネギは一個使おうとすると多い場合は、切り残すぐらいがいい。ピーマン一個とタマネギは一個をキリ良く使ってしまうと、比率的に圧倒的にタマネギが多いので残すべきだと思う。残ったタマネギを使い忘れて反省したとしても、皿の上のナポリタンのバランスを優先すべきだ。
マッシュルームなどのキノコ類は、喫茶店では必ず入っているのでやはり入れた方がいい。この前ナポリタンを作った時にマッシュルームがなかったので、秋田のアンテナショップで買ったあわび茸というキノコを入れた。クセがなくて食感が柔らかくていいので、これは邪魔にならなくて美味しかった。
代わりのキノコ候補では、シメジはギリギリでOKだけれど椎茸は匂いがキツすぎてダメで、えのきはトロミが出るのでダメだと思う。エリンギはちょっと弾力が強過ぎる。ベストはやっぱり生のマッシュルーム。缶詰の方が好きな人もいるかもしれない。
味付けはケチャップでほとんど決まるので、お好きな酸味のものを入れる。量はナポリタンのあの赤い色になるまで。決め手の調味料に色がついていることの有り難さも、ナポリタンの素晴らしさだと思う。だいたいこの色だと思うぐらい入れれば、たいがい美味しい。
旨味はほとんどが具材から既に出ているので、コンソメ類をちょっと入れて胡椒と塩で仕上げれば問題ない。隠し味にほんのちょっぴりのカレー粉を入れると香ばしい感じになるけれど、カレーが隠れないと失敗なので無理に入れなくてもいい。バターも好きなら最後に入れる。
麺、肉類、野菜、キノコ、調味料、油のバランスがうまく取れるとコレだーっ!と思うナポリタンになる。うるさいことを言ったけれど、少々のバランスの悪さが起こったとしても具材同士のジャイロ機構のおかげか、けっこう勝手に立ち上がってくれるものだ。入るべきものが入っていれば、自然に美味しくなるのがナポリタンなのかもしれない。
●美味しい店特有の出来事
たまには外で見本の味を食べながら、自分のナポリタン観を補正していく。全然味のことではない発見がひとつある。今まで見てきた中ではナポリタンの美味しい喫茶店が夫婦で経営をしている場合、いつもケンカしていることが多い気がするのだ。深刻な言い合いなわけじゃないけれど、あらここでもケンカねと思う。
スパゲティ系のお店はタイミングが第一だから、それを乱されることが気に障るせいなのかは謎だ。譲れないバランス感覚が味を守ってきたけれど、相手に対してもそうなってしまうのかな。
昭和の味を守る世代の夫婦にはケンカはつきものということかも? 美味しい見本として長くその味と店を続けて欲しいので、言い合いが始まるといつもハラハラしてしまう。私の身勝手ながらも、夫婦仲良くナポリタンを守って欲しいものである。
【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
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気まぐれ猫動画の7つめは、猫と子豚です。猫動画というより豚動画かな。小さい生き物特有の動きと声の高さが可愛い。
・Manuka Piglet - Sunday 17th Janaury 2010 - 15 days old
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