柴田さんの編集後記を読んで、うちのマンションには災害に備えたマニュアルなんてあるのだろうかと思った。最近は防災についてやはり気になる。2011年にあれだけのことがあったのだから、うちでも以前よりは防災用品が増えていると思う。水はペットボトルで何箱かあるし、水だけで食べられるアルファ米とか簡易トイレ用の粉みたいなのを用意している。
もともと心配症なので、2011年の時に買った防毒マスクは捨てていないし、レベルに応じた紙製のマスクも何箱かある。ただでさえ物の置き場に困っているのに、防災というか心配対策の備品って何かと場所を取るのだ。しかし実際のところ、事が起こったらそれらは数日間しか持たないだろう。
もともと心配症なので、2011年の時に買った防毒マスクは捨てていないし、レベルに応じた紙製のマスクも何箱かある。ただでさえ物の置き場に困っているのに、防災というか心配対策の備品って何かと場所を取るのだ。しかし実際のところ、事が起こったらそれらは数日間しか持たないだろう。
●買えるものは買ってみる
富士山が噴火する可能性ももう何10年も前から言われている。火山灰は細かくてエッジが鋭い粉なので、防護メガネ(ゴーグル)もあった方が良いらしい。ネットで調べて買ってみた。
くもり止め機能のある密閉型のゴーグルだ。さっそく玉ねぎを刻む時に使ってみたけれど、なんだか目にしみる。どうも私の鼻が低いせいか隙間があいているようだ。いざとなったら何かをはさんで使うしかないな。
実はゴーグルは二つめで、一つ目のはインフルエンザ対策のためのもの。飛沫感染は防げそうだけれど、密閉型ではなかったので今回密閉型のを買った。どちらも数百円だ。
桜島の人たちの火山灰対策を参考にするために、先日の噴火の時にニュース映像を注視してみる。そういえばどの人も特に変わった服装でもないし、ゴーグルもマスクも目立ったものをつけているわけではないようだ。たいていの人はハンカチを口にあてたり、タオルを頭にのせたりしている。
しょっちゅう噴火するから慣れているということかもしれないけれど、何か普段から特別に用意しているということはないのだろうか。灰を掃除するための工夫はいろいろあるようだけれど、どれも普段から掃除に使っているものの延長のようだった。
防災グッズはここ何年かでどんどん進化しているようだ。薄いアルミでできたような毛布がわりに使えるシートを家族分買っておいたけれど、今はその素材で寝袋型が出ているという。そういえば袋型になっている方が保温には良さそうなので、見かけたら買い直すかもしれない。
●不安感のバランス
地震や噴火までは備えることは良いとして、もっと避けがたい天災が来たらどうしよう。例えば「ガンマ線バースト」や「ポールシフト」、「小惑星衝突」などだ。これらは聞いたことがある人もいれば、全くない人もいるだろうと思える言葉。特に前の二つのカタカナのやつは、知らない人は知らない方が幸せかもしれない。
これらが来たら、防災グッズではどうしようもないのは言うまでもない。いつか起こるかもしれないけれど今すぐということではないし、まだ解明されていないことも多い。オカルト的なこととして扱う人もいて、事の信用性はわからない。
どんな災害も不安をあおるような研究者の言い分を聞いていると、内心きっとドSなんだろうなと思ちゃったりする(笑)。しかしながら、強めに言う人が何%かは必ず出て来て、それを怖がる人や気にしない人がそれぞれいることで、人間世界はバランスが取れているのだ。中には嫌悪する人もいるかもしれない。
きっと何かの脅威を研究テーマとしてしまったら、人々の注目を得なければ継続は難しいだろうから、少々大げさに言う人がいても不思議はないと思う。様々な話題が注目されたり、飽きられたりしていく中で、いくつかは「通説」となりいくつかは「トンデモ」となったりする。
●結局人は不安に弱い
東急ハンズの防災グッズ売り場はバラエティ豊かだ。ピクニックグッズと変わらないようなそれらの雰囲気は、必要となる場面の深刻さをマイルドにしてくれる。
結局、普通の人は不安に弱い。あの黒い鳥と白いアヒルの保険のテレビCMのように、安心しろと言われると逆に安心できなくなるものだ。防災グッズって本格的なものは案外高いので買うのも迷う。安いのもあれば高いのもあるので、一体どれぐらいのレベルを買えば良いのかもわからない。
安いのを手に取れば、CMのあの黒い鳥の声で「そんなド素人な準備で助かるわけないよ」と言われそうだ。高いのを見れば「いらない心配ばっかりしてバカだね」と言われそう。「いるかいらないかは自分で決めるから!」とするしかない。
昔なら「いらない心配」と簡単に言われてしまったことも、今は誰にも言えない。災害で助かった人たちの多くがこの言葉を投げかけられたかもしれないのに、それでも備えたのだ。
準備してもしょうがないような規模の災害は別として、準備して何とかなりそうなものは何とかしたい。物の準備以外に心の準備を備えるとしたら、物事の優先順位を決める、そしてひとまず毎日楽しく生きるのが一番かな。
【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
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東京オリンピックが決まって嬉しいけれど、銀座のパレードに行った時にはまだ実現可能だとは全く思っていなかった。あのパレードでは自分たちが見る場所取りの時に、右側にするか左側にするかちょっと迷った。バスの片側しか見えないのがわかっていたからだ。
結局、松屋の側にして待っていたのだけれど、フェンシングの太田選手だけはとびきり嬉しそうにバスの上をあちこち動き回っていたので、右側の人にも左側の人にも見えたと思う。バスが通りすぎたのは一瞬だったけれど、両側の人の印象に残ったということは、倍の目立ち方をしたということ。招致活動でもきっと同じようにエネルギーを振りまいていたのだと思う。すごいね。