装飾山イバラ道[161]夏休み映画をまとめてドン
── 武田瑛夢 ──

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夏休みだけれど映画ぐらいにしか行っていないので、ネタ探しにとっても困る状態。映画といっても、見たのは娯楽系夏休み映画そのものの「ターミネーター:新起動/ジェニシス」「ジュラシック・ワールド」「ミニオンズ」だ。見た順番もこのまま。これからはたぶん「進撃の巨人」を見ると思う。三つとも3Dがあったので3Dで見た。※以下は映画のネタばれがあります。




●謎の黄色いヤツら「ミニオンズ」

ミニオンズは吹き替えで見ようと思っていたけれど、予定していた映画館に吹き替えの3Dがなかったので字幕で見た。字幕と吹き替えと3Dの組み合わせは、すべての映画館でカバーしているわけではないので、予約の時によく考えないといけない。

字幕版の3Dだと、字幕を読みながら飛び出る映像も感じるのでちょっと目が疲れる。やはり吹き替え版の3Dの方が楽だったかもしれないと思う。

・映画『ミニオンズ』 大ヒット上映中!
< http://minions.jp
>

あらゆる言語が混じっているという、ミニオンたちの声は本当に可愛いかった。人間味のある動きも楽天的な性格も癒される。

ミニオンズの予習として「怪盗グルーの月泥棒」はhuluで、「怪盗グルーのミニオン危機一髪」はiTunes Storeから借りて、AppleTVで見た。レンタルを借りに出かけなくていいのは便利だ。

「怪盗グルーの月泥棒」を見ている時に夫は寝てしまったけれど、「怪盗グルーのミニオン危機一髪」は面白かったみたいだ。

ストーリーはどちらもよくできているし、画面の楽しさは飽きることなく見られる(私は)。いろいろ出て来る発明品や乗り物がクールで大胆なデザインなのも、この映画のおしゃれ感を増していると思う。

ワーナーのカートゥーンアニメの時代でも、胸から取り出したピストルがドドーンと大きくなって迫力をアピールするなんてシーンがあったけれど、デジタルのアニメでもさらに大げさに3Dで飛び出す要素も加わって迫力満点だ。

楽天的なミニオンたちだけれど、生きる目的という大きなテーマも抱えているので、見ているとなんとかみんなを幸せにしたくなる。どの映画のまとめ方も本当にうまくて、満足感の与え方を考えていると思う。

・UNIVERSAL STUDIOS JAPAN ? 神出鬼没!とうとうヤツらがやってきた.
< http://www.usj.co.jp/minions/
>

「ミニオンズ」は今まで脇役だったミニオンたちのスピンオフ映画なのに、本家の興行成績を越えてしまった。USJにはショップ『ミニオン・プラザ』ができて、グッズの売れ行きも凄いらしい。私もポップコーンバケツが欲しいのに、当分行けないだろう。

下の写真はミニオンズのボブのキーチェーンだけれど、映画館では売り切れていたのでネットで購入。

これだけが売り切れていたわけではなく、ミニオンズのグッズは何ひとつなかった。どれだけ人気でも、映画公開中に再入荷するよりはどんどん新しい映画のコーナーに切り替えてしまうのだろう。

くまのぬいぐるみティムと同じように、ジュラシック・ワールドのインドミナス・レックスを抱えているように撮影した。ボブの目の色が左右違うのまでリアルなキーチェーンだ。

・映画グッズ、ミニオンズのボブのキーチェーンとジュラシック・ワールドのストラップ
< http://eimu.com/dgcol/minion >

●夏休みだもん恐竜だよねの「ジュラシック・ワールド」

美大時代に恐竜ロボット制作のバイトをしていたので、昔から恐竜には思い入れがある。「ジュラシック・パーク」の頃はCGで実体を感じさせることが可能になったのだとドキドキしたものだ。

制作されたシリーズでいうと第四作目らしいけれど、なんか途中の作品のことは今回は考えなくても良いらしく(笑)、これが「ジュラシック・パーク」の22年後の世界だそう。

「正当な続編」と言う人もいる。映画の中でも「ジュラシック・パーク」好きを喜ばせるいろいろなシーンが入っているし、ファンは楽しめると思う。

・映画『ジュラシック・ワールド』公式サイト大ヒット上映中!
< http://www.jurassicworld.jp
>

恐竜のテーマパークとしての設定や、いろいろな恐竜の見せ方が面白い。ここまでやるなら、フードの紹介もして欲しかった気がする。恐竜のテーマパークの食べ物ってどんなのがあるのだろう。ジュラ紀の生き物でできた風のたこ焼きやチキンレッグみたいなもの? 妄想するとキリがないなぁ。

ストーリーとしては恐竜を出し惜しみしてしまって、最初はなかなか出て来ない。そうこうしているうちにパニックは既に始まっていて、各種アトラクションのシーンは襲われないか心配しながら見ることになる。

私は透明ガラスの乗り物で恐竜郡の中を疾走する素晴らしいシーンは、純粋にそのまま楽しみたかった気がするのだ。島の雄大さは感じられたけれど、設備やセキュリティの甘さはさすがアメリカ人の大雑把さが出ている(笑)。

危機管理システムは几帳面な日本人にやらせればいいのに、そもそも人員の配置が間違っている。出て来るアジア人はぞんざいな扱いで鉄砲玉として悲しく散って行くので、これを見たアジアの人はけっこう怒っている人もいるのでは?

ただ几帳面な人が考えたらきっとスリルある映画にはならないので、これでいいのかもしれない。ハラハラドキドキ感や待ってました感は満たされ、エンターテインメントとしては素晴らしい。大きな映画館で見るのがおすすめだ。

●シュワちゃんが懐かしい「ターミネーター:新起動/ジェニシス」

シュワちゃんが歳を取っていることがストーリーに生かされているので、私は違和感は感じなかった。それよりも、若かりし頃のムキムキなシュワちゃんがCGでできているというのにすごくリアルで恐ろしい。イ・ビョンホンの液体金属の警官役も、あんなに液体だともうどうやっても勝てそうにないぐらい液体だった。

・映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』オフィシャルサイト 大ヒット上映中!
< http://www.terminator-movie.jp
>

ターミネーターでの戦いは高度なメカニック技術があるのに、結局メインの戦い方が「殴り合い」なところが良い。

どのシリーズも一対一での殴り合いの時間が多い気がする。掴んでは投げ飛ばしあって、周囲はめちゃめちゃに壊れて行くのに二人はきれいなままという。

こういったタイムトラベルの話は、過去と未来がぐるぐるしてしまいがちだけれど、今回のものも何回転かしているイメージ。

人工知能は本当に人間にとって脅威になるのかは、科学者が議論しているテーマだ。人にとっての脅威が核ではなくて、もっと身近な技術なのかもしれないというのは、今のうちに頭の良い人にしっかりと考えておいてもらいたいことである。

自分でももちろん考えるけれど、深刻な想像よりも面白い妄想の方が得意だし。人工知能が自身を進化させるようになった時に、人間が行き着かないどんな考えに終着するのだろうか。……やっぱり考えてもまだわからないみたいだ。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
>

「ジュラシック・ワールド」は公開初日に見た。昔は人気の映画は並ぶので初日に見るのは本気の覚悟が必要だったけれど、今はWEB予約でらくちんだ。何日前から予約開始になるのかさえチェックしておけばいい。ただ決めてしまうとキャンセルがきかないので、自分の予定を確定するのが大変だけれど。