昨年の11月頃にスクイーズの記事を書いて、この頃好きなものとして紹介したと思う。何にでもハマりがちな私は、今やすっかりスクイーザー。
あくまでも個人的な楽しみなので、YouTubeやWEBでレビューはしていないけれど、ここで記事として紹介しよう。
●スクイーズの何が好きなのか
スクイーズにはフランスパンや食パンにそっくりなリアルなものから、キャラクターをデザインしたもの、高反発や低反発など触り心地にもいろいろある。見た目で分けるか、素材で分けるかにも分類の違いがある。
そして、鉄道が好きな鉄オタでも電車の音が好きな人がいるように、スクイーズにも「音フェチ」というジャンルがある。表面のコーティングがツルツルなものほど、良い音が出るようだ。スクイーズの何が好きなのかは、本当に人それぞれなのだ。
私の場合はパン系が好きで、特に触り心地重視の触感系スクイーザーのようだ。しかし、元来可愛いものも好きなので、触感系スクイーザー(カワイイ含む)かな。
特に海外でも日本でも、最近のスクイーズに多いのは、カワイイを重ねて盛り込むようなものだ。アイスクリームのコーンにクマが突っ込まれて、頭にイチゴとクリームがのっているような感じ。
「creamiicandy」で画像検索すると出てくる、Yummiibear(ヤミーベア)が代表的なカワイイを盛り込んだ、スクイーズではないだろうか。
ヤミーベアの基本のデザインはクマ。頭に乗ったクリームの色や顔の表情を変えることによって、数多くのバリエーションがある。新作を楽しみにしているコレクターも多い。スクイーズ界のベアブリックと思ってもらえると、わかりやすいかもしれない。
私はこれ系に手を出すとキリがないとわかっているので、買ってはいない。しかし、シュークリームにヤミーベアの顔が挟まれているものは注文してしまった。どうも顔だけのクマに弱いみたいだ。
●くまたんで通じます
顔だけのクマのデザインは、いわゆる「くまたん」である。海外のスクイーザーのユーチューバーも「クマタン、ソーキュート、カワイイ!」と叫んだりしているので「Kumatan」というのがこれらをさすのは、世界共通になっているみたいだ(たぶん)。「Kawaii」と同じように浸透する日本語になるかな。
私の持っているくまたん系スクイーズは、やっぱり食べ物がベースだ。まずは写真を見てみよう。
・くまたん系スクイーズ

上奥は「ぷに丸」のジャンボベアパンケーキ、左下は「バーニーズカフェ」のクマタンメロンパン、右下は「ブルーム」のティータイムベア。
写真を撮ってわかったけれど、同じようなものが三つ並ぶと強いな。なんかお互いを強め合う気がする。カワイイのマシマシ状態(笑)。苦手な人にはクドいかな。
これはパンケーキとメロンパンとケーキなので、クマのデザインの食べ物系スクイーズということになる。もちろんこの三つは触り心地も抜群で、触感でも高得点だ。
特にクマタンメロンパンは、表面のコーティングが柔らかくて押した時にちょっと伸びるような感じで、しっとりしていて素晴らしい。パッケージはきちんと「Kumatan Melon Buns」となっている。香りも良いし可愛いしで、一部で大人気となったスクイーズだ。
奥のパンケーキもブルーベリーの香りが良いし、パンケーキの細部がとてもリアルに作り込まれている。私はこれのミニサイズも持っていて「大きいのが売れるとミニを出す」というのも、スクイーズあるあるだと思う(笑)。大小並べると可愛さ倍増だ。
ブルームのベアケーキはシフォンケーキのような柔らかさで、しっとりした下の部分がたまらない。円の組み合わせでできている「くまたん」のデザインは、その目の位置や雰囲気で独自性を出すのだろうか。
続いて、触り心地を重視する私がこよなく愛するスクイーズを三つ紹介したい。くまたんに比べて、だいぶ地味だ。
・パン系スクイーズ

上奥は「Eric」の筋肉パン、左下は「Kiibru」の花巻パン、右下は「Kiibru」のチョコパン。三つを厳選するのは大変だったけれど、「柔らかくて低反発」という点で選ぶとこうなった。
「Eric」の大きな筋肉パンは、シャツを上げて六つに割れている腹筋を見せているパッケージが有名なもの。大きさも長辺で19cmぐらいある。
すごくフワフワの低反発で、香りもパンのようだ。触りすぎて割れ目のところから裂け始めている。裂け、剥がれ、ヒビはスクイーズにはつきものなのでしょうがない。
左下の「Kiibru」の花巻パンは、そろそろ製造が終わってしまいそうだったので、慌てて買ったもの。その見た目も、香りも、柔らかさも驚くほどパンその
ものだった。
蒸しパンのようなムワっとした食べ物特有の香りがして、一度潰すとなかなか戻ってこないほど低反発だ。味覚だけがパンを楽しめないので、脳が変な錯覚を起こす感じがする。ものすごくお気に入りの品。
右下も「Kiibru」というブランドのチョコパンで、この「Kiibru」は低反発なスクイーズメーカーということで有名だ。おそらくこれも製造が終わったみたいで残念だ。
このチョコパンはムッチリとお餅のような触り心地。もはやスポンジという感じではなく、ポヨンポヨンでしっとり感が強い。柔らかさでは私の持っているものの中で一番と言えると思う。柔らかすぎるためか、箱入りで売っていた。
●スクイーズの困ったところ
パン系スクイーズで紹介した海外ブランドは、海外サイトから買うと安くて、日本の半額程度で購入することができる。
しかし、海外の商品は届くまでに時間がかかるので、気長でないとつらいかもしれない。プチプチなしの袋詰めで届くことが多いので、損傷のリスクもある。少し多めに頼んで、スクイーズ自体の緩衝材効果を期待して送ってもらうのも手だ。
日本のお店でも、駿河屋さんのように届くまでに時間がかかるところもあるけれど、待ったからこそ届いた時に嬉しさ倍増なのかもしれない。駿河屋さんは安くて助かるお店で、年末のセールでは燃えた人も多かったと思う。
スクイーズの「個体差」についても、話すと長くなりそうだ。高い商品であっても、低反発具合にバラつきがあるのだ。同じ値段で偽物でもないのに品質が違う。
これは、作り方がまるで「たい焼き」のように、型にスポンジ素材を流し込んで発泡させているからのようだ。スクイーズ製造動画を見てなんとなくわかった。素材の混合比率や、型に入れる量が職人によってちょっと違うだけで、仕上がりに差が出そうだ。
どれも手作り品に近く、動画では塗装もスプレーのハンドペイントだった。その色材の成分や濃度が、いつも同じでない可能性もある。パン職人に近い手作業で作られているものが多い現状なのかもしれない。
個体差が少ないことでもブランドの信頼感があるので、お気に入りのブランドを見つけるのも大事だ。
●アメリカンスクイーズ
今や日本のカワイイという文化は、アメリカの子供達にも浸透し、混ざり合って独自の路線のものが出てきている気がする。
一部のアメリカ企画のものは生産ラインも大量で、クオリティも安定しているという印象。だいたい工場がメイドインチャイナなのは、どのブランドも同じなのに出してくる雰囲気が全然違う。
「Sillysquishies」の商品は、キャラの顔が独特だけれど、インスタグラムの動画を見ても、その素材の品質の良さが伝わってくる。工場はどこだろう。
https://www.instagram.com/sillysquishies/?hl=en
オリジナル商品の箱パッケージもデザインされていて完璧だし、私もいくつか注文中なので期待している。品質を確かめるには、海外の場合はまずはしっかり届かないと意味がないので、無事に届くといいなぁ。
これ以外でも、Walmartで買える低価格なスクイーズなど、女の子が夢中で買い物をしているyouTube動画が楽しい。同じ柔らかいおもちゃのスライムを、買ったり作ったりする動画もとても多い。
購入予定の商品も、動画を見て欲しくなくなることもある。期待していたものと違うことを、買う前にわかるのはありがたい。ちょっと気になる商品があったらWEB検索する人が多いけれど、皆驚くほど動画のアップが早いので、動画を検索すると結構上がっていて助かるのだ。
最近の「人が遊んでいるのも見る遊び」というジャンルに、集まる人たちの数の多さはバカにできないと思う。
この世には、見るだけじゃ絶対凄さがわからないほど素晴らしい体験もあれば、見るだけで十分という軽い楽しさもあるのだ。見たことで実体験へと引っ張ってくれることもあるので、興味のアンテナを大事にしたい。
【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/
スクイーズは香りが飛ばないように、ジップロックに入れることもある。特にイージージッパーは、手軽に閉められて気に入っている。ほんとにラクラク。