装飾山イバラ道[232]東京ディズニーリゾート35周年《前編》
── 武田瑛夢 ──

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ハロウィンシーズンなので、東京ディズニーランドに行ってきた。寒すぎない今は時期的にもちょうどいい。

東京ディズニーリゾートでは、今年の7月からスマートフォンで使える公式アプリが登場した。これを活用することで、園内の過ごし方が格段に便利になったと思う。

自宅でチケットを事前に購入可能で、ゲートを通る時にもスマホをかざすだけでOKなど、使うと便利がことがいっぱいだ。便利と言うよりも有利なのだ。

35周年記念の“Happiest Celebration!”の内容とともに書いていたら、とても長くなったので、公式アプリについては次回、後編で書くことにしたい。

園内はハロウィンのカボチャのデコレーションが至るところに見られ、とても可愛い。建物に目鼻がついてオバケっぽいものもある。昼間に見れば怖い感じもほぼないので、小さい子でも大丈夫ではないだろうか。

仮装の人も多かったけれど、普通の格好でもまったく違和感はない。31日だとそうでもないのかな? そして35周年ということで、お祝いムードのデコレーションも同時に見ることができる。

・ホーンテッドマンションのハロウィンデコレーション
http://eimu.com/dgcol/hont01




●35周年のお祝い

東京ディズニーランド35周年記念のショー「Celebrate! Tokyo Disneyland セレブレイト東京ディズニーランド」が最高に良かった。これは東京ディズニーランドのシンボルであるシンデレラ城でのプロジェクションマッピングや、花火を使ったスケールの大きいナイトショーだ。

・ナイトタイムスペクタキュラー「Celebrate! Tokyo Disneyland」
https://www.tokyodisneyresort.jp/treasure/celebrate/


今日パークであった色々な楽しいことも、このショーにすべて持って行かれるほど素晴らしかったのだ。

家に帰っても、しばらくはこのショーを思い出しながら眠りについた。疲れているのでぐっすり眠れた。起きた後にも、やはりこのショーのことをすぐに思い出し、余韻に浸り続けた。

今回の私の説明では具体的なシーンについて書きたいため、どうしてもネタバレになってしまう。ネタを知っても実際の経験とは違うので大丈夫、という方には是非読んで欲しい。行く予定だから何一つ知りたくない方は、以下は読まない方がいいかもしれない。※以下はショー内容のネタバレを含みます。

このショーは東京ディズニーランドにあるテーマランドとアトラクションがシーンに取り上げられ、ミッキーとともに駆け巡るような内容だ。東京ディズニーリゾート全体がテーマになっている。

東京ディズニーランドで思い出を作ってきた人には、思い出も駆け巡ること請け合いなのだ。しかも、ベースになっているプロジェクションマッピングの技術だけでなく、花火や噴水、炎、レーザー、サーチライトなども、今までにない規模と回数で繰り広げられる。

園内の木々のイルミネーションも連動して光るので、東京ディズニーランド全体が一斉にこのショーのために動いていることを実感することができる。

そういえばいつも木々のイルミネーションは、ショーが始まると消される存在だったように思う。それをショーと連動させることで、舞台に引き上げ、一緒に踊ろうというのがこのセレブレーションなのだ。

主役も脇役も、表も裏も、東京ディズニーランド、リゾートのすべてのところで頑張ってくれている人や動物やモノたちへの賛美にもなっているのが、ダイレクトで素晴らしい。

「直接、具体的にホメる」というのはテレくさいけれど、お互いにとって大事なことだ。メインのショーのシーンに入れて貰えるなんて、格別なホメなのだ。

あらゆるアトラクションの脇役たちにもスポットライトが当たり、各シーンに生かされている。例えばビッグサンダー・マウンテンのシーンでは、ジェットコースターの山のてっぺんにいる、あのビッグホーンシープ。あのヒツジは今回、かなり美味しい役どころなのだ。

私たちも大好きで、行けば乗りまくってきたビッグサンダー・マウンテンだけれど、あのヒツジがディズニーランドのシンデレラ城のメインのショーに出てくるなんて、考えたこともなかった。高いところが好きなヒツジらしく、アニメになってシンデレラ城のてっぺんまで駆け上がる姿が可愛い。

脇役だけでなく主役を務めてきたミッキーマウスも、ビッグサンダー・マウンテンの鉱山列車に乗っているシーンが出てくる。いつもパレードのフロート上で皆に手を振ってきたミッキーも、ビッグサンダー・マウンテンに乗せてあげたいと思ってのことかな? と考えると胸熱だ。

●あの映画までも

ビッグサンダー・マウンテンのシーンだけでも感じることが多いのに、ホーンテッドマンションやら何やらのアトラクションのシーンでも、同じように支えてきたモノたちに光が当たっている。音楽も効果音も声も、乗り物に乗った時に聞き覚えのある音を採用しているのが良い。セレブレーションには必要な本物感だと思う。

以前のシンデレラ城のショー「ワンス・アポン・ア・タイム」では、昔からのディズニーアニメーションでシーンを展開していた。これはいわば自分たちの素材なので、シーンに入れるのに難しいということはないだろう。

しかし、東京ディズニーランドにあるアトラクションには、実写やSF映画を元にしたものもあり、これでシーンを作るというのは相当大変そうなのだ。

スター・ツアーズのシーンでもバッチリとスター・ウォーズの映像が城に投影され、あのテーマ曲が鳴り響く。シンデレラ城や周囲の塔に、アレコレとすごいものが映るのが目新しくて衝撃的だった。

トイ・ストーリーのバズのシーンでは、レーザーで作られた線画がアニメのように柔らかく描かれていた。アニメーション技術の進化が線画から始まったことをなぞるように、絵コンテをレーザーでなぞったのだろうか。

線を複雑化させることで感じられる立体感は、モノを描くことの基本。レーザー技術の人たちの頑張りがここで発揮されている。

シンデレラ城ってシンデレラと王子の城なはずなのに、東京ではもはやシンデレラたちだけのものではない。夢や魔法の形が、未来へと進化系で進んでいるのを見せてくれる舞台なのだ。

この先、まだ想像もできていない何かがシンデレラ城に映ったり、未知の映像技術が盛り込まれたりするのかな? 想像もできないけれど、きっと驚かせてくれるに違い無いという信頼感。

現存のアトラクションだけでなく、今はなきアトラクションもポスターとなって出てくる。めまぐるしくシーンが移り変わるので、見逃しも多いはずだ。何度見ても気づくことがあるショーだと思う。

●ラッキー! 中央鑑賞エリア

今回は二回目の夜の遅い時間のショーで、初めて中央鑑賞エリアから見ることができた。このことも特別な感動につながっているのかもしれない。

二回目は帰る人が多い時間帯で、抽選ではなく先着順でエリアに入場できることが決定されたのだ。開始前に少し雨が降っていたこともラッキーの要因だと思う。開始時間には晴れたので最高だ。公式アプリ上では先着順という情報が表示されていたので、すぐに現場へと向かったのも良かった。

・「Celebrate! Tokyo Disneyland」
http://eimu.com/dgcol/cass01

中央鑑賞エリアからの鑑賞は、ズレのない映像、見えない部分の無さ、レーザーや炎の熱波の迫力、全部が全部素晴らしかった。

中央鑑賞エリアから見るには、抽選に当たるか、鑑賞権利の付いているホテルプランがあるので、お金をかけるかの選択になる。そして運やお金以外に努力を使うなら、アプリなどで最新情報を常に確認するのも良い。平日の遅い時間帯のショーに、何か良いことがある確率は高いと思う。

セレブレート(celebrate)とは祝うこと、賞賛することと出てくる。各種アトラクションの出演者や技術者を賞賛し、ここに集まってくれた人たちに感謝を表す。皆で作る空間の素晴らしさを実感できるショーとなっている。

私もディズニーランドは数年ぶりだったので、午前中はまったりしていたけれど、疲れているはずなのに夜になるほど目が冴えてきた。楽しいことを受け入れる準備が整ったのかな。


【武田瑛夢/たけだえいむ】
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


ハロウィン時期には、カボチャの味とデザインのスイーツがたくさん発売されて楽しい。でも私は、やっぱりハロウィンのスクイーズを紹介。食べられないけれど、すぐにはなくならない。

まずはディズニーランドで購入した、ミッキーとミニーのパン型スクイーズマスコット。売り切れギリギリでGet。

・キーチェーン スクイーズパン ミッキー、ミニー
http://eimu.com/dgcol/sqmi01

見た目は最高に可愛いけれど、触り心地はかため。しかし押すとゆっくりと戻ってくるので低反発ではあると思う。園内ではミニーをバッグにぶら下げて歩いた。街ではしないけれどな。

そして、大好きなSilly Squishiesのカボチャとユニコーンが魔女になったケーキ型スクイーズ。専用の箱のデザインも可愛いし、価格も安くなって14.99ドル。シーズンものが売れ残ってもしょうがないので、最初から安くして大正解だと思う。他のスクイーズも、本家サイトで今はセールになっていてお買い得だ。

・Jack O'Lantern Cake&Unicorn Witch Cake
http://eimu.com/dgcol/siha01

どちらのスクイーズも「Glow in the Dark!」で、暗闇で光る塗料で顔が塗られている。もちペタなさわり心地。カボチャはパンプキンパイの美味しそうな香り。

今回はPunimaruのハロウィンスクイーズも注文したのに、到着がハロウィンに間に合うのか心配だ(おそらく無理)。昨年は発売も間に合ってなかったスクイーズがたくさんあったので(笑)、これでもスクイーズ業界は進歩したのだと思う。