はぐれDEATH[101]たこやきレインボーから眼が離せない
── 藤原ヨウコウ ──

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●確かにすごいバーチャルレースの映像

以前にも書いたが、ボク自身のYouTubeの見方は、F1のダイジェストを見るのがベースである。WRCの視聴もその延長線上にあると思っていただいても問題ない。特殊なジャンルの特殊な報道、という位置づけで大間違いではない。

もっとも、F1もWRCも競技ができない状態なので、いつも通りに見ることもできない。だからと言って、ドライバーが何もしていないかというとそうでもなく、バーチャルレースという手に出た。

通常はEスポーツのプレイヤーがしているらしいが、ここにF1ドライバーを始めとしたプロドライバーが参入しているらしい。すべてのプロドライバーが参加しているわけではないが、著名なドライバーがけっこういるようだ。

「ようだ」と書いたのは、もちろんボクがまともに視聴していないからだ。報道で発表されていることしかボクは知らない。

実際の画面は見ました。よくできていると思いましたよ。解説もしっかり付いているし、何よりも「こんなんがネットでできて、しかも中継までできるんかい!」と驚いた。

バーチャルレースの映像は確かにすごい。ちなみに実際の映像(2019シーズンだが)と、バーチャルレースの映像のリンクを貼っておく。同じコースなので比較はしやすいと思う。

フル・レースも見られるのだが、興味のない人には冗長すぎる上に、実況が英語なのでダイジェスト版にしました。ちなみにボクは、英語の実況を全部聞き取れていない(笑)。楽しめるかどうかは見る人次第かな?

2019年ブラジル・GP


F1 Virtual Grand Prix Highlights, Interlagos
(Interlagosはコース名です。同じくブラジルGP)






今コロナで大変なことになっているブラジルなのだが、たまたまです。狙って選んだワケではありません。検索したら上の方にきただけ。

改めてみるとクオリティーの高さに驚く。さすがに本物の迫力には及ぶべくもないが、このご時世「これで当分我慢して」と言われて怒る人はそういないだろう。いたとしたら確実にその人はどこかおかしいので、無視するに限る。

とは言いつつ、条件付きではあるがスポーツ・イベントは再開に向かって動き出している。台湾ではプロ野球が開幕しているし、お隣韓国では女子プロゴルフ・ツアーが開幕した。他は知らん。マジメに見てないから仕方がない。F1も開幕に向けて動き出しているようだ。

それでもあくまでも条件付きだったり、「予定」が大半である。何かの拍子に話が頓挫することはあり得るし、過大な期待を持つのもそれはそれで考えものだろう。がっかりしたくなければ、保険をかけておくに限る。

●歯止めがきかない「さきてぃーカワイイ」

ようやく本題にはいる。ボクの作文では、バーチャルの再現力どうこうといった方面に行くことはあり得ない。率直にハードウェア次第だからだ。処理能力が上がれば、必然的に再現度は上がるだろうし、それにあわせてコンテンツそのものもアップグレードしないと意味がない。

ある意味、ロードマップは明解だし、具体的な技術目標は外部目線でも把握しやすいだろう。分かりきっていることにエネルギーを消費する気は毛頭ないので、上記したレベルでバーチャルの話は終わりだ。

で、実のところ「さきてぃーカワイイ」に歯止めがきかないので、ネタ元はどうしても彼女になる。我ながら分かりやすいとは思うのだが、他にネタが思いつかないのだから仕方がない。

たこやきレインボーオフィシャル・チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCkMiZJ-4yUDisrCB6_Bk2Gg


【たこやきレインボー】たこ虹・清井咲希(さきてぃ)のももクロ・百田夏菜子モノマネまとめ(2017年2月~2018年8月たぶん完全版)


前者は公式チャンネルだが、後者はよく分からん。さきてぃーのうた真似に関しては本人(赤の子)、事務所ともに公認だそうだ。真似をされている本人が一番ビックリしているしね。なかなか幸せな関係である。上記の動画でも分かるようにライブでも競演しているようなので、本物だろう。

ここで言う再現力というのは、もちろんうた真似のことだ。さきてぃーの場合、様々な要素が偶発的に一致している幸運はあるものの、一事が万事それでオッケーということにはならない。

実際に再現するとなると、肉体的な要素も大事だが、入力する際の(赤の子の声なりクセなり)の解像度も必然的に重要になる。そういう意味では、耳がいいとしか言いようがない。解像度が高いのだろう。ただ、デジタル的な解像度ではない。

音は周波数で分布を可視化できるが、このような手段をさきてぃーがしているはずはなく、おおまかな勘であろう。耳の良さに加えて、勘どころも重要になってくる。

どうやってかはともかく、聞くことで「客観的イメージ」をさきてぃーなりに構築している、そう考えるのが一番分かりやすい。ここでいう「客観的イメージ」はおそらく「夏菜子ちゃん大好き」なさきてぃーが、一番心地よく聞こえる音のイメージであって、完全な客観データではないだろう。急に感情が入ってくるが、彼女の場合それが自然なのですよ。

そもそも、うた真似芸人ではないのだ。好きでやっているに過ぎない。ただ、さきてぃーなりの「夏菜子ちゃん」が軸にどーんとあるので、ちょっとやそっとではぶれない。イメージの力というのは恐ろしく、一見思い込みのようなことですら、角度によっては的確な指標に成り得るのだ。

言い換えれば、さきてぃーの思う「気持ちよく聞こえる夏菜子ちゃんの声」というフィルターで、余分なデータを除去して聞いている可能性が高いのだが、このフィルターそのものが的確で明確だから、再現時にもぶれなくなるのだろう。余人に簡単に真似できる代物ではないことだけは確かだ。

本人がどう思っているか分からないが、再現に際して入力解像度に応じた出力解像度をキープできるように努力していると思われる。コンピュータではないので、入力時と出力時の解像度を一致させるなど、どだい無理な話なのだが、ここで彼女は相当高度な出力技術を発揮している。

入力 → 客観的イメージ → 分析 → 主観的イメージ → 再現技術→ 出力という感じで解説すればいいのかなぁ?

解像度の一言で誤魔化したが、情報量はおそらく凄まじいだろう。意識的にしろ無意識にしろ、この膨大な量の情報からピックアップしたのが、彼女なりの「夏菜子ちゃん」であろう。そしてこれが、イメージのバックボーンにもなる。

イメージというのは、頭の中でシミュレーションすることも含んでいる。分析がそれですね。万人が同じ入力に対して同じイメージという、あり得ないことを改めて論じるのはアホらしすぎるので、さっさと飛ばす。

イメージをトレースするのだって、一様には行くまい。見ようが聴こうが同じイメージはあり得ない。要は、出力時の目標地点をどう設定するかがキーになる。これは出力側の様々な要因(具象的にしろ抽象的にしろ)が、当然ながら加味されるだろう。「似たような」はあっても、「同じ」はあり得ない。

さきてぃーと赤の子の声の質は、かなり大雑把な括りなら「似たような方向性」とは言えるものの、本当に似ているかというとそうでもない。話声を聞けば簡単にその差が分かる。むしろ「こんなに違うのに」と言える。そもそも、キャラクターだって全然違うし、肉体的な違いだって当然あるし、それぞれが複合的なハードルとなるのは言うまでもあるまい。

さきてぃーに限らず、物まねが上手な人はクセの取り方が上手い。ポイントの抽出能力の高さもあって、その上での再現と思えば大間違いではない。そもそも、抽出したものが明後日の方向だと、真似にはならないだろう。それが声だけにフォーカスするとなると、もちろんハードルは上がる。

声を含めた周辺情報も入れ込むと相当楽になるはずだが、さきてぃーの場合、クセの部分を強調するようなことはしていない。どこまでもナチュラルである。ここが本職の物まね芸人さんとは決定的に違うところだろう。

くだらない例だが、赤の子がさきてぃーの真似をできるかというと、これは相当疑問である。というか、本人にその気がなさそうなので(というか、他の人でやっているのだが下手)、この設問そのものが無意味だろう。

いざ、やろうとしても、さきてぃーが負ったのと同程度のハンディはあると考えるのが普通である。もっとも、ここの所は赤の子がどう感じるかだが、さきてぃーと同等と感じることはまずない。むしろ投げ出すだろう。その辺の割り切りは気持ちいいぐらいサクッとできる子なので、この子はこの子で実に気持ちいい。

もっと面白いのは、動画中でさきてぃーがももクロの黄色の子とのデュエット曲(本来は赤の子と黄色の子の曲)で見せる「気分のいい一致感」である。

多少話が逸れるが、「夏菜子ちゃん大好き」に関しては黄色の子も負けていないし、年季も入っているのだが、さきてぃーのような芸を見せることはない。もっとも、黄色の子は他で芸達者ぶりを見せているので、マイナスになることはない。そもそも他のメンバーがソロ活動をする中、「面倒くさい二人」という理由だけで、赤の子と二人コンサートをするくらいだ。

ややこしくなるので、これ以上の説明はパス。というか、ここを掘り出すとボクの常軌を逸したアホがバレる。かなり恥ずかしいので割愛だ(もう充分バレてると思うけど)。

話が前後するが、「分析」でもさきてぃーは恐らく主観を優先させている。これが可能なのは、そもそもの入力解像度が高さと情報量の多さ、更には「夏菜子ちゃん大好き」があるからだろう。否定的な要素よりも肯定的な要素を突出させているようなものだ。これによって、さきてぃーの中の「夏菜子ちゃんの声」のイメージが決定的になる。

問題は再現時である。できるだけ簡単なフローにしたつもりだが、再現時前の工程だけでも十二分に準備するのは至難の業だろう。

まず、さきてぃーと赤の子の声の違いを再確認したい。普通に歌えばさきてぃーの声になるはずだが、そうはなっていない。普段と違う歌い方をしているのは言うまでもないが、そもそもベースになる声そのものは違いすぎるぐらい違う。もっとも、さきてぃーの普段の歌声なるものをボクが熟知しているかというと、かなり疑問である。

以前にも書いたが、ライブなり歌そのものにはあまり興味がないからだ。それはともかく、さきてぃー本人の声の分布を、赤の子の方に振るように再定義してしているのだろう。

ここは自分の声を聞くことである程度できそうだが、そう簡単ではない。自分の声を客観的に聞くのは難しいのだ。これをしながら、微調整をしていくのだが、恐らく大抵の人には無理だろう。素直に一種の才能と言ってもいいと思う。

●エカキとして終焉寸前

やっと本題に入れる。慣れない声分析と真似に至る過程を、アホなりに分析してみたわけだが、ここで言う「聞く」は「見る」とも性質としてはほぼ同じだろう。要は入力に対してどう出力するかなので、ここから先は大分楽になる。

もっとも、ボクの主観だけでここから後は書いてしまっている。前もって言っておくが、同業者のみんなが同じとは言えない。むしろ変な方に分類されるかもしれないが、そういった事情はとりあえず無視する。まぁ「一例」ということで、ご納得いただきたい。

どれほど入力データ量が多くても、抽出して再現するのは限度がある。程々が重要なのだが、「何をあたりまえのことを言ってるのだ?」と疑問に思う方も多いだろう。

絵が描けなくなって、見ることの方が多くなっているのだが、情報量についていけないというアホな事態にもなっている。特に老眼鏡が必要になってから顕著になった。見えない分、脳内補正をしているのだと思うのだが、これが完全に情報のオーバーフローを起こしている。

肉眼で見る情報はもちろんなのだが、顕微鏡レベルの画像なり何なりも主観的に見てしまっているので、パッと対象を見た時に付随情報として無駄に細かいディティールまで、頭の中のイメージに組み込まれるのだ。

これはボクのように偏執的なタイプの人間には極めて危険で、「頭の中のイメージをどうにかして上手い具合に全部描けないか」と思ってしまうのだ。元々情報量が多い絵を描いているのに、一つ一つのモチーフにまで異常な情報量を加えようとすると、正直、気が狂う。無意識であるだけに始末が負えない。

ただの細密描写には絶対にならないので、異常な方向にしかいかないのだ。で、頭の中でがっつりイメージはできても、再現するための時間を考えると、どう考えてもタイムオーバーになる。技術的にもはっきり言って無理!

性格に起因しているので、前兆はもちろんあったと思う。ただこの間抜けこの上ない事を、思わぬ形で加速させてしまったのが、例の創作騒動である。さすがに手描きだけでは追いつかないので、ありとあらゆる裏技を駆使したのだが、結果はみごとに廃人である。

3Dも相当使ったのですよ。レンダリングに一晩かかるような(普段はここまで作り込まない)ややこしい上に、ポリゴン量が尋常でないモデリングデータを作っても追いつかない。もちろん、ハイブリッドでも対応したのだが、頭の中にあるイメージには到底追いつかない。

これが困ったことにストレスにもなるので、疲労は加速する。それでなくても疲労しきってたのに……病気ですよ、これは。

再現の仕方そのものは、デビュー時からさして変わっていない。技術はかなり多岐にわたっているけど、目指すゴールの作り方そのものも大きく変わったわけではない。イメージのバックボーンに求める情報量が、年々増えただけのようだ。若い頃には気がつかなかったちょっとしたこととか、知識として蓄積したものもやっぱり盛るしね。

実際にぎっちり詰め込むだけではなく、スペース(空白だ)に漂わせたい空気の質まで無駄にこだわったりもするので、再現時は結構なことになってしまう。つまり、トータルバランスとしての再現力は、ポンコツ状態になっているわけだ。もっと言えば、エカキとして終焉寸前である。

これがetudeにも見事に反映されていて、途中まで描くけど「これ以上はヤバい」とやめてしまっているのだ。「途中まででもいいやん」と思う方もおられるだろうが、どうみても出来損ないにしかならないので、人に見せる気にはなれないし、自分で見るのも苦痛だ。etudeから遠ざかるわけである。

どうしても克服したい課題が明確にあるのだが、同じような理由で手がつけられない。こればかりは自分を呪うしかない。呪ってどうこうなるわけではないので、この厄介な性格を満足させる術をどうにかして手に入れるべきなのだが、本当に今までの手が通用しないので頭を抱えている。

もちろん、今までのやり方はもう量的に臨界に達している上に、どう考えても神経にも身体にも悪すぎるし、それでも致命的な欠陥はまったく解消されない。

一番手っ取り早いのは「入力解像度を落とす」なのだが、ボクの目はスキャナーではないし、脳内補正もあるので解像度の設定なんかできない。もちろん、頭の中もPhotoshopではないので、解像度の変換が簡単にできるはずもない。できない、できない、といくら言ってても仕方がない。対策を講じなければならない。

●考え方と目線次第

そこで、さきてぃー方式が浮上する。彼女とボクの大きな違いは、対象こそ違えど、イメージの確立度だろう。ボクが誰かの絵を真似するわけではないが、今と異なる方向から「気分のいいイメージ」を明確に見つけることだろう。

無駄なディティールに拘泥することなく、しかし必要な情報(ノイズももちろん含む)は無駄に入れるという、相反することを試みるべきなのだろう。今のボクが、物理的にも時間的にも条件を満たすには、正直これぐらいしか思いつかない。

といって、効果的な具体策があるのかと問われると、せいぜい候補案があれやこれやあるだけだ。技術的にはどんな反則技を使っても限られているので、考え方と目線次第なのですよ。「描く」ということには違いないんだから、あたり前と言えばあたり前である。あとは候補案を一つづつ試していくしかない。

「目線」については、以前にも詳しく描いたので端折る。一例として、少なくともボクは右手で描こうが左手で描こうが、でき上がる絵はまったく同じということを挙げておこう。

ボクは左利きなのに、右手でも普通に描けてしまうのだが、絵を描く上で右と左の肉体的なクセはほぼない。あたりまえだけど、描いている時に目で見てるからね。

目が満足するように描いているだけなので、差異が生まれるはずがないのですよ。イライラするだけなので滅多にしないが、タブレットで描いても同じ。やったことはないけど、足で描いても多分同じだろう。

今更なのかもしれないけど、全方位的にフォーカスを合わせるのではなく、対象にすべての情報をすっきりまとめるしかない。しつこいようだが、目につくものすべて網羅しようとするのは、ボクの歪な性格によるところが大である。だって、見えちゃうし、イメージしちゃうんだもん……。

絵を描く時の再現力に関しては、年が明けてからずっと頭を悩ませていた。手が動かないのは事実として、技術的に何をやってもすぐに壁にぶつかってしまうのは何故なのか?

解像度の無駄な量と、技術的に到底追いつかない事実には、割と早い時期に気がついてはいたのだが、どう解決するかについては皆目見当もついていなかった。シミュレーション・レベルでも、そっこー壁にぶつかるしね。

実際のお仕事では、どうにかこうにか自分に言い聞かせてこなしてはいたのだが、こんな状態がいつまでも上手くいくとは思えない。早晩、にっちもさっちもいかなくなるのは目に見えている。

これは焦りますよ。メジャー・アップデートはしないけど、ものすごい細かいマイナー・アップデートを、自らに課していた結果なのかもしれないのだが、まさかこれが自分の首を絞めることになるとはねぇ……。

さきてぃーのうた真似にヒントがあったというのは、自分でもどうかと思うのだが(好きで見てただけだしね)、気がついてしまったしなぁ。

断っておきますが、ここに書いたようなややこしいことを、一瞬で思いついたわけではありません。素直に勘です。作文にするために自分の思考を追っただけで、ここまでややこしい分析を、カワイイさきてぃをー見ながらしていたわけじゃないことだけは、はっきりさせておく。

さきてぃー、ありがとう(ハートマーク入る)(アホや)

☆本当にどうでもいい追記

ここから先は、本文とはまったく関係がない。さきてぃーネタの総括である。わざわざ別に一章を設けるほど、ネタが充実しているわけではないので、付け足しだ。とはいえ、掘れば掘るほど出てくる。テキトーなところで区切りをつけておかないと、えらいことになる。アホも暴走しそうだし。

オフィシャルチャンネルから「たこ虹の家にいるTV」は視聴できるが、これは万人向けではない。内容はというと、メンバーがご飯を作って、みんなで食べるというだけ。こんなところで一喜一憂しているのは、正直どうかと思うのだが、盛り上がれるのだから仕方がない。

中継は4/9から一回につき大体1時間半、合計45回を重ねた。日曜日のお休みを除けば、ほぼ毎日更新していたのだが、これは自粛期間にモロに被ったので、メンバーは自宅にも帰省できず、たまたまずっと共同生活をしていたらしく、これがキモになったようだ。こういうこともあるんだ。

この作文を書くに当たって、ここ最近のアイドル関連の動画を無作為に片っ端から見たのだが(何してんねん)、やっぱりメンバーがバラバラで、リモート中継になっている。こっちが普通だとは思うのだが、本当に怪我の功名で一人勝ちしている感は否めない。おかげで、別のカワイイ子も見つけたのだが、これはパス。

この奇跡の(?)二か月に及ぶ中継の大半で、炊事に辣腕を振るったのがさきてぃーである。というか、炊事しているのはほぼさきてぃーばっかり。

それっぽい雰囲気がイマイチないのだが、いざとなるとなかなかに芸が細かい。同じメニューで味違いも散々披露しているので(もっとも見てる方は食べられないので、実際のところは分からないが)、味付けのバリエーションまでそつなくこなし、しかもそこそこのレベルをキープしているようだ。

毎回、立ち位置がお母さん的になるのだが、他のメンバーの時と比べると安心感はまるっきり違う。対照的に面白いのは、さきてぃーがまったく手を出さない回である。回数としてはかなり少ないが(ちょろっとお手伝いも抜く)他のメンバーにスポットライトが当たるので、それはそれで面白い。

各人それぞれの良さはあるものの、群を抜いていたのはさくちゃん(ピンクの子)が#17で見せた切れ芸であろう。最初は「放送事故か」と思ったぐらい、目一杯とんでもないことをしでかしているのだが、後の中継を見ていると、どうやら作った芸風のようだ。

パンケーキをごま油で焼いたのには、度肝を浮かれたけどね。これには他のメンバーがこぞってビクビクしながら、こそこそっと突っ込みを入れていた(笑)

この回だけは早送りしないで全部見たのだが(他のは勝手に早送りして抜粋版にして見ている)、かなりきている上にオチは大混乱のうちに中継中断(!)。暴走するさくちゃんに怯えるさきてぃーの、異常な可愛さも見ものだ。

それまで気がつかなかったのだが、他の回でさきてぃーが準備をしている間、繋ぎのキッカケはさくちゃんで、他のメンバーがそれに乗る、という様式がキレイにできあがった。

時々やり過ぎるので、それなりのヒヤヒヤ感(笑えますが)もある。さきてぃーの安定感が半端ないので、さくちゃんのヒヤヒヤ感はいい対照になっているだろう。この中継で明確になった連携の一つだと思う。

正直、ここまで無茶ができる子だとは思っていなかった。どちらかというと、そつなくこなすタイプの子である。他の番組なり動画を見た限りでは、きちんとその時その時の立ち位置を確認しつつ、その中でのパフォーマンス。

出過ぎることもなければ、引きすぎることもなく、入るタイミングも的確で優等生的な子だという印象があったので、ビックリした。

くーちゃん(紫の子)も意外な特技を披露していて、お魚をさばいて三枚におろしたり、刺身包丁をふるって(!)見事に刺身を切っている。

三枚におろすなんて、ボク世代でもまともにできない人が多いのに(身近に例が腐るほどある)、お手本にしたいぐらいきれいにおろした。どちらかというと(というか、明らかに)雑そうなキャラクターに見えていたので、これにはちょっと驚いた。

まいまい(青の子)とれんれん(緑の子)は、いい子オーラ全開で分かりやすく、それぞれのドジッ子ぶりを見せているが、バランスとしてはいいかな? まいまいはとにかくスタイルがいいからなぁ。背も高いし、手足も明らかにすらっと長いので、そのままモデルさんになれそう。

それはともかく、たこ虹のメンバーは素直にいい子ばかりで、このへんは「たこ虹の家にいるTV」でもれなく発揮されている。「食べる」という行為は育ち方が顕著になるものだと思うのだが、びっくりすぎるぐらい行儀がいいのだ。

プロダクションの教育もあるだろうが、二か月もやっていてボロが出ないというのは、もう本物でしょう。それぞれのご家庭の良識が垣間見えて、じつに興味深い。

新型コロナの影響をモロに蒙った結果の配信だったわけだが、実は#12で異様な緊張感につつまれる。最初はスタッフの方か関係者に、感染者が出たのかと思っていたのだが、真相はとんでもな理由だった。

いわゆる「自粛警察」の乱入である。詳細は書かない。あまりに馬鹿げてるし、ヒステリックにもほどがある。それでも華麗に対策を立て、配信を続けたメンバー並びに関係者に拍手を送りたい。

最後に、ネタを提供されっぱなしと言うのも何となく大人げないので、たこやきレインボーの新曲「恋のダンジョンUME」(7月8日発売)のMVのリンクを貼っておく。このリンク先はちゃんとした公式チャンネルです。avexだしね。


チラ見だが今までのMVは見ていたので、グッと大人っぽくなった感じはする。正直これくらいの楽曲が、ボクにはちょうどいい。これまでの曲が若干、企画ネタに振りすぎていたきらいがあったしね。

正統派のメジャー・ソングになった気がするし、実際メンバーも大人っぽくなっているしね。個人的にはデビュー時よりも今の方がストライクゾーンの真ん中である。しばらくは、さきてぃーはじめ、たこやきレインボーから眼が離せないだろうなぁ……。(2020.6.3)

次回へ続きます(予定では)


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
http://yowkow-yoshimi.tumblr.com