装飾山イバラ道[270]「Nizi Project ニジプロジェクト」を見て
── 武田瑛夢 ──

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「Nizi Project ニジプロジェクト」の日本テレビ「虹のかけ橋」のデビューメンバー決定の回を見て、もらい泣きした~。

私はオーディション番組が好きで「アメリカン・アイドル」について過去に沢山記事を書いてきたけれど、「Nizi Project」は朝の「スッキリ」で何度か見たらハマってしまった。

Nizi Project
https://niziproject.com


「Nizi Project」は、韓国大手事務所JYPエンターテイメントと、日本のソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクトだ。世界中で勝負できるガールズグループを作る、というのがコンセプト。

インターネット配信はHuluで、TVは日本テレビの朝の「スッキリ」と夜の「虹のかけ橋」等で放送された。一部はYoutubeでも見ることができる。

オーディション番組は終わってしまったけれど、最終順位上位9名が「NiziU」として、2020年秋のデビューが決まった。これからが彼女たちの本当の活躍の始まりだ。





●オーディションの概要まとめ

2019年7月中旬より、日本国内とハワイ、LAでオーディションを開催。応募者は1万人超。総合プロデューサーJ.Y.Park(パク・ジニョン)が直接審査し、合格者を26人選抜。まずは日本での合宿を行った。

さらに韓国へ行く練習生14人を選抜し(一名辞退)、JYPトレーニングセンターで6か月をかけて練習を行なった。年齢も15歳~19歳という若さ。

韓国のJYPトレーニングセンターの環境は素晴らしく、ボイストレーナーによる歌唱指導と、ダンススタジオでのダンスの徹底指導がされる。食堂での栄養管理も完璧に見えた。素敵なカフェレストランのような専用の食堂があって、料理も美味しそう。

選抜されるか脱落するかというストレスの多い状況でも、歌やダンスの練習に集中できるように最善が尽くされているのだ。

そしてアイドル練習生たちの見た目も磨かれ、どんどん美しくなっていた。最初はどの子も化粧っ気のない感じだったのに、メイクもヘアスタイルも美しくなり。洗練された美女が出来上がっていくのは見ていて楽しい。舞台のスポットライトを浴びて輝く姿が素敵。

そもそも私は韓国アイドルをあまり知らないし、どのグループのファンでもない。しかし番組で、キレのある踊りや歌を見てすっかり魅了されてしまった。

個人のダンスレベルテストで、特に褒められたマコさんの2PMの曲を使ったダンスパフォーマンスには鳥肌が立った。J.Y.Parkも「オーディションを見ながら涙が出たのははじめてだ」と感動していた。

●J.Y.Parkの魅力

総合プロデューサーのJ.Y.Park(48歳)は自身も歌手で音楽プロデューサー。実業家であり、韓国大手事務所JYPエンターテイメントを設立した人だ。

アイドルの卵たちから見たら、神様のような存在。例えるなら、日本の全盛期の小室哲哉と秋元康とYoshikiのハイブリッドのようでもあり、アメリカン・アイドルのサイモンみたいなイメージだ。アイドルに対する圧倒的な審美眼と、指導力、音楽業界内での影響力も充分なのだ。

プロジェクト戦略は、韓国の徹底的な指導によるコントロールされたアイドルと、日本の普通の女の子の成長が見られる親しみという要素をミックスさせたもの。これが本当に巧みだったと思う。

J.Y.Parkの愛ある厳しさも番組の見せ所。アメリカン・アイドルのように3人の審査員ではなく、ひとりでコメントするのもストレートに感じた。

全力で頑張る練習生のパフォーマンスを見て、彼が感動の表情や熱い言葉をかけているシーンがとても良かった。どうしたらもっと上手くなるかを、真剣に厳しく指摘していた。

その真剣な表情と丁寧な言葉に、ついうなずいてしまうのだ。練習生たちが全幅の信頼を寄せるのも納得できる。

そして練習生の評価を表すメダルのような位置づけが、四角を4つに分けたキューブ。キューブの象徴でもあるダンス・歌・スター性・人柄。そのどれもがプロとして活動をしていく上で重要な要素だと言う。

●最大の緊張感のデビューメンバー発表

最終選考では韓国スターの男女2人が、特別審査員に加わっていた。選考は、今までの個人順位に加え、ファイナルステージの2回のパフォーマンス、そして韓国に来てからの約6か月のトレーニング評価を総合的に判断したもので決まる。トレーニング中の生活で見えてくる人柄も重要なポイント。

一万人の応募者の中から12人に絞られたファイナリスト。12人を6人の2グループに分けられてパフォーマンスが行われた。

J.Y.Parkから最終的なデビューメンバーの人数は9人だと発表。最終選考で3人が脱落することになる。全ての工程を乗り越えてきたメンバーなのに、デビューできる人とできない人がいるという厳しい現実だ。

1位から名前を呼ばれて前に出ていき、審査員の2人とJ.Y.Parkの評価、本人のコメントをしていった。頂点の1位だったのはマコさん。

すべての練習生が、デビューが決まった時のコメントを用意して練習していたと思うと泣けてくる。そして12人の中から8人までの名前が呼ばれた時が、緊張感のマックスだった。

後ろに残された練習生の4人の中で呼ばれるのはたったひとり。最後にニナさんの名前が呼ばれ、涙が溢れていたのが印象的。ラストではデビューが決まった9人と、残りの3人も交えて全員で抱き合って泣いていた。

●「虹かけ」と「スタ誕」

「虹のかけ橋」は「虹かけ」と呼ばれている。昭和のオーディション番組「スター誕生!」が「スタ誕」と呼ばれていたのを思い出す。

当時歌って踊るスターと言えばピンクレディ。私も大ファンだった子供時代。おそらく芸能人に一番興味があったのが小学生時代かもしれない。ピンクレディが「スター誕生!」でデビューしたことに、私のオーディション番組愛のルーツがある事を今さら再認識。

一つのプロジェクトを、複数の番組やインターネットで視聴できるこの時代の良さも感じている。リアルタイムに見られなくても、その良さに触れることができる。ネット配信なら、興味が膨らんだ時点でイッキ見することもできる。

Youtubeチャンネル登録者1650万人の「JYP Entertainment」で、オーディションの様子[Nizi Project]も見られる。私はこの記事を書くため、今回かなりここを見直した。

現在はYoutubeに「NiziU Official」も開設され、チャンネル登録者も増えている。

私の推しは、やっぱりマコさん。彼女の意識の高さは凄かった。他の練習生に与えた良い影響は計り知れない。

自分のためにだけ頑張っていたのでは決してないマコさんのリーダーシップ。本当に胸熱だった。そしてリオさんとミイヒさんも素敵。これからの変化も楽しみだ。

【武田瑛夢/たけだえいむ】
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、PART2とPART3も結局見てしまった。三本見ると本当に楽しくて、エンターテインメント映画最高峰だと思いましたね。PART3のウエスタンのじいさん達もイイ味出してる。当時も世間の目というものの力が大きかったり、大変だったんだな。